作成日
:2024.03.26
2024.04.02 06:09
分散型ウォレットのメタマスク(MetaMask)では、イーサリアム(ETH)やポリゴン(MATIC)をステーキングして報酬を獲得することが可能です。
2024年1月には、従来のリキッドステーキングに加えて、ETHのバリデーターステーキングが加わり、ユーザーの選択肢が広がっています。
この記事では、メタマスクの2種類のステーキングのやり方や仕組み、リスクなどを詳しく解説していきます。
画像引用:ConsenSys
メタマスク(MetaMask)では、Dapps(分散型アプリケーション)を統合したポートフォリオ機能の1つとして、ステーキングのサービスを提供しています。これにより、メタマスク上で仮想通貨(暗号資産)を手軽にステーキングし、報酬を獲得することが可能です。
ステーキングとはPoS(プルーフ・オブ・ステーク)の仮想通貨で採用される仕組みで、ブロックチェーンの維持に貢献する対価として報酬を得ることを指します。また、仮想通貨を貸し出して報酬を得られるサービスをステーキングと呼ぶこともあります
Dappsとは「Decentralized Applications」の略称で、管理者がいなくても自律的に行動を行う非中央集権のアプリケーション(分散型アプリケーション)を指します。分散管理されていることでサーバーダウンによるサービス停止が少ないという特徴があります。
メタマスクで利用できるステーキングの種類は、以下の2つです。
メタマスクのリキッドステーキングは、2023年1月に開始されたサービスで、ETHとMATICの2銘柄に対応しています(2024年2月29日時点)。
リキッドステーキングを利用すると、預け入れた仮想通貨の額に合わせて、リキッドステーキングトークンと呼ばれるトークンをもらえます。このリキッドステーキングトークンは他のサービスで運用したり、送金したりできます。
銘柄ごとに以下のステーキングプールを利用可能です。
リキッドステーキングは少額からでも利用できるため、資金が少なくても手軽に利用できます。
メタマスクのバリデーターステーキングは、2024年1月に開始されたサービスで、対応銘柄はETHのみです(2024年2月29日時点)。
バリデーターステーキングは、メタマスクがユーザーに代わって、バリデーターの運用を代行するサービスです。ユーザーは、メタマスクポートフォリオ上でETHを預け入れるだけで、バリデーターとしてのステーキング報酬を獲得できます。
一般的な意味でのバリデーターとは、仮想通貨ブロックチェーンのブロック生成やトランザクション(取引)データの内容が正しいのかを検証し承認するノード(端末)のことです。
主にコンセンサスアルゴリズムにPoS(プルーフ・オブ・ステーク)を採用する仮想通貨で採用されており、PoW(プルーフ・オブ・ワーク)でマイニングを行うマイナーと同様の役割を担っています。
なお、バリデーターステーキングを利用するには最低32ETHが必要となるため、一定の資金量が必要です。
メタマスクのステーキングの利率は、以下のとおりです(2024年2月29日時点)。
利率は一定ではなく変動します。
銘柄 | ステーキングの種類 | 利率 |
---|---|---|
ETH | リキッドステーキング(Lido) | 3.38% |
リキッドステーキング(Rocket Pool) | 2.94% | |
バリデーターステーキング | 3.40% | |
MATIC | リキッドステーキング(Lido) | 4.20% |
リキッドステーキング(Starder) | 4.63% |
ETH
ステーキングの種類 | 利率 |
リキッドステーキング(Lido) | 3.38% |
リキッドステーキング
(Rocket Pool)
|
2.94% |
バリデーターステーキング | 3.40% |
MATIC
ステーキングの種類 | 利率 |
リキッドステーキング(Lido) | 4.20% |
リキッドステーキング(Starder) | 4.63% |
PC版ブラウザのメタマスクでリキッドステーキングに預け入れる方法と、引き出す方法を解説します。
メタマスクでETHをリキッドステーキングするやり方は、大まかに以下の通りです。
メタマスクにアクセスし、「Portfolio」アイコンをクリックします。
ポートフォリオ画面が表示されたら、「Connect MetaMask」ボタンをクリックしてウォレットを接続します。
ウォレットを接続したら、ポートフォリオサイトの左側にある「Stake」をクリックします。
「Pooled staking」タブをクリックします。
預け入れたいステーキングプールにカーソルを合わせて「Stake」をクリックします。
2024年2月現在、メタマスクが対応しているステーキングプールは以下のとおりです。
通貨 | ステーキングプール |
---|---|
ETH |
・Lido
・Rocket Pool
|
MATIC |
・Lido
・Stader
|
ここでは、ETHのLidoを例に手順を解説していきます。
ステーキングの条件を設定し「Review」をクリックします。
番号 |
項目 |
説明 |
---|---|---|
1 |
利用するアドレス |
ステーキング時に利用するアドレスを選択します。 |
2 |
Send |
預け入れるETHの数量を入力します。 |
3 |
Get |
預け入れ時に獲得するトークンの数量が表示されます。何か操作を行う必要はありません。 |
4 |
報酬 |
ステーキング報酬が表示されます。何か操作を行う必要はありません。 |
ステーキングする数量やステーキング時に受け取るトークンの量、推定される手数料(ガス代)の額などを確認し、問題なければ「Confirm」をクリックします。
ブラウザ拡張機能の場合、メタマスク画面が開きます。ガス代などを確認して「確認」をクリックします。
以下の画面が表示されたら、ステーキングは完了です。
ステーキング時に獲得したリキッドステーキングトークンは、ウォレットのネットワークをイーサリアムにすると確認できます。
Lidoに預けた場合は「stETH」、Rocket Poolに預けた場合は「rETH」が表示されます。
ステーキングしたETHを引き出す方法を紹介します。
Lidoに預けたETHの引き出し方法は以下の通りです。
「Withdraw」を選択した場合には、引き出し準備が整う予定日が表示されます。準備完了後に請求すると引き出せます。
日々のステーキング報酬はstETHに反映される仕様です。つまり、stETHは報酬の分だけ自動で増えます。そのためstETHをETHに変更することは、ETHの引き出しに相当します。
Rocket Poolに預けたETHは、以下の手順で引き出せます。
stETHとは異なり、rETHには獲得報酬が保有中に反映されません。引き出し時に「1ETH:1rETH =1:1.1」などの比率が適用され、引き出せる金額が決定する仕組みです。
続いて、スマホアプリ版のメタマスクでETHをリキッドステーキングするやり方を解説します。
手順は大まかには以下の通りです。
メタマスクアプリを開いて「Portfolio」ボタン、または下段のブラウザアイコンをタップします。
ポートフォリオサイトが表示されたら、「Connect MetaMask」ボタンをタップしてウォレットを接続します。
ウォレットを接続したら、右上のメニューアイコン(≡)をタップし、開いたメニュー画面で「Stake」をタップします。
Stake画面で「Pooled staking」タブを選択すると、リキッドステーキング画面が表示されます。
預け入れ方法はPCブラウザ版と同様であり、以下のように進めるとステーキングできます。
預けたETHの引き出しも、PCブラウザ版と同様に行えると考えられます。
メタマスクでETHをリキッドステーキングすると、「stETH」または「rETH」を獲得できます。stETHやrETHはDeFi関連サービスに預けることもできます。
stETHやrETHの預け入れができる、主要なDeFi関連サービスは下記のとおりです。
サービス名 | 主な預け入れ通貨とAPY |
---|---|
Curve Finance | ETH/stETH(2.11%) |
1 inch Liquidity Protocol | ETH/stETH(2.71%) |
AAVE | rETH(0.13%) |
ここでは例として、stETHの運用先としてポピュラーなCurve Financeへの預け入れ方法を紹介します。
まず、下記のリンクからプールのサービスページにアクセスします。日本語対応はされていません。
サービスを利用するには、画面右上にある「CONNECT WALLET」をクリックして、メタマスクなどのETHチェーンに対応したウォレットを接続します。
その後、Poolのリストの中から預け入れたい通貨ペアを選択します。預け入れ数量を入力し、メタマスクなどのウォレットでトランザクションを承認すると預け入れ完了です。
wstETH(ラップドstETH)は、stETHがよりDeFi関連サービスで使いやすくなるよう、一部変更を加えたトークンです。
stETHにはステーキング報酬分を自動で反映されますが、一部のDeFi関連サービスに預けると、この反映機能が上手く機能しません。その点を改善したのがwstETHです。
stETHをwstETHにすれば、より多くのDeFi関連サービスに預けやすくなります。
ブリッジすると、wstETHをアービトラムやオプティミズム、ポリゴンで利用することも可能となります。ブリッジページのURLは、以下のページにまとめられています。
クロスチェーンブリッジとは、複数のブロックチェーンをつないで規格の異なる仮想通貨を相互に利用可能にする技術です。この技術が普及すれば、ブロックチェーンを跨いで仮想通貨をやり取りできます。ブロックチェーンが乱立している現在、クロスチェーンブリッジは重要な存在です。
PCブラウザ版のメタマスクでETHをバリデーターステーキングに預け入れる方法と、引き出す方法を解説します。
メタマスクでETHをバリデーターステーキングする方法は、大まかに以下の通りです。
メタマスクにアクセスし、「Portfolio」アイコンをクリックします。
ポートフォリオ画面が表示されたら、「Connect MetaMask」ボタンをクリックしてウォレットを接続します。
ウォレットを接続したら、ポートフォリオサイトの左側にある「Stake」をクリックします
「Validator staking」タブが開かれていることを確認し、「Amount」にステーキングしたい数量を設定します。数量は32ETH、64ETH、96ETH...と、32の倍数で設定可能です。
「Stake info」に記載された利率やガス代を確認し、問題なければ「Confirm」をクリックします。その後、トランザクション内容を確認して署名をすれば、ステーキング完了です。
次に、ステーキングしたETHを引き出す方法を紹介します。
バリデーターステーキングで獲得した報酬のみを引き出す方法は以下の通りです。
画像引用:MetaMask
預け入れた元本と報酬を全て引き出す方法は以下の通りです。
画像引用:MetaMask
引き出しプロセスが完了し、ステータスが「Withdrawal Complete」となったら、「Claim balance」ボタンをクリックして請求します。トランザクションに署名すると元本と報酬がアカウントに反映されます。
画像引用:MetaMask
続いて、スマホアプリ版のメタマスクでETHをバリデーターステーキングするやり方を解説します。
手順は大まかには以下の通りです。
メタマスクアプリを開いて「Portfolio」ボタン、または下段のブラウザアイコンをタップします。
ポートフォリオ画面が表示されたら、「Connect MetaMask」ボタンをタップしてウォレットを接続します。
ウォレットを接続したら、右上のメニューアイコン(≡)をタップします。その後、開いたメニュー画面で「Stake」をタップします。
「Validator staking」タブが開かれていることを確認し、「Stake」ボタンをタップします。
預け入れ方法はPCブラウザ版と同様であり、以下のように進めるとステーキングできます。
預けたETHの引き出しも、PCブラウザ版と同様に行えると考えられます。
メタマスクで利用できるバリデーターステーキングとリキッドステーキングの2種類のステーキングについて、仕組みを解説します。
通常、バリデーターとしてETHをステーキングするには、自身でノードを運用して最低32ETHを預け入れる必要があり、個人にはハードルの高い方法です。
ノードとはブロックチェーンのネットワークを構成するコンピュータを指し、パソコンやスマホなどを含みます。ブロックチェーンを稼働させるために、ブロックの検証だけでなく取引情報の記録や情報伝達などの機能を提供します。
しかし、メタマスクのバリデーターステーキングでは、メタマスクがConsensys Stakingのインフラを活用し、ユーザーに代わってバリデーターの運用を代行します。そのため、ユーザーはノードを運用する必要がなく、メタマスク上でETHを預け入れるだけでバリデーターステーキングを利用可能です。その対価として、ユーザーはステーキング報酬の10%の手数料を支払います。
なお、メタマスクのバリデーターステーキングでも、最低32ETH以上の預け入れが必要となる点は変わりません。
2022年9月、イーサリアムは大型アップグレードのマージ(Merge)を完了させてイーサリアム2.0を稼働し、PoS(プルーフ・オブ・ステーク)を採用しました。
PoSのブロックチェーンでは、ステーキングでブロックを検証したり承認したりします。この作業はブロックチェーンから不正を排除するために必要不可欠なもので、ビットコイン(BTC)のマイニングと同じ役割を持っています。
ステーキングでは、バリデーターと呼ばれるコンピュータが報酬と引き換えにブロックを検証して承認します。LidoやRocket Poolなどのステーキングプールも、バリデーターとしてノードを運用して報酬を受け取っています。
このバリデーターにETHを委託することでステーキングに参加でき、委託したETHに応じてバリデーターから報酬の分配を受けられます。
バリデーターの信頼性は委任されたETHの量などによって左右され、信頼性が高ければ一般的に多くの報酬を得られます。
リキッドステーキングとはその名前のとおり「流動性のあるステーキング」です。
イーサリアムのステーキングでは、預け入れたETHは上海アップグレードが完了するまで引き出し不可でした。引き出せない期間は投資家にとってリスクですが、リキッドステーキングでその問題を緩和できます。
イーサリアムの次期アップグレードの名称です。2023年4月12日に実装済みです。
例えばLidoでは、ETHを預け入れるとリキッドステーキングトークン「stETH」を得られます。stETHは売却して現金化したり、他のDeFi関連サービスで運用したりできます。
リキッドステーキングを利用すると上記のように、ステーキング中でもトークン預け入れ前のようにサービスを利用できます。
メタマスクでステーキングを行う場合には、ガス代がかかります。
ブロックチェーン上で仮想通貨を送付する際や、スマートコントラクトの実行時などに発生する手数料のことです。トランザクションの検証作業を行うマイナーやバリデーターへの報酬としての側面も持ちます。
ガス代は取引金額に関わらず、1取引ごとに必要です。ステーキングの場合、預け入れ時と引き出し時にそれぞれかかります。
ガス代は一律ではなく、取引の混雑状況などによって増減します。当記事執筆時点(2024年3月5日)のETHの標準的なガス代は、1取引あたり0.001785ETH(約982円)でした。預け入れと引き出しの往復で、2,000円近くかかることになります。
ETHの手数料はEtherscanなどのブロックチェーンエクスプローラーで確認できます。
イーサリアムなどのブロックチェーンでは、ガス代を抑えて送金できる時間帯が存在します。主に一番良いとされているのが世界の金融市場である東京、ヨーロッパ、ニューヨーク市場が閉場している時間であり日本時間早朝の6時から9時の間となります。しかし、あくまでも傾向であり、イーサリアムを含むERC-20トークンの取引が頻繁に行われている時にはガス代が高騰し、時間帯などは関係がなくなってしまいます。
そのため、リキッドステーキングを少額や短期間で利用する場合には、手数料負けしてしまう可能性があります。例えば、10万円分のETHを利率3%で半年間預け入れて獲得できる報酬は1,500円です。もし、ガス代に2,000円かかった場合、トータルではマイナスになってしまいます。
ガス代を気にせずステーキングしたい場合には、取引所のステーキングサービスの利用も選択肢に入れると良いでしょう。例えば、BybitのETH2.0流動性ステーキングは手数料がかからず、0.1ETHから預け入れが可能です。
Trust Wallet(トラストウォレット)は大手取引所Binance(バイナンス)が開発するウォレットで、メタマスクの主な競合サービスとなっています。Trust Walletもステーキングに対応しています。
ここではメタマスクのポートフォリオサイトのステーキング機能と、Trust Walletのアプリ内のステーキング機能を比較します。
メタマスクのステーキングはETHとMATICに対応しています。ETHはバリデーターステーキングまたは、LidoかRocket Poolのリキッドステーキングから選択可能です。MATICは、LidoまたはStaderのリキッドステーキングを利用できます。
2024年2月29日時点の利率は以下の通りです。
銘柄 | ステーキングの種類 | 利率 |
---|---|---|
ETH | リキッドステーキング(Lido) | 3.38% |
リキッドステーキング(Rocket Pool) | 2.94% | |
バリデーターステーキング | 3.40% | |
MATIC | リキッドステーキング(Lido) | 4.20% |
リキッドステーキング(Starder) | 4.63% |
ETH
ステーキングの種類 | 利率 |
リキッドステーキング(Lido) | 3.38% |
リキッドステーキング
(Rocket Pool)
|
2.94% |
バリデーターステーキング | 3.40% |
MATIC
ステーキングの種類 | 利率 |
リキッドステーキング(Lido) | 4.20% |
リキッドステーキング(Starder) | 4.63% |
一方、Trust Walleを利用すると、以下をはじめとした22銘柄をステーキングできます。
Trust Walletは、2024年1月23日にETHのステーキングに対応することを発表しました。0.025ETHからステーキングでき、利率も2024年2月29日時点で3.59%とメタマスクより高く設定されています。
その他のリターンは銘柄によってまちまちで、例えばBNBは年利5%台、DOTは14%台となっています。
ただし、Trust WalletではMATIC(ポリゴン)のステーキングはできません。
メタマスクのステーキングもTrust Walletのステーキングも、どちらも手軽です。メタマスクではポートフォリオサイト、Trust Walletではスマホアプリ、またはブラウザ拡張機能のステーキング画面から簡単にステーキングができます。
メタマスクのステーキング機能実装で便利になりましたが、リスクもあります。
リキッドステーキングトークンは、最終的に元本のETHとステーキング益を合計した額との交換が保証されています。このため、リキッドステーキングトークン価格とETH価格は同一になるはずですが、乖離することがあります。
例えば、LidoのstETHは概ねETHと同じ価値、すなわち1stETH=1ETHですが、下振れする局面があります。直近では、大手仮想通貨レンディングCelsius Networkの経営破綻が噂となった2022年6月から7月にかけて、早期売却の動きが強まって価値が下落しています。
画像引用:CoinMarketCap
Celsius Networkは中央集権型の仮想通貨レンディングサービスです。経営破綻に伴い、大量に抱えるstETHの精算リスクが高まりました。最終的に破産申請しましたが、stETHの価格崩壊は起きませんでした。
LidoとRocket Poolはスマートコントラクトで作られています。
スマートコントラクトは契約を自動履行するプログラムです。自動販売機でたとえると、「利用者が必要なお金を投入する」「特定の飲料のボタンを押す」という二つの契約条件が満たされた場合に、自動的に「その飲料を利用者に提供する」という契約が実行されます。
そして、スマートコントラクトのバグを攻撃するハッキング事件が多発しています。2022年の代表的な事件だけでも、人気ブロックチェーンゲームAxie InfinityをサポートするRonin Networkや、クロスチェーンブリッジのWormholeなどが挙げられます。
ハッキングで資金が流出する場合、自己資金は返金されないという想定が必要です。
メタマスクでステーキングするには、メタマスク経由でバリデーターノードやステーキングプールにETHを預け入れたり引き出したりします。このため、メタマスクへのアクセスを失ってしまえば、ステーキングに投入したETHを取り返せません。
ただし、シードフレーズを持っていればメタマスクを復元できます。
シードフレーズとはランダムに生成された単語の羅列で、リカバリーフレーズとも呼ばれます。ひとたび発行されると変更されることはなく、ウォレットを復元したり、異なるデバイスのウォレットと同期したりする際に利用します。
身元確認などの情報でパスワードを再発行できないので、メタマスクの管理には細心の注意を払う必要があります。
仮想通貨市場でDeFiはトレンドとなっていますが、DeFi関連サービスのハードルは高く、一般層に広く普及していません。その中でメタマスクがETHのリキッドステーキングに対応しましたので、すそ野が広がると期待できます。
DeFi関連サービスに関心があるならば、メタマスクを使ってETHのステーキングを体験してみるのも良いかもしれません。
作成日
:2024.03.26
最終更新
:2024.04.02
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。
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