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BybitのETH2.0流動性ステーキングはお得?やり方や利回りを解説

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update 2024.03.07 04:50
BybitのETH2.0流動性ステーキングはお得?やり方や利回りを解説

update 2024.03.07 04:50

Bybit(バイビット)のETH2.0流動性ステーキングでは、ETHを預けるとstETHを受け取れます。年利は最大7%に設定されており、比較的高めの利回りを獲得できる可能性があります。

利回りだけでなく費用やロック期間などの面でも、魅力のあるサービスになっています。

本記事では、ETH2.0流動性ステーキングを他のサービスと比較します。また、やり方も解説します。

BybitのETH2.0流動性ステーキングとは

Bybit(バイビット)のETH2.0流動性ステーキングは、ETHの資産運用サービスです。ETHを預けると同額のstETHが付与されます。そしてstETHをBybitで保有しておくと、報酬をstETHでもらえます。

BybitのETH2.0流動性ステーキングとは
point stETHとは

stETHは、DeFi関連プロジェクト「Lido」が活用するトークンです。Lidoの流動性プールにETHを預けると、同額のstETHがミント(生成)され、預けた人に付与されます。

BybitのETH2.0流動性ステーキングは、Lidoへの預け入れをBybit経由で行うような形となります。そこで個人でLidoに預ける場合と比べてみましょう。

個人でETHを預けた場合は、同額のstETHを受け取ります。預けたETHはLidoがステーキングに利用しており、その報酬はstETHに反映される仕組みです。報酬の反映は、「保有中のstETH残高が、毎日自動で増える」という形で行われます。

一方、BybitのETH2.0流動性ステーキングでETHを預けると、Bybitから同額のstETHを受け取ります。そして、Bybitから日々の報酬を受け取ります。

報酬額

ETH2.0流動性ステーキングの報酬額は、利率とstETH残高によって求められます。

利率

APY(複利を考慮した年間利率)は、7%程度を上限として日々変動すると説明されています。

Myforex編集部で試したところ、0.1 stETH保有時の利率(2023年4月18日)は、年率で約5.8%となりました。なお、5.8%という利率は複利を考慮していません。

今後変わる可能性はあるものの、現状では比較的高い利率と言えるでしょう。

stETHの残高

有効な残高としてカウントされるのは、Bybitの現物口座アカウントと資金調達アカウントのstETH残高です。統合取引アカウントにアップデートしている場合、統合取引アカウント内のstETH残高が計測対象となります。

その他のアカウントや、Bybit WalletのstETH残高は計測対象ではありません。

point stETHの調達方法はさまざま

stETHは、外部ウォレットからBybitに入金することや、Bybitの現物取引で購入することでも調達できます。どのような方法で入手したかに関わらず、Bybitの対象アカウント内でstETHを保有すると、報酬がもらえます。

コスト

預け入れ・償還ともにコストはかかりません。

他のサービスと比較

ETHの資産運用サービスは他にも存在します。そこで、Bybit(バイビット)のETH2.0流動性ステーキングを他のサービスと比較します。

Bybitの他のサービスと比較

ここでは、Bybitステーキングと流動性マイニングのETH向けプランを比較先とします。

なお、Bybitステーキングは仮想通貨をBybitに貸し出し、その分の報酬を受け取る「レンディング」と呼ばれるサービスです。

Bybitの流動性マイニングとは、Uniswapなどが提供する「流動性プール」を基にしたサービスです。流動性プールに仮想通貨を預けると、報酬をもらえます。

簡単さ

いずれのサービスもBybit内で簡単に行えるため、この項目では大きな差はないでしょう。

利率

2023年4月18日時点の利率を比較すると、以下の結果となります。

サービス名 年利
ETH2.0流動性ステーキング 推定5.8%
Bybitステーキング 0.1~2.5%
流動性マイニング 2.2~6.6%

Bybitステーキングの利率は条件によって変わる仕組みです。現時点ではいずれのケースであっても、ETH2.0流動性ステーキングの利率のほうが高くなります。

流動性マイニングの利率は、レバレッジをかけることで変化します。レバレッジを高く設定すると、リスクが高まるものの利率が上がります。最もリスクを取って設定した際の利率は、ETH2.0流動性ステーキングの利率よりも少し高くなります。

point 自動で複利運用できる

ETH2.0流動性ステーキングでは、自動で複利運用できます。

報酬のstETHは、毎日午後3時(日本時間)に資金調達アカウントに付与されます。資金調達アカウント内のstETHは、報酬計算で考慮されるため、複利運用が可能になります。

コスト

各サービスのコストを比較すると、以下の結果となります。

サービス名 コスト
ETH2.0流動性ステーキング なし
Bybitステーキング なし
流動性マイニング
・変動損失
・スリッページ

いずれのサービスも基本的な手数料は無料となっています。

ただし、流動性マイニングでは、預け入れや引き出しの際にスリッページが発生する可能性があります。スリッページとは、注文時のレートとは異なるレートで約定することを指します。

流動性マイニングには、変動損失のリスクもあります。ETHの価格が預入時から大きく下落し、その状態で引き出した際などに発生します。

ロック期間

流動性マイニングには、引き出し不可の期間(ロック期間)がありません。

ETH2.0流動性ステーキングも、いつでもstETHを1:1の比率でETHに償還できます。ただし、償還してからETHがアカウントに入金されるまで2〜7日かかるため、この間を実質的なロック期間と考えることもできるでしょう。償還期間を待ちたくない方は、現物取引でstETHを売って、ETHを買い戻すこともできます。

Bybitステーキングのうち、積立ステーキングにはロック期間がありません。定期ステーキングには、30日または60日のロック期間があります。

個人ウォレットでの運用と比較

ETH2.0流動性ステーキングを利用する場合と、個人でLidoにETHを預ける場合を比較します。

簡単さ

より簡単に利用できるのは、ETH2.0流動性ステーキングです。

個人でLidoを利用するには、メタマスクなどの分散型ウォレットの操作方法等を知っている必要があります。

しかしETH2.0流動性ステーキングは、メタマスクの操作方法等を知らなくても利用可能です。Bybitに不明点を問い合わせることもできます。

利率

2023年4月18日に確認できた利率を比較します。

サービス名 年率
ETH2.0流動性ステーキング 推定5.8%
Lido 4.3%

現状ではETH2.0流動性ステーキングの利率のほうが高くなっています。

ただし個人で預ける場合、stETHを流動性として提供すれば、二重で報酬を得ることも可能です。流動性提供先には、Curveなどがあります。

CurveのstETH/ETHの流動性プール CurveのstETH/ETHの流動性プール

コスト

コスト面で優れているのは、ETH2.0流動性ステーキングです。ETH2.0流動性ステーキングでは、預け入れ・償還ともにコストがかかりません。

一方で個人でLidoに預ける場合は、イーサリアムのガス代として、預け入れ時や引き出し時に数百円程度を支払う必要があります。stETHをwstETHに交換して、ポリゴンやアービトラムなどで利用すれば、ガス代をある程度抑えることはできます。

ロック期間

ETH2.0流動性ステーキングを利用した場合も、個人で預けた場合も、引き出し不可の期間はありません。

ただし、ETHを受け取るまでには、ETH2.0流動性ステーキングは2〜7日、個人で預けた場合は1〜5日かかるとされている点には注意が必要です。

ETH2.0流動性ステーキングのリスク

Bybit(バイビット)ETH2.0流動性ステーキングは、総合的に使いやすいサービスと言えます。しかし、以下のようなリスクもあります。

  • カウンターパーティーリスク
  • stETH価格の乖離

カウンターパーティリスク

ETH2.0流動性ステーキングのデメリットとして、カウンターパーティーリスクが挙げられます。

point カウンターパーティーリスクとは

取引相手(カウンターパーティー)の債務不履行や詐欺などのリスクを指します。FTXの経営破綻以降、中央集権型取引所などのカウンターパーティーリスクへの警戒感が高まっています。

ETH2.0流動性ステーキングは、Bybitが提供する中央集権的なサービスです。運営元のBybitがトラブルに陥ると、利用者にも被害が出る可能性があります。

stETH価格の乖離

stETHの価格はETHの価格に連動しており、基本的に「stETH:ETH = 1:1」となります。しかし、stETHがETHと1:1の比率を保てない可能性があります。

直近では、大手仮想通貨レンディングCelsius Networkの経営破綻が噂となった2022年6月から7月にかけて、早期売却の動きが強まって価値が下落しています。

以下はstETH/ETHのチャートです。

stETHとETHのチャート

画像引用:CoinMarketCap

knowledge Celsius Networkの経営破綻

Celsius Networkは中央集権型の仮想通貨レンディングサービスです。経営破綻に伴い、大量に抱えるstETHの精算リスクが高まりました。最終的に破産申請しましたが、stETHの価格崩壊は起きませんでした。

価格の乖離が発生する要因として、ハッキングが考えられます。

Lidoのサービスはスマートコントラクトでできており、そのスマートコントラクトにバグがあった場合、ハッキングされる可能性があります。

point スマートコントラクト

スマートコントラクトは契約を自動履行するプログラムです。自動販売機でたとえると、「利用者が必要なお金を投入する」「特定の飲料のボタンを押す」という二つの契約条件が満たされた場合に、自動的に「その飲料を利用者に提供する」という契約が実行されます。

ETH2.0流動性ステーキングのやり方

Bybit(バイビット)のETH2.0流動性ステーキングのやり方を紹介します。

ETHを預ける方法

手順1

Bybitの公式ページにアクセスします。

Bybitの公式ページへ link

手順2

「ファイナンス」の中の「資産運用」にカーソルを合わせ、表示される「ETH2.0」をクリックします。

Bybitの資産運用メニュー Bybitの資産運用メニュー

手順3

「今すぐ預ける」ボタンをクリックします。

BybitのETH2.0流動性ステーキングのホーム画面 BybitのETH2.0流動性ステーキングのホーム画面

手順4

預ける数量を入力し、サービスの注意事項などを確認します。問題なければチェックボックスをクリックし、「購入する」ボタンをクリックします。

BybitのETH2.0流動性ステーキングのホーム画面
point 最低預入額は0.1ETH

最低預入額である0.1ETH以上を、資金調達アカウントに用意しておく必要があります。Bybit内の口座振替は上記画面の「振替」から行えます。

手順5

注意事項を確認します。問題なければチェックボックスにチェックを入れて「確認」ボタンをクリックします。

BybitのETH2.0流動性ステーキングのホーム画面
caution 償還時に日数がかかる点などに注意

上記画面には、stETHからETHに償還する際に日数がかかることが記載されています。また、stETHの価格乖離をはじめとした、いかなるリスクに対しても、Bybitがその責任を負わないとの注意も記載されています。

手順6

「ステーキング完了」と表示されれば、預け入れの申請は成功です。

BybitのETH2.0流動性ステーキングのホーム画面

申請から30分程度経つと、stETHが資金調達アカウントに付与されます。ユーザーはstETHを保有しているだけで報酬を得られます。

注文状況や獲得報酬の確認方法

手順1

Bybitの公式ページにアクセスします。

Bybitの公式ページへ link

手順2

「ファイナンス」の中の「資産運用」にカーソルを合わせ、表示される「ETH2.0」をクリックします。

Bybitの資産運用メニュー Bybitの資産運用メニュー

手順3

注文状況を確認したい場合は「注文を見る」、獲得報酬を確認したい場合は「配布履歴」をクリックします。

BybitのETH2.0流動性ステーキングのホーム画面 BybitのETH2.0流動性ステーキングのホーム画面

stETHの活用方法

保有する

stETHをBybit内の以下のアカウントで保有すると、報酬としてstETHが毎日付与されます。

  • 現物アカウント
  • 資金調達アカウント
  • 統合取引アカウント

証拠金として活用する

stETHを統合取引アカウント内で保有すると、日々の報酬を受け取りながらデリバティブ取引の証拠金としても活用できます。

point 統合取引アカウント

統合取引アカウントでは、特殊な方法で残高が計測されます。

通常のアカウントの残高は、銘柄ごとの残高を合計した値です。一方で統合取引アカウントでは、BTCなどの一部銘柄を特定の計算式に当てはめ、USDに換算して計測します。stETHもUSDに換算されます。

統合取引アカウントは、資産画面からアップデートすると利用可能になります。ただし、一度アップデートすると元のアカウントには戻せなくなるため、慎重に判断する必要があります。

個人ウォレットに出金する

stETHは、他の銘柄と同じように個人ウォレットに出金できます。

stETHをBybitから出金する際の画面

出金後、Bybitからの報酬は受け取れませんが、stETH保有によるインセンティブは受け取れます。前述の通りstETHには、保有中に数量が増加する仕組みが組み込まれているためです。

出金してCurveなどで運用すると、運用利回りとstETH固有のインセンティブの両方を獲得できるようになります。

ただし、Bybitから出金するには手数料がかかります。4/13日に確認したところ手数料額は、0.0135 stETH(当時レート:3,375円)でした。

stETHをETHに戻す方法

stETHは、いつでも1:1の比率でETHに戻す(償還)ことが可能です。

手順1

「ファイナンス」の中の「資産運用」にカーソルを合わせ、表示される「ETH2.0」をクリックします。

Bybitの資産運用メニュー Bybitの資産運用メニュー

手順2

「償還する」ボタンをクリックします。

BybitのETH2.0流動性ステーキングのホーム画面 BybitのETH2.0流動性ステーキングのホーム画面

手順3

償還するstETHの数量を入力し、チェックを入れて「今すぐ受け取る」ボタンをクリックします。

クイック償還は、VIPおよびProの顧客限定で通常より早く償還される機能です。

BybitのETH2.0流動性ステーキングの償還画面

手順4

注意事項を確認して、「確認」ボタンをクリックします。

BybitのETH2.0流動性ステーキングのETH償還前確認画面

手順5

「正常に提出されました。」と表示されれば、償還の申請は完了です。償還が完了すると、数日中に資金調達アカウントにETHが付与されます。

BybitのETH2.0流動性ステーキングのETH償還完了の画面

簡単にETHのステーキングができる

Bybit(バイビット)のETH2.0流動性ステーキングには、stETHをBybitで保有すると参加できます。カウンターパーティーリスクはあるものの、個人でステーキングプールに預けるよりも簡単であり、コストも抑えやすくなっています。

ETHのステーキングに興味を持つ人が増えるきっかけとなるかもしれません。


Date

作成日

2023.04.19

Update

最終更新

2024.03.07

Myforex編集スタッフー仮想通貨担当ー

2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。

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