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Bybitの流動性マイニングとは?メリット・デメリットや始め方を解説

Bybitの流動性マイニングとは?メリット・デメリットや始め方を解説

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update 2024.05.30 21:22
Bybitの流動性マイニングとは?メリット・デメリットや始め方を解説

update 2024.05.30 21:22

仮想通貨(暗号資産)取引所のBybit(バイビット)は、さまざまな金融商品を提供しています。その中の一つに「流動性マイニング」があり、仮想通貨を預け入れると手数料を受け取れます。年利(レバレッジ1倍の場合)は、預ける銘柄によってさまざまです。2022年6月30日時点では、年利4~7%程度の通貨もあれば、年利20%以上の通貨もあります。

流動性マイニングは他の仮想通貨取引所でも提供されているサービスですが、Bybitの流動性マイニングには、独自の特徴もあります。例えば、レバレッジをかけられること、1種類の仮想通貨で流動性を提供できることなどです。

この記事では、流動性マイニングの仕組みやメリット・デメリット、そして使い方などを紹介します。

流動性マイニングとは

Bybitの流動性マイニングは、「イールドファーミング」と同じ意味で使われています。これは、仮想通貨の取引を行うDeFi(分散型金融)に仮想通貨を預け入れて、手数料を受け取る資産運用方法です。

イールドファーミングの仕組み

手数料が受け取れる理由は、DeFiの流動性プールに仮想通貨を入れ、ユーザーの取引の相手となるからです。

イールドファーミングの解説

例えば、あるユーザーがUSDTを売ってETHを買いたい場合、その取引に応じる人、すなわち、ETHを渡してUSDTを受け取っても良いという人が必要です。しかし、取引のたびに人を探すのは現実的でありません。

そこで、DeFiにあらかじめ預けられたUSDTとETHを使って、相場価格で売買します。そこで生じた売買手数料が、手数料報酬となります。流動性プールとは、この預け入れる場のことを指します。

「一般的」な流動性マイニング

「Bybitの流動性マイニング」と「一般的な意味の流動性マイニング」は意味が異なりますので注意が必要です。

Bybitの流動性マイニングは、イールドファーミングと同じ意味で使われていますので、手数料報酬です。ユーザーはBybitに仮想通貨を提供し、他のユーザーはその仮想通貨を使って売買します。そこで発生した売買手数料が、仮想通貨を提供した人の収入となります。

一方、一般的な意味の流動性マイニングとは、DeFiプロジェクトに仮想通貨を提供し、その行為の報酬として新しい仮想通貨(主にガバナンストークン)を得ることを指します。他のユーザーによる取引等は不要です。

イールドファーミングと流動性マイニング

各種DeFiプロジェクトでは、この2種類の収入を同時にもらえることがあります。しかし、Bybitの場合は、手数料のみもらうことができます。

point ガバナンストークンがもらえるプロジェクトは減少

イールドファーミングを行うことによってガバナンストークンが配布されるDeFiプロジェクトは、以前はそれほど珍しくありませんでした。しかし、2022年現在では、ガバナンストークン付与をやめているプロジェクトが多く、手数料報酬のみの形式が一般的です。

仮想通貨の取引も可能

Bybitの流動性マイニングは、流動性プールに仮想通貨を入れ、ユーザーの取引の相手となることで報酬が発生する仕組みです。

そのため、預け入れる側になることもできますし、預け入れられた仮想通貨を使って取引を行う側になることも可能です。この取引は、各ユーザーがBybitに提供した仮想通貨を使って実行されます。

仮想通貨の取引をする場合は、流動性マイニングのページの上部、または個別の銘柄の欄にある「交換」をクリックします。

流動性マイニングの取引 流動性マイニングの取引

なお、2022年6月時点で手数料は一律0.3%であり、取引できる通貨ペアは、流動性マイニングに預け入れられる通貨ペアと同じ9種類です。

caution 交換機能の取引条件は不利

「交換」機能を利用して取引は可能ですが、Bybitの通常の現物取引と比べて手数料も高く、指値機能も使えないため、特段メリットのある機能ではありません。流動性マイニングは、預け入れる側として利用する形がメインになるでしょう。

Bybit流動性マイニングの特徴

Bybit(バイビット)の流動性マイニングには、以下の特徴があります。

  • 9種類対応で年利は通貨による
  • レバレッジをかけられる
  • 1種類の仮想通貨で利用可能
  • 自由に引き出せる

9種類対応で年利は通貨による

Bybitの流動性マイニングは、現在下記の9種類に対応しています。

仮想通貨 年利(2022年6月30日時点)
BTC/USDT 3.5%~10.5%
ETH/USDT 7.8%~23.4%
BIT/USDT 2.5%~7.6%
AVAX/USDT 15.0%~45.1%
DOGE/USDT 29.4%~88.3%
DOT/USDT 12.6%~37.8%
MATIC/USDT 16.7%~50.3%
SOL/USDT 22.0%~66.1%
XRP/USDT 5.3.%~16.0%

年利は、レバレッジによって異なります。レバレッジが1倍であれば提示された幅の中で最も低い年利、3倍であれば最も高い年利となります。

なお、預け入れ画面に表示される年利はリアルタイムで変動します。預け入れ時点での流動性プールの規模から予測した参考値であり、実際に受け取れる年利は、預け入れ期間の流動性プールの規模によって異なります。

流動性マイニングを利用する際の手数料は無料ですので、発生した報酬を全て受け取ることができます。

レバレッジをかけられる

Bybitの流動性マイニングでは、最大で3倍のレバレッジをかけられます。すなわち、レバレッジを3倍にすると、手数料収入は本来の3倍となります。このレバレッジ機能は一般的でなく、Bybitの流動性マイニングの大きな特徴です。

しかし、レバレッジにはリスクも伴います。1倍より大きなレバレッジをかけたあとに、仮想通貨価格が不都合な方向に大きく変動すると、強制ロスカットされ、全ての資産が失われる可能性があります。

1種類の仮想通貨で利用可能

一般的なイールドファーミングでは、2種類の仮想通貨を1:1の比率で預け入れます。しかし、Bybitの流動性マイニングでは、1種類の仮想通貨でも利用可能です。すなわち、「USDTだけ」「BTCだけ」で始めることができます。

仮想通貨を1種類だけで始める場合、提供した仮想通貨の半数が自動的に別の仮想通貨に交換され、運用されます。2種類の仮想通貨を1:1以外の比率で預け入れる場合も、同様に交換が行われます。

自由に引き出せる

流動性マイニングでは、自分の仮想通貨を預け入れるだけで、毎日手数料収入を得られます。長期保有を目的にしている人や、忙しくて頻繁にトレードができない人に向いています。ただし、獲得した手数料収入を再投資するには、改めて手続きが必要です。

流動性マイニングに提供した仮想通貨は、ロックされません。つまり、いつでもサービス利用を停止できます。損失の危険を感じたとき、仮想通貨をすぐに手元に戻せるので安心です。

流動性マイニングには、変動損失のリスクがありますので、急激な値動きが発生する場合には注意が必要です。

流動性マイニングのデメリット

Bybit(バイビット)の流動性マイニングの主なデメリットは次の3つです。

  • 通貨ペアの種類が少ない
  • 「強制決済」のリスクがある
  • 「変動損失」のリスクがある

通貨ペアの種類が少ない

2022年6月現在、9通貨ペアに対応しています。

当初3通貨ペアで始まり、2022年6月29日、6つの通貨ペアが追加されたものの、他のイールドファーミングプラットフォームと比較して通貨ペアが多いとはいえません。

ただし、取り扱い数は今後増える予定です。更新状況によっては、選択肢が増えて使いやすくなるでしょう。

強制決済リスク

レバレッジを利用する場合は、強制決済リスクがあります。強制決済とは、含み損が大きくなった場合にサービス利用を強制終了されてしまい、預けた元本が失われることを指します。

仮想通貨価格が強制決済価格に近づくと、ユーザーにアラートが届きますので、アラートを見逃さないようにしましょう。

なお、アラートが届いた場合の対応方法は、3つあります。

  • 資金を追加する
  • 流動性マイニングの利用を停止する
  • レバレッジを引き下げる

資金を追加する場合、相場が反転すれば利益になりますが、そうでない場合はさらに損失が大きくなってしまいます。一方、流動性マイニングの利用を停止する場合は、損失はそれ以上大きくなりません。しかし、相場が反転しても利益になりません。

この2つの中間に位置するのが、レバレッジの引き下げです。強制決済リスクを引き下げつつ、取引を継続できます。自分の資金量や相場観を元に、いずれかの方法で強制決済を回避します。

ちなみに、この強制決済リスクはレバレッジを使用する場合のみですから、レバレッジを使わない場合はこのリスクは存在しません。

変動損失リスク

一般的なイールドファーミングと同様、Bybitの流動性マイニングでも変動損失リスクがあります。

point 変動損失とは?

Bybitの流動性マイニングを始めるにあたって、2種類の仮想通貨を預け入れます。その後、外部ユーザーの利用に伴い、2種類の仮想通貨の数量比が変化していきます。すなわち、流動性マイニングの利用を停止して2種類の仮想通貨を引き出すと、当初預けた数量比と異なることがあります。この変化によって生じる損失を、変動損失と呼びます。

変動損失を抑えるには、サービス利用の終了タイミングが重要です。仮想通貨価格がサービス利用開始時の価格と近いときにサービス利用をやめると、変動損失を抑えられます。

流動性マイニングの利用方法

Bybit(バイビット)の流動性マイニングの利用方法は、以下の通りです。

Bybitのアカウントを持っていない方は、先に口座開設を行ってください。

手順1

まず、Bybitにログインします。

その後、トップページ上部にある「資産運用」にマウスポインタを重ね、「流動性マイニング」をクリックします。

Bybitのログイン後の画面 Bybitのログイン後の画面

手順2

下にスクロールすると、ページ中央に利用可能な選択肢が掲載されています。利用したい通貨ペアを選んで「追加」をクリックします。ここでは、例としてBTC/USDTを選んだとします。

流動性マイニングのプール選択画面 流動性マイニングのプール選択画面

手順3

下記の情報を入力し、「流動性を追加」をクリックします。

流動性マイニングの預け入れ画面

番号

入力項目

説明

1

仮想通貨の種類

預け入れる仮想通貨の種類を選択します。BTC/USDTのペアの場合、「BTCを追加」「USDTを追加」「BTC+USDTを追加」の3種類から選択できます。

2

数量入力

預け入れる数量を入力します。「BTC+USDTを追加」を選択した場合は、BTCとUSDT両方の入力が必要です。

3

レバレッジ

利用するレバレッジを選択します。下記の3つから選択できます。
・レバレッジなし(1倍)
・2x(2倍)
・3x(3倍)

なお、預け入れる数量が多い場合は、ある仮想通貨からペアとなる仮想通貨への両替などに伴い、スリッページが発生する可能性があります。スリッページの有無はレバレッジ設定の下に表示されますので、取引する際に確認しましょう。

手順4

流動性マイニングの注意事項が表示されます。問題がないかをチェックして「確定」をクリックすれば、手続きは完了です。

流動性マイニングの注文確認の画面

手順5

次の画面では、処理中の注文の情報が表示されます。注文内容を確認するには「お客様の流動性を表示」をクリックします。

流動性マイニングの注文後の画面

流動性マイニングの終了方法

次に、Bybit(バイビット)の流動性マイニングの終了方法を解説します。

手順1

トップページ上部にある「資産運用」にカーソルを合わせて、「流動性マイニング」をクリックします。

Bybitのログイン後の画面 Bybitのログイン後の画面

手順2

画面が変わったら、スクロールして「お客様の流動性」をクリックしてください。

流動性マイニングの画面 流動性マイニングの画面

手順3

流動性マイニングを実行中の通貨ペアが表示されますので、解除したい通貨ペアの「さらに表示」にカーソルを合わせて「削除」をクリックします。

提供中の流動性の操作画面 提供中の流動性の操作画面

手順4

右側に表示されている「詳細」をチェックして問題なければ「流動性を削除」をクリックします。

流動性マイニングの削除画面 流動性マイニングの削除画面

手順5

「確定」を選べば、手続きは完了です。

流動性マイニングの削除の確認画面

解除手続きの内容が表示されます。「お客様の流動性を表示」をクリックすることで、処理が無事に終わったかどうかを確認できます。

流動性マイニングの削除完了の画面

保有資産を有効活用

Bybit(バイビット)の流動性マイニングは、レバレッジをお好みに合わせて変更できます。レバレッジを使うと損失リスクが大きくなる一方で、大きな利益を狙えます。そこで、強制決済や変動損失に留意しながら利用を検討できます。

Bybitは、流動性マイニング以外にも「Bybitステーキング」や「DeFiマイニング」などのサービスを提供しています。それぞれ異なるメリット・デメリットがありますので、ご自身の好みに合うサービスが見つかるかもしれません。


Date

作成日

2022.06.13

Update

最終更新

2024.05.30

Myforex編集スタッフー仮想通貨担当ー

2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。

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