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大手ゲーム会社のネクソン、NFT対応ブロックチェーンゲームを発表

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update 2023.03.16 15:54
大手ゲーム会社のネクソン、NFT対応ブロックチェーンゲームを発表

update 2023.03.16 15:54

2022年6月8日、大手ゲーム会社ネクソンが、メイプルストーリーのNFT化を発表しました。メイプルストーリーはネクソンの大人気ゲームであり、この構想は、韓国最大規模の開発者向け年次イベント「Nexon Developers Conference 2022」で発表されました。

メイプルストーリーは、2003年に公開されたゲームです。オンラインゲームの先駆者でありながら、今でも韓国や日本で根強い人気を誇っています。今回の発表を受けて、Twitter(ツイッター)ではメイプルストーリーがトレンド入りするなど、日本国内の仮想通貨(暗号資産)コミュニティやゲームファンが盛り上がっています。

メイプルストーリー・ユニバース

メイプルストーリーは、全世界に1億8,000万人のユーザーを抱えるMMORPGです。MMORPGとは、大人数のプレイヤーが同時接続してプレイするゲームであり、他のプレイヤーと協力しながらモンスターを倒したり、プレイヤー同士で戦ったりしながらゲームを進めていきます。メイプルストーリーは、2Dの横スクロール型のアクションRPGで、かわいいキャラクターデザインが特徴的です。

メイプルストーリー公式サイトのデフォルト画像

画像引用:ネクソン

今回、ネクソンは「メイプルストーリー・ユニバース」構想を発表しました。その目的は、メイプルストーリーを仮想通貨に対応させることです。第一弾として、「メイプルストーリー N」の公開が決まっており、順次合計4つの機能が公開されます。

メイプルストーリー N

メイプルストーリー Nは、従来のオンラインゲームとは異なり、NFTを核としています。例えば、ゲーム内のキャラクターやアイテムが全てNFTとして発行され、プレイヤーはクエストなどを通じて獲得できます。課金アイテムの仕組みがなく、獲得したNFTをNFTマーケットプレイスで売却したり、あるいは買ったりできます。

ネクソンは、このNFT取引に手数料を課すことで収益を上げる予定です。この手数料の大きさは、ユーザーの利用度によって変動し、ゲームへの貢献度が高いと有利な手数料水準で売買できます。

MOD N

「MOD N」は、クリエイターが自由に創作できる仕組みです。これは「サンドボックスプラットフォーム」と呼ばれ、人気ゲーム「ザ・サンドボックス(SAND)」などが採用しています。

クリエイターは、MOD N内でミニゲームやデジタルアートを作成する際、メイプルストーリー NなどのNFTを活用可能です。そして、それを公開して収益を得ることもできます。

メイプルストーリーN SDK

独自NFT作成ツール「メイプルストーリーN SDK」も、実装予定です。このツールで作成されたNFTも、NFTマーケットプレイスで売買可能となる見込みです。また、独立した機能として公開されるため、他のサービスが終了しても継続的に利用可能です。

メイプルストーリー Nモバイル

その他の特徴として、モバイルとの連動性が高い点が挙げられます。メイプルストーリー NのNFTを移管してモバイルアプリを通じてゲームができるようになります。

他のゲームと差別化

これまでネクソンは、パソコンやモバイル向けのオンラインゲームを展開してきました。主なタイトルとしては、メイプルストーリーの他に、「アラド戦記」や「マギノビ」などを有しており、ゲーム業界の老舗です。しかし、NFTやPlay to Earnの流行などを受け、仮想通貨市場に積極的な動きを見せ始めています。

point Play to Earn(GameFi)

Play to Earnとは、遊んでお金を稼ぐことを指します。すなわち、ブロックチェーンゲームで遊ぶと、NFTや独自仮想通貨などの報酬を得られます。最近では、Play to Earnから派生したMove to Earn(運動して稼ぐ)なども流行しつつあります。

そして、Play to Earnへの参入に際し、他のゲームとの差別化を強く意識しています。従来のPlay to Earn(GameFi)は、稼ぐ面に注目が集まりました。その結果、低品質なゲームが溢れる結果となり、ユーザーに継続的に遊んでもらえない結果となりました。

そこで、ブロックチェーンの特徴を生かし、ユーザーに継続的に遊んでもらえるゲームの開発を重視しています。大半のPlay to Earnゲームは短期間でユーザーが離れてしまい、トークン価格は暴落してきました。ネクソンは、この現状を打破しようとしています。

ゲーム業界の進化に期待

ネクソンは、仮想通貨市場での動きを加速させています。例えば、仮想通貨決済を導入しており、ビットコインやイーサリアム(ETH)、USDコイン(USDC)など、約10種類の仮想通貨を利用可能です。

親会社NXCは、ビットスタンプやコルビットなどの大手取引所を所有しています。その親会社の方針もあり、ネクソンは仮想通貨をエコシステムに取り込み始めています。メイプルストーリー・ユニバースが成功すれば、ネクソンはPlay to Earnゲームをさらに開発する可能性もあるでしょう。

仮想通貨市場では、メイプルストーリーだけでなく、人気タイトルが続々と登場しています。例えば、「元素騎士オンライン-META WORLD-」は、NFTや仮想通貨などを採用しています。このような流れを受けて、スクウェア・エニックスなどの大手ゲーム会社も、将来的なブロックチェーンやNFTへの対応を示唆しています。

ネクソンは、早い段階で仮想通貨市場に関心を示しました。次は、どの企業がゲーム業界から参入してくるでしょうか。メイプルストーリーに続くタイトルに注目です。


Date

作成日

2022.06.13

Update

最終更新

2023.03.16

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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