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トラス新政権の政策に注目!現役トレーダーポンドマンが10月のポンド相場を予想!

トラス新政権の政策に注目!現役トレーダーポンドマンが10月のポンド相場を予想!

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update2022.10.05 19:00

2022年10月のポンド相場は、上値の重い展開が続きそうです。目次[非表示]10月のポンド円予想円安トレンドだが円買い介入による警戒感ありポンド円のチャート分析10月のポンドドル予想想定以上の物価高に対しFRBと米国がドル買いの動きポンドドルのチャート分析ポンドのファンダメンタルズ分析10月のポンド円予想円買い介入の円高はあるものの、金融政策の違いや金利差といった理由から、円安トレンドは継続すると見ています。双子の赤字とは双子の赤字は、ある国が経常赤字と財政赤字を同時に抱えている状態を指す経済用語です。この状態では、経常収支または財政収支のどちらかが悪化すると、もう一方も連動して悪化するという悪循環が生じやすくなります。円安トレンドだが円買い介入による警戒感あり日銀は緩和政策の維持を発表し、数年は利上げしないと発表しています。しかし、日本以外の主要国では物価上昇抑制のために利上げを進めており、マイナス金利を採用していた欧州中央銀行や、スイス国立銀行もマイナス金利を解除しているという状況です。また、日本の貿易赤字は過去最大となっており、実需面の観点から見ても円安トレンドは継続すると考えられます。貿易赤字が膨れ上がった主な要因は、コロナ禍でインバウンドなどの外貨収入が激減したことと、ロシア・ウクライナ情勢によるエネルギー価格上昇から引き起こされた輸入価格の上昇です。この2点が改善しない限り、円安トレンドに変化は出ないと見ています。一方で円安トレンドを抑えるため、日本政府は9月22日に円買いの為替介入を実施済みです。米国は、日本による円買い介入に一定の理解を示しましたが、介入は協調ではなく日本単独で行ったものと発表、欧州も日本による単独介入だと発表しています。今後も、日本政府は断固たる措置を執るとしており、円安が進んだ際には追加で円買い介入を行う見込みです。どのタイミングで円買いが入るのか、規模はどのくらいなのか、いつまで介入の原資となる外貨準備高が持つのかに注目しています。スイスフランショックのように、マーケットvs日本の構図にならないか注目しています。ポンド円のチャート分析9月末時点における、ポンド円の日足チャートです。9月のポンド円は、149円を割り込む下ヒゲを付けたあと、再び160円前後まで大きく戻しています。画像引用:Tradingview押し目の第1ターゲット:153.1円押し目の第2ターゲット:150.7円押し目の第3ターゲット:149.0円10月も円高に進む可能性があるので、押し目狙いは慎重に。画像引用:Tradingview戻りの第1ターゲット:165.0円戻りの第2ターゲット:167.9円ファンダメンタルズの大きな変化がない限り、上記の価格では売りを検討しています。10月のポンドドル予想米国の利上げ継続方針を受けて、ドル高が続くと見ています。想定以上の物価高に対しFRBと米国がドル買いの動き米国では、8月の消費者物価指数が予想を上回る結果でした。また、9月の連邦公開市場委員会で発表された政策金利見通しは、2022年末で4.4%、23年末で4.6%と前回6月時点(22年末3.4%、23年末3.8%)から大幅に引き上げられました。予想より高いターミナルレート(利上げの最終地点)と、24年まで利下げが想定されていないことが示された形です。想定以上に強硬的な内容だったため、米金利は上昇してドル買いが再開されています。また、景気見通しは下方修正されたものの、連邦準備制度理事会のパウエル議長はインフレ抑制を優先させるとの見解です。主要各国では米国と同様、物価上昇を抑えるためにハイペースな引き締め政策が進んでおり、エネルギー価格の上昇と併せて景気後退が進んでいる状況です。ただ、米国は欧州や英国と比べてエネルギー自給率が高く、エネルギー価格の上昇による影響を受けにくいため、エネルギー価格の上昇はドル高の要因にもなっています。少し前まで米国はドル高に敏感でしたが、最近はドル高が進むことで米国の輸入物価が低下し、インフレ率低下の追い風になっていることから、ドル高は容認ないし歓迎の雰囲気です。これらのことから、当面はドル高トレンドが継続すると見ています。ドル高の気配が弱まったとしても、ドル安に転換することは考えにくい状況です。ポンドドルのチャート分析9月末時点における、ポンドドルの日足チャートです。ポンドドルは、9月後半に1.120ドルを抜けて大きく下落した後は反発し、1.100ドル台まで戻しています。画像引用:Tradingview押し目の第1ターゲット:1.035押し目の第2ターゲット:1.010押し目の第3ターゲット:1.000しっかり下に引きつけて買うようにしてください。画像引用:Tradingview戻りの第1ターゲット:1.142戻りの第2ターゲット:1.217戻りの第3ターゲット:1.326戻り売りを狙うか、あるいはブレイクしたら高値を追いかけるかは、ファンダメンタルズ分析も参考にしてください。ポンドのファンダメンタルズ分析イギリスではボリス・ジョンソン前首相が辞任し、後任としてリズ・トラス首相が誕生しました。トラス新政権は1972年以来の大規模な減税を打ち出しており、政府の財政赤字が懸念されています。イギリスは大量の国債を発行している国です。物価高抑制のために英中銀が利上げを進めれば金利は上昇し、国債の利払いが増えて財政の負担になります。今回、トラス新政権は物価高対策として減税を行っていますが、減税することで消費意欲は高まり、インフレが加速するとの見方が多いようです。インフレが進むと、英中銀は次回の金融政策発表で1.00%の利上げを発表するのではないかと見られており、一部では緊急利上げも予想され始めています。金利の上昇による利払い増加に、トラス新政権の減税策による税収の低下と、財政赤字の懸念がダブルで持ち上がっている状態です。財政赤字は国債のデフォルト懸念にも繋がるため、英国債は売られて金利が急騰し、ポンドが売られる展開となっています。トラス新政権の政策方針が変更されない限り、10月もこの流れが継続すると見られており、一部ではポンドとドルのパリティ、つまり1ポンド=1ドルの値を割り込むことも予想され始めているほどです。また潜在的リスクとして、国民や英連邦から信頼の厚かったエリザベス女王が亡くなり、チャールズ皇太子が新国王として即位したことにも注目しています。特に、チャールズ皇太子が73歳と高齢であり、どうしてもエリザベス女王に比べると不安が残るという点です。エリザベス女王が亡くなったことによる影響の一例として、今までも独立に向けて国民投票を進めていたスコットランドにおいて、独立の機運が高まるのではないかと考えています。豪州やニュージーランドにカナダなど、英連邦の動きにも注目しています。
スイスフランショックとは?その原因と影響

スイスフランショックとは?その原因と影響

update2022.10.03 19:00

2015年1月15日、スイス国立銀行(スイスの中央銀行)が金融政策を突然変更し、スイスフランが暴騰して複数のFX会社が経営破綻しました。これをスイスフランショックと呼びます。金融政策は経済情勢とともに変化します。当時の市場参加者もこれを知っており、対策を取れたはずです。しかしなぜ、多くの人々が大損したのでしょうか。そして、これがなぜFX会社の経営破綻につながったのでしょうか。目次[非表示]スイス国立銀行と市場の攻防戦ギリシャ危機までの値動き1.20の防衛ライン設定市場参加者の行動スイス国立銀行の敗北スイスフランショックの影響投資家の巨額損失計上FX会社の経営破綻歴史は繰り返すスイス国立銀行と市場の攻防戦スイスフランショック発生直前まで、スイス国立銀行はユーロ/スイスフラン(EUR/CHF)を1.20より下落させない方針を採用していました。為替レートの固定は、先進国の金融政策に馴染みません。しかし、当時はそうする必要がありました。その理由は順を追って解説していきます。なお、スイスはユーロ圏諸国に囲まれていますから、スイスにとって最も重要な外貨はユーロです。すなわち、ユーロ/スイスフランが最重要な通貨ペアになります。ギリシャ危機までの値動き下の月足チャートは、ユーロ/スイスフランです。2007年まで、為替レートは上昇トレンドでした。この時期は世界的に好景気で、日本でも徐々に円安が進んで景気が拡大していました。このトレンドが変わったきっかけが、2007年に米国で起きたサブプライムローン問題です。その後、問題が徐々に大きくなり、2008年にはリーマンショックが発生しました。こうして、米国主導で世界的な不景気になりました。サブプライムローン問題サブプライムローン問題とは、不景気到来による不動産価格下落を受けて、サブプライムローンが不良債権化した問題を指します。サブプライムローンは信用力が劣る債務で構成されており、価格下落に対する耐性が弱く、投資家による損失確定の売りが相次いで価格が下落しました。画像引用:MT5こうしてヨーロッパにも不景気が押し寄せ、不安が高まっていたところに、2009年にギリシャでスキャンダルが発生しました。ユーロに加盟するには国家財政で満たすべき基準がありますが、ギリシャは粉飾決算でユーロに加盟したことが明らかになりました。国家による粉飾決算。これはユーロの信用を失わせるのに十分な理由となり、ユーロが売り込まれました。この事態で人々が資金の逃避先に選んだのは、スイスフランです。スイスは先進国の中でも財政状況が良く、しかもユーロ圏のすぐ隣に位置していて便利だったからです。人々は、ユーロを売ってスイスフランを買いました。こうしてユーロ/スイスフランは下落を続け、1.00を割り込む直前の水準になりました。1.20の防衛ライン設定自国通貨が急激に強くなると、国内産業が衰退して失業者が増える可能性があります。そこで2011年9月、スイス国立銀行は、ユーロ/スイスフランを1.20よりも下落させないという政策を採用しました。また、これを実現するために、無制限の市場介入を実施することにしました。これら一連の出来事による値動きは、下の週足チャートの通りです。チャート左側でユーロ/スイスフランが暴落を続け、それに対してスイス国立銀行が政策を発動。結果、為替レートが1.20付近で張り付きました。スイス国立銀行の買いと市場の売りの戦いです。スイス国立銀行はこの戦いに勝利するため、プレスリリースを繰り返し公開し、「1.20の為替レートを最大限の決意を持って防衛し、無制限に市場介入を実施する」としました。画像引用:MT5市場参加者の行動この状況を受けた市場参加者の行動は、大きく分けて3つに分けられます。1つは、スイスフランを取引しない、すなわち、異常事態が起きている通貨ペアには触らないという方針です。2つ目は、ユーロ/スイスフランを売る行動です。ユーロ崩壊が現実味を持って語られていた時期ですので、ユーロを手放したい人が大勢いました。そして3つ目が、ユーロ/スイスフランを買うという選択です。買う行動には合理的な理由がありました。為替レートは1.20付近で張り付き、細かく上下動していました。このため、1.20付近まで下がったら買って少し上昇したときに決済すれば、繰り返し利食い可能でした。また、スイス国立銀行の防衛が成功すれば、為替レートは大きく上昇する可能性もありました。さらにスイス国立銀行は、1.20を最大限の決意を持って防衛すると繰り返し強調していました。買った人は、スイス国立銀行の発言に賭けたということになります。スイス国立銀行の敗北しかし、スイス国立銀行は市場の圧力に負けました。無制限にスイスフランを売ることができなくなり、2015年1月15日、プレスリリースを公開して1.20の防衛ラインの即時撤廃を採用しました。これを受けて、市場は文字通りはしごを外された状態となり、為替レートは暴落しました。先進国の中央銀行が市場に負けた例先進国の中央銀行が市場の勢いに負けた例は、もう一つあります。1992年、ジョージ・ソロスらがポンドを売り浴びせ、イングランド銀行(イギリスの中央銀行)の防戦を破ってポンドを安値に陥れることに成功しました。これをポンド危機と呼びます。スイスフランショックの影響ユーロ/スイスフランの金融政策がいきなり撤廃されたことにより、市場は大混乱に陥りました。そして、多額の損失を計上した人や法人が続出しました。投資家の巨額損失計上下は、スイスフランショックを含む日足チャートです。暴落部分を見ますと、巨大な窓ができている様子が分かります。この窓は、為替レートが存在しなかったことを示します。すなわち、市場から文字通り為替レートが消えてしまい、FX会社は為替レートを配信できなかったことを示します。画像引用:MT5さらに、為替レートが配信されなかったので、ユーロ/スイスフランを買っていた投資家は希望の為替レートで損切りできませんでした。損切り注文が約定したのは、為替レートの配信が再開した後、すなわちユーロ/スイスフラン=0.8~0.9あたりです。わずかな時間で、3,000pipsから4,000pipsの損失を計上してしまいました。2007年以降の一連の流れを示したのが、下の月足チャートです。月足チャートでもはっきり分かる窓ですから、いかに巨大な混乱だったのかが分かります。画像引用:MT5日本の投資家もスイスフランショックに無関係ではなく、損失を計上しました。日本においてスイスフランはマイナー通貨ですから、取引していた人数も金額も限定的です。しかし、下の表の通り、投資家がFX会社に対して負った借金は、合計33億8,800万円にもなります。種別発生件数(件)発生金額(円)個人1,13719億4,800万円法人9214億4,000万円合計1,22933億8,800万円発生件数(件)個人1,137法人92合計1,229発生金額(円)個人19億4,800万円法人14億4,000万円合計33億8,800万円データ引用元:金融先物取引業協会ちなみに、この金額は投資家の損失額ではありません。投資家は、FX会社に証拠金を入金して取引します。その証拠金全額を失ったうえ、さらにFX会社に対して34億円近い借金を背負いました。一人当たり270万円以上の借金です。FX会社の経営破綻ヨーロッパ等では、日本と比べて多くの人々がスイスフランを取引しています。すなわち、投資家はFX会社に対して多額の借金を負うことになりました。そしてFX会社は顧客から借金を回収しますが、回収できるまでの間は自社で損失を穴埋めしなければなりません。また、ゼロカットシステムを採用していた場合は顧客の借金にならず、FX会社が全ての損失を負担しました。この結果、損失負担に耐えられなかったFX会社は、経営破綻に追い込まれました。ゼロカットシステムゼロカットシステムとは、FX取引で証拠金以上の損失を計上しても、追加証拠金を入金する必要がない制度を指します。証拠金額を超える損失額は、FX会社が負担します。こうしてヨーロッパでは、当時有名なFX会社だったアルパリが経営破綻し、その他のFX会社も経営破綻に追い込まれました。日本ではアルパリジャパンが経営破綻、そしてFXCMジャパンが楽天証券に吸収合併されました。歴史は繰り返すFXは余裕資金で取引し、適切に資金管理する必要があります。しかし、スイスフランショックでは逆指値注文などのリスク管理が適切に機能せず、多数の人々が多額の損失を計上してしまいました。この事態を警戒しすぎると、FX取引が全くできなくなります。しかし、この種のショックに対して対策をとることは可能です。具体的には、ポンド危機でイングランド銀行が市場に負けた経緯を知っていれば、スイス国立銀行も負けるかもしれないと警戒することができました。金融市場の過去の大きなイベントについては、その概要を把握しておくだけでも、将来のリスク管理に役立ちます。

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