作成日
:2025.04.22
2025.04.22 15:43
2025年4月18日、X(旧Twitter)上に、GEMFOREX(ゲムフォレックス)の内部資料とされる画像が投稿されました。直前には、大手メディアでGEMFOREX騒動の被害者による体験談が掲載されたこともあり、注目を集めています。
流出した資料は振り込み記録で、FX業者比較サイトのWikiFX(ウィキエフエックス)の口座宛にGEMFOREXから報酬が支払われていたことを示すものです。この資料流出を受けて、WikiFXがブローカーから報酬を受け取る代わりに、実態とかけ離れた高評価を掲載していたのではないかという疑惑が浮上しています。
この記事では、WikiFXの疑惑や今回明らかになったGEMFOREXとの関連性について解説します。
WikiFXはライセンスや事業指数など、独自の指標を基に10点満点で各FX業者を評価している比較サイトです。今回、資料が公開されたことで、中立な評価を下しているように見せかけて、実際には報酬を支払ったブローカーの評価を高く掲載しているのではないかと疑われています。
まずはXで投稿された資料の内容をご紹介します。
WikiFXがGEMFOREX(ゲムフォレックス)より報酬を受け取っていたとされる情報が、ネット上で出回っています。
Gemforexの内部資料を入手しました。
約1320万円がマーケティング代としてWikiFXへ送金されています。
WikiFXによる評価が不自然なほど高かったのはこのためでしょうか?
海外FXに関する評価の大半は、アフィリエイトを含め、カネで買われています。
信頼できる情報が非常に少ないのが現状です。
海外FX調査兵団 - より引用
X上の「海外FX調査兵団」というアカウントで、内部資料とされる画像が投稿されており、WikiFXの運営会社であるWIKI CO LIMITED宛に、当時のGEMFOREXの資金管理会社であるCTRADE ASIA CROWD INCより、96,900ドル(当時のレートで約1,300万円)が送金されていたことが明らかになりました。
送金目的はマーケティング料金の支払いと記載されており、WikiFXがGEMFOREXの何らかのマーケティング活動に関わっていたことが示唆されています。
2025年4月21日現在、WikiFXでのGEMFOREXの評価スコアは1.44と低評価になっています。しかし、破綻前のスコアは7.07と現在よりも高く、当時の評価ページを保存したキャプチャ画像もネット上に投稿されています。
画像引用:海外FX調査兵団
破綻前のGEMFOREXは海外FX業者の中でも知名度が高く、多くの日本人ユーザーが利用していました。当時は多彩な口座タイプやボーナスで、人気を博していたこともあり、ある程度高い評価を得ていたとしても不自然ではないかもしれません。
一方で、出金拒否を行っているFX業者の評価が、他の業者よりも高くなっているなどの指摘もあり、以前からWikiFXの評価に疑問を持つ業界関係者も少なくありませんでした。流出したGEMFOREXの内部資料をきっかけに、WikiFXの評価はFX業者の実態を反映していないのではないかと一部で注目を集めています。
海外FXメディアの主な収入源はIB報酬です。海外FX業者では、集客の一環としてIB(Introducing Broker)プログラムを提供しているケースが多く、主要な業者の間でも集客施策としてよく用いられています。
IBプログラムでは、提携している海外FXメディア経由でユーザーが口座を開設し、取引を開始すると収益の一部がメディアに支払われます。
このほか、FXメディアの収益源としては、ブローカーから報酬を受け取って掲載される広告記事や、独自に提供する有料サービスなども挙げられます。広告記事は通常の記事と同様の形式で、サービスや商品を紹介する内容になっており、基本的にはクライアント企業の意向に沿ったものとなります。そのため、見方によってはお金で評価を買えるといえるかもしれません。
FXメディアとFX業者の間に金銭的なつながりが存在するのは事実ですが、業者側では発信しづらいネガティブな情報を取り上げられる点は、第三者によって運営されているメディアならではの強みです。したがって、すべての海外FXメディアがブローカーから報酬を受け取って好意的な記事を掲載しているわけではなく、トレーダー目線で中立的な情報を発信しているメディアも多く存在します。
GoogleでWikiFXを検索すると、関連ワードとして「WikiFX 怪しい」「WikiFX 評判」といったキーワードが表示されることから、WikiFXの信頼性に疑問を持つユーザーが一定数存在すると考えられます。
真偽不明ではあるものの、FX関連の掲示板では「WikiFXは虚偽の情報を掲載している」という旨の書き込みが少なからず見受けられます。FX業者に対する悪いレビューを削除する見返りとして金銭を要求してくるといった投稿も散見されます。
先にターゲットとなるFX業者のネガティブなレビューを掲載しておき、月額6,000~10,000ユーロのパッケージを購入すると、ポジティブなレビューが投稿されるという書き込みもありました。海外の掲示板では、詐欺師のためのサイトともいわれておりユーザーが多い半面、悪い噂が多いサイトであるのも事実です。
海外FX業者の評判を調べる際は、1つのFXメディアの情報を鵜呑みにするのではなく、複数のサイトを確認したうえで判断することが大切です。
流出した資料から、WikiFXがGEMFOREX(ゲムフォレックス)のマーケティング活動に何らかの形で関与していたことが明らかになりました。資料だけでは断定できないものの、WikiFXが報酬を受け取る見返りにGEMFOREXへ高い評価を付けていた可能性が浮上しています。
WikiFXは評価項目を掲載していますが、各項目の詳細な評価基準を明示していません。以前からささやかれている悪い噂に加えて、基準が不透明な点もユーザーが疑念を深める原因になっているといえるでしょう。
今回のWikiFXに関する疑惑は、FXメディア全体の信頼性を揺るがしかねない問題です。中立な情報を発信しているメディアであっても疑いの目を向けられる可能性があり、FX業者に対する評価を掲載しているメディアでは、今後は評価の根拠を明示するなどして、情報発信の透明性を高める取り組みが必要になるかもしれません。
出典元:
作成日
:2025.04.22
最終更新
:2025.04.22
短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。
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