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update2023.05.26 (金) 21:00
FXブローカー話題のニュース

IC Marketsが日本人の受け入れ再開!日本語にも順次対応予定

規制の厳しいオーストラリアの金融ライセンスを保有しているため、日本から撤退していたIC Markets(アイシーマーケッツ)が日本人の受け入れを再開しました。IC Marketsは、狭いスプレッドと大手ブローカーならではの安心感が魅力の海外FX業者です。撤退から数年経っても、一部の根強いファンからはまたIC Marketsを使いたいという声が絶えないほど人気がありました。現時点では公式サイトの日本語版も用意されておらず、ライブチャットの日本語サポートもないため、まだ注目度は高くありません。しかし、Myforex編集部がIC Marketsに取材したところ、「今後、日本語サポートを提供予定」という回答がありました。IC Marketsが日本人受け入れを再開したことで、海外FX業者のシェア争いが激化する可能性もあります。目次[非表示]日本人受け入れ再開は2023年始め公式サイト日本語版・サポートの予定は?2015年に一度撤退、今度は大丈夫?日本向けはモーリシャスライセンスにIC Marketsとは?世界規模の大手ブローカー狭いスプレッド取引銘柄日本語サポートなしで使う価値はある?主要ブローカーとのスプレッド比較主要ブローカーとの取引条件比較日本語対応が始まるまで様子見を推奨日本人受け入れ再開は2023年始めIC Markets(アイシーマーケッツ)の日本人の受け入れは2023年初めに再開しました。日本から新規口座開設ページにアクセスすると、居住国として「Japan」が選択された状態の口座開設フォームが日本語で表示されます。日本語サービスの提供予定はあるか、再度の撤退のリスクはないかなど、気になる疑問をIC Marketsサポートチームに問い合わせてみました。公式サイト日本語版・サポートの予定は?日本人の受け入れが再開されてから日が経っていないので、公式サイトの日本語版は提供されていません。IC Markets公式サイトで選択できる言語には、すでに日本語が含まれているのですが、日本語表示を選択しても英語が表示されてしまう状態です。現在日本語化されているのは、新規口座開設ページなどごく一部のコンテンツに限られるようです。Exness(エクスネス)やTitan FX(タイタンエフエックス)など、日本語対応の海外FX業者の中でもスプレッドの狭いブローカーはたくさんあります。いつになるかは不明ですが、日本語で利用したい方は、日本語版サイトが用意されるのを待ってから利用を開始しても遅くはないでしょう。サポートについてはライブチャットとメール、電話、LINE、Skypeなどで提供する予定だということです。2015年に一度撤退、今度は大丈夫?IC Marketsには、一度日本市場から撤退したという過去があります。「今回も撤退になるのでは」と感じる人もいるかもしれません。この点を考えるために、まずIC Marketsが当時撤退した経緯を説明します。2015年の撤退の経緯2015年にIC Marketsが日本を撤退した要因として、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)による規制が挙げられます。IC Marketsの本社はASICのライセンスを保有しているため、ASICの規制に従う必要があります。このASICは当時、ライセンス保有企業が日本向けに営業することを規制したので、IC Marketsは日本撤退という判断をしました。日本の金融ライセンスを取得しない理由海外FX業者が日本の金融ライセンスを取得しない理由は、取得するとユーザーに好まれるサービスを自由に提供できないからです。日本の規制に従ってしまうと、海外FXの特徴であるハイレバレッジやボーナスは提供できなくなってしまいます。実は、XMTrading(エックスエムトレーディング)やExnessなども、金融ライセンスの規制により、本社の法人は日本向けに営業できません。しかし、本社以外の法人は日本向けに営業ができる状況のため、規制の緩い国のライセンスを取得し、別法人を設立することで営業しています。ASICは、こうした別の国のライセンス保有による営業も認めていないといわれています。そのため、ASICライセンスを保有する海外FX業者は日本から撤退するか、本社とは違うブランド名の会社を設立するなどの対策を立てて営業することが多くなっています。例えば、狭いスプレッドで人気を集めていた「VANTAGE FX」は2020年12月、ASICの規制や日本の金融庁による警告を受け、一度日本から撤退していました。しかし現在は、「Vantage」との別のブランド名で日本人受け入れを再開しています。IC Marketsは再度撤退とはならないかIC Marketsは、同じブランド名を使って再度日本市場に戻ってきました。ASICの規制にはひっかからないのか、再度撤退してしまうリスクはないのか不安を感じる方も多いのではないでしょうか。Myforex編集部はこの点についてIC Marketsのサポートに問い合わせをしてみました。弊チームとしては、問題になる可能性は少ないと考えております。弊チームはICMarkets本体と資本関係などの関連性はなく、あくまでクライアントとしての関係性でございます。そのため、日本へのICMarketsのサービス紹介については弊チームが行っており、ICMarkets本体は関係がないという認識です。IC Marketsサポートチーム - より引用IC Marketsは、日本向けに営業する会社はIC Marketsと資本関係がないため問題ないという姿勢です。サービスの一部をIC Marketsに委託することで委託料を払うという形式を採用しているものと思われます。日本向けはモーリシャスライセンスにIC Marketsブランドでサービスを提供する会社は複数あり、ASICのほかにもセーシェル、キプロス、バハマのライセンスを保有しています。ASICのライセンスを保有する会社は「International Capital Markets Pty Ltd」、セーシェルのライセンスを保有する「Raw Trading Ltd」という名称です。日本向けの営業は、現在セーシェルのライセンスで運営されている「Raw Trading Ltd」が、モーリシャス金融サービス員会(FSC)のライセンスで行う予定だそうです。モーリシャスライセンスは、Titan FX(タイタンエフエックス)やHFM(旧HotForex)などが保有しています。セーシェルなどほかの国の金融ライセンスに加えて取得されることの多いライセンスです。IC Marketsとは?IC Markets(アイシーマーケッツ)は、海外FX業者の中でも非常に規模の大きいブローカーです。スプレッドが狭い点に加えて、大手ブローカーで信頼性できるという点もユーザーから支持されています。世界規模の大手ブローカーIC Marketsの月間取引高は1兆ドルを超えていて、公式サイトでは「世界最大のFX取引量のFX会社」だとアピールされています。日本向けに知名度のある海外FX業者の中では、Exnessと規模が近いです。Exnessは2021年以降急速に取引高を伸ばしていますので、取引高のトップはもしかしたら交代しているかもしれません。しかし、IC Marketsが現在でもトップクラスの大手ブローカーであることは間違いありません。狭いスプレッドIC Marketsが支持される理由は、狭いスプレッドです。ユーロドルや、ポンドドルなどのドルストレート通貨ペアはスプレッドがゼロになるタイミングも多いです。ツールを利用し、1日の平均スプレッドを計測してみました。通貨ペア平均スプレッドユーロドル0pipsポンドドル0.1pipsドル円0.1pipsこの3つの通貨ペアはスプレッドがゼロに近いので、往復7ドルの取引手数料以外には取引コストはほとんどかかりません。約定も早く、平均の約定スピードは40ミリ秒です。取引銘柄IC Marketsは、取り扱い銘柄が非常に多いという特徴があります。ジャンル種類FX通貨ペア61種類貴金属11種類エネルギー5種類商品8種類株式2,100種類以上指数24種類債券9種類仮想通貨18種類日本語対応の海外FX業者の中では、HFM(旧HotForex)が取り扱い商品数の多い会社として知られていますが、IC MarketsはHFMに匹敵するほど銘柄数が豊富です。日本語対応の海外FX業者はエネルギーと貴金属以外の商品(コモディティ)CFDの取り扱いが少ないことが多いですが、IC Marketsではトウモロコシや大豆などの銘柄の取り扱いがあります。また、米国10年債などの債券銘柄を取引できるのもほかの海外FX業者にはない特徴となっています。仮想通貨の取り扱い数は18銘柄で、平均的な水準です。Exness(エクスネス)やTitan FX(タイタンエフエックス)、FXGT(エフエックスジーティー)は30種類以上の仮想通貨のトレードができます。日本語サポートなしで使う価値はある?取引条件は優れているIC Markets(アイシーマーケッツ)ですが、現時点では日本語のサポートに非対応となっている点がデメリットといえるでしょう。日本語で使いたい方は日本語サポートが提供されるようになってからの利用をおすすめしますが、大手ブローカーということもあり、すぐに使い始めたい方もいるのではないでしょうか。そこで、すぐに使う価値がどのくらいあるのか、日本語対応の大手海外FX業者であるTitan FXブレード口座・Exnessプロ口座と取引条件を比較してみました。主要ブローカーとのスプレッド比較Titan FXとExnessは、Myforexで独自計測している「リアルタイム スプレッド比較」の1日平均値を比較に使用します。IC Marketsは、ロースプレッド口座を対象に別途ツールで1日の平均値を算出し、手数料相当を加算しました。通貨ペアIC Marketsロースプレッド口座Titan FXブレード口座Exnessプロ口座ユーロドル0.7pips0.9pips0.7pipsポンドドル0.8pips1.1pips0.9pipsドル円0.8pips1.4pips0.8pipsユーロドルIC Marketsロースプレッド口座0.7pipsTitan FXブレード口座0.9pipsExnessプロ口座0.7pipsポンドドルIC Marketsロースプレッド口座0.8pipsTitan FXブレード口座1.1pipsExnessプロ口座0.9pipsドル円IC Marketsロースプレッド口座0.8pipsTitan FXブレード口座1.4pipsExnessプロ口座0.8pipsIC Marketsのスプレッドは、Titan FXと比較するとかなり狭い水準、Exnessと比較すると同等の水準になっています。IC Marketsが日本人ユーザーの受け入れを再開したことで、狭いスプレッドの海外FX業者の選択肢が増えたといえるでしょう。主要ブローカーとの取引条件比較スプレッド以外のレバレッジや銘柄などの条件も比較してみました。IC Markets項目内容最大レバレッジ500倍銘柄数【FX/通貨ペア】:61【CFD/貴金属】:11【CFD/指数】:24 【CFD/エネルギー】:3【CFD/仮想通貨】:18【CFD/株式】:2,100種類以上【CFD/商品】10種類【CFD/債券】9種類取引ツール・MT4・MT5・cTraderTitan FX項目内容最大レバレッジ500倍銘柄数【FX/通貨ペア】:59【CFD/貴金属】:11【CFD/株価指数】:21 【CFD/エネルギー】:3【CFD/仮想通貨】:34【CFD/株式】:100取引ツール・MT4・MT5Exness項目内容最大レバレッジ無制限(有効証拠金額で変動)銘柄数【FX/通貨ペア】:95【CFD/貴金属】:10 【CFD/株価指数】:11【CFD/エネルギー】:3【CFD/仮想通貨】:35【CFD/株式】:100取引ツール・MT4・MT5IC Marketsの最大レバレッジはTitan FXと同じ500倍で、特に高いわけではありません。極端なハイレバをしたいトレーダー以外には十分なレバレッジですが、特にハイレバをしたい場合はExnessの方が向いています。IC Marketsの取引銘柄数は全体的に多いですが、債券や商品といった特殊な銘柄の多さが目立ちます。FX通貨ペアや最近人気の高い仮想通貨銘柄はむしろ少なめなので、銘柄数の多さを活用できるトレーダーは限られるかもしれません。取引ツールの面では、日本語対応の海外FX業者が採用していることの少ないcTraderを採用していることが特徴です。cTraderはこれまで、AXIORY(アキシオリー)やTradeview(トレードビュー)といった限られたブローカーでしか使えませんでしたが、ツールとしての使い勝手や、ブローカー側が顧客に不利な操作をしにくい透明性の高さで人気があります。日本語対応が始まるまで様子見を推奨IC Markets(アイシーマーケッツ)の日本語対応は、順次進めていくことは決まっているものの、具体的なスケジュールも未定の状況のようです。日本語サポートがないとトラブルになった際に、対応に手間取る可能性があるので日本語に対応するまで利用は待った方がよいでしょう。Exnessも同程度のスプレッドを提供していますし、既存の日本語対応海外FX業者のレベルは世界的に見ても高いです。IC Marketsが使いやすくなるまでは、様子を見た方が良いかもしれません。
update2023.05.26 (金) 19:30
暗号資産話題のニュース

フラッシュローンとフラッシュローン攻撃を解説

フラッシュローンはローンの一種です。仮想通貨(暗号資産)を瞬時に借りて瞬時に返済するローンであり、これは従来の金融の仕組みでは存在しません。DeFi(分散型金融)の分野で登場した、新しいローン形態といえるでしょう。フラッシュローンは仮想通貨の有用性を高めている一方、この仕組みを悪用したフラッシュローン攻撃もたびたび発生しています。そこで本記事では、フラッシュローンとは何なのか、どのような有効性があるのか、そしてフラッシュローン攻撃の方法や対処方法などについて解説します。目次[非表示]フラッシュローンとは銀行などのローンDeFiの一般的なローンフラッシュローンフラッシュローン攻撃の方法フラッシュローン攻撃の仕組みフラッシュローン攻撃の事例フラッシュローン攻撃が実行される理由フラッシュローン自体の特徴ハッキング成功時の金額の大きさスマートコントラクトのバグアービトラージ自体は合法フラッシュローン攻撃の回避方法仮想通貨価格の参照先攻撃検知システムサーキットブレーカー一般ユーザーにもできる対策フラッシュローンの存在理由アービトラージによる市場効率化担保の入れ替え清算時の報酬受け取り使い方次第で有効活用フラッシュローンとはフラッシュローンを理解するために、銀行など現実世界のローン、DeFi上の一般的なローン、そしてフラッシュローンを比較します。銀行などのローン銀行ローンなどでお金を借りる場合、銀行に自分の個人情報を提供します。その後、返済能力等を銀行に判断してもらい、貸出条件の範囲内でお金を借ります。銀行の審査等が完了すれば比較的簡単に借りられる一方、審査を受けるには各種書類の提出が必要であり時間もかかります。また、個人の信用力に応じて金利が変わります。DeFiの一般的なローンDeFi(分散型金融)のローンは、一般的にレンディングと呼ばれています。自分のウォレットをレンディングプラットフォームに接続して、担保となる仮想通貨(暗号資産)を預け入れて仮想通貨を借ります。DeFiとはDeFi(ディーファイ)とはブロックチェーンを活用した金融サービスのことで、分散型金融と呼ばれます。分散型金融を意味する英語の「Decentralized Finance」の頭文字を取ってこのように呼ばれます。銀行などのローンと異なる点がいくつかあります。まず、個人情報を公開する必要はありません。また、借入限度額は担保として預けた仮想通貨の数量次第であり、誰かの審査を受ける必要はありません。また、一般的に信用力に応じて利率が変わることもなく、参加者全員が一律の利率となります。フラッシュローンフラッシュローンはDeFiのレンディングの一種で、借り入れから返済までの期間が極端に短いものを指します。具体的には、仮想通貨を借りたら、新規にブロックが作られる前に返済します。ビットコインのブロックはおよそ10分ごとに作られる一方、DeFiで使用されるブロックチェーンでは短時間でブロックが作られます。例えば、イーサリアムは10秒台前半であり、新興のブロックチェーンはさらに短時間です。ブロックが新規に生成される前に借り入れと返済をしますので、借り入れ期間は長くても秒単位という短時間になります。ブロックとはブロックとはブロックチェーン(分散型台帳技術)の各ページに相当する部分で、取引履歴などの情報が記載されています。フラッシュローンの特徴なお、フラッシュローンには独特な特徴があります。通常のレンディングでは仮想通貨を借りるために担保が必要ですが、フラッシュローンでは担保が不要です。さらに、借り入れた仮想通貨を期限内に返済できずに新ブロックが作られてしまった場合には、フラッシュローンでの借り入れがなかったことにされます。担保不要、そして期限内に返済できなかったら借り入れの事実が消されてしまうという特徴を利用して、仮想通貨を盗み取るハッキング事件が相次いでいます。これがフラッシュローン攻撃です。フラッシュローン攻撃の方法フラッシュローンの仕組みを悪用すると、対策を施していないDeFiプラットフォームから仮想通貨(暗号資産)を盗める場合があります。これをフラッシュローン攻撃と呼び、仮想通貨の市場価格を歪めて利益を得るという特徴があります。一般的に、トレーダーが相場の値動きを利用して利益を得ようとする場合、チャートを見たり各種ファンダメンタルズ情報を分析したりします。その結果に基づいてトレードしますが、将来の値動きは誰にもわかりません。このため、往々にして期待外れの値動きとなって損しがちです。では、仮想通貨価格の上下動を自分の意のままに操れるとしたら、どうでしょうか。特定の条件下でこれを実行するのが、フラッシュローン攻撃です。フラッシュローン攻撃の仕組みまず、レンディングプラットフォームで何か仮想通貨を大量に借ります。そして、その仮想通貨を他のDEXで売って暴落させたり、別の仮想通貨を買って暴騰させたりして価格操作し、資金を抜き取ります。最後に、最初に借りた仮想通貨を返済して完了です。この作業を、ブロックが新規に作られる前に短時間で実行します。何もないところから巨額の仮想通貨を借りて資金を抜き取る場合、抜き取られた資金は他人が負担することになります。それはすなわち、DeFiユーザーの損失になります。なお、フラッシュローン攻撃はいくつもの工程を経て実行されるので、手動では間に合いません。そこで、スマートコントラクトに書き込むことで手続きを自動化します。スマートコントラクトとはスマートコントラクトは契約を自動履行するプログラムです。自動販売機でたとえると、「利用者が必要なお金を投入する」「特定の飲料のボタンを押す」という二つの契約条件が満たされた場合に、自動的に「その飲料を利用者に提供する」という契約が実行されます。フラッシュローン攻撃の事例2023年に入ってからも、フラッシュローン攻撃は活発に行なわれています。その中から、事例をいくつか紹介します。Euler FinancePlatypus FinanceEuler Finance2023年3月、攻撃者はEuler Finance(オイラーファイナンス)のバグを悪用してフラッシュローン攻撃を実行し、およそ2億米ドル相当の仮想通貨を流出させました。また、この事件をきっかけにして、Euler Financeが発行しているトークン「Euler」の価格が大幅に下落しました。このため、フラッシュローンの被害だけでなく、Euler Financeの信用も失われる事態となりました。最終的に、Euler Finance開発チームは犯人と交渉して盗難資金の奪還に成功しています。Platypus Finance2023年2月、Platypus Finance(プラティパスファイナンス)がフラッシュローン攻撃を受け、850万ドル相当の仮想通貨が盗まれました。その後、開発チームの努力や関係機関の協力により、盗難資金のいくらかを回復しました。なお、フランス当局は容疑者2名の逮捕に成功しています。フラッシュローン攻撃が実行される理由2023年になってからもフラッシュローン攻撃が相次いでいます。この理由はいくつか考えられます。フラッシュローン自体の特徴ハッキング成功時の金額の大きさスマートコントラクトのバグアービトラージ自体は合法フラッシュローン自体の特徴一般的な視点で考えると、担保なしでいくらでも借りられる仕組みには違和感があります。しかし、フラッシュローンでは可能です。そして、フラッシュローンに失敗すれば何もなかったことにされるので、損失はありません。すなわち、一定の知識があれば誰でもフラッシュローン攻撃を試すことができます。このハードルの低さが、フラッシュローン攻撃を招いている可能性があります。ハッキング成功時の金額の大きさ攻撃が成功した場合の金額の大きさも、ハッカーを惹きつけている理由かもしれません。当記事で紹介したEuler Financeの場合、2億米ドル(2023年5月時点で約270億円)という巨額の資金がハッキングされています。スマートコントラクトのバグフラッシュローン攻撃では、プロトコルの開発側が見逃していたスマートコントラクトなどのバグ(脆弱性)を狙い、資金を抜き取るケースも非常に多いです。アービトラージ自体は合法フラッシュローンの主な攻撃方法は、仮想通貨(暗号資産)の価格を操作して市場価格と乖離させ、アービトラージを使って利益を狙うことです。アービトラージとはアービトラージとは、同一の価値を有する商品の価格差や金利差を利用して売買を行い、利益を狙う手法のことです。一時的な価格の歪みを機会と捉えて行う手法で、裁定取引やサヤ取りとも呼ばれています。その一方、この乖離は世界中のDEX等で日常的に発生しており、アービトラージを利用して利益を狙えます。この取引自体は合法です。また、アービトラージが活発に行なわれているため、世界中の仮想通貨価格が概ね同じ水準で推移しています。さらに、流動性を供給するという役割も果たしており、一般ユーザーにとってもメリットがあります。アービトラージを過度に実行して不当に利益を得ようとすると、フラッシュローン攻撃に行きついてしまう可能性があるでしょう。フラッシュローン攻撃の回避方法何か新しいサービスがリリースされる際、開発チームは不当な操作ができないように研究してから公開します。しかし、あらゆる脆弱性を事前にチェックするのは容易でなく、攻撃者はバグを見つけて攻撃してくる可能性があります。バグを狙った攻撃が行われると、その攻撃を無効化する技術が開発されて世の中に広まります。こうして攻撃が成功する可能性は徐々に小さくなっていきます。そこで、実際に導入された技術をいくつか紹介します。仮想通貨価格の参照先攻撃検知システムサーキットブレーカー仮想通貨価格の参照先DEXやレンディングサービスでは、仮想通貨(暗号資産)価格を参照する際にオラクル(Oracle)を使用しています。オラクルとは、ブロックチェーン外部の情報(オフチェーンデータ)を、オンチェーンに送信するシステムです。オラクル(Oracle)とはオラクルとは、ブロックチェーンに外部からデータを送ったり、データの正誤を判断したりするシステムのことです。ブロックチェーンには自ら外部からの情報を取り入れる機能がないため、オラクルから送られたデータを基に、スマートコントラクトにおいて誰とどのような契約を実行するのかを決定します。オラクルを使うDEXで攻撃者が大量に取引しても、大きな価格変動はありません。その一方、オラクルを使わないDEXで攻撃者が大量に取引すると、価格が歪んで資金を抜き取れるかもしれません。そこで注目を集めているのが、Chainlink(チェーンリンク)などの分散型オラクルプラットフォームです。Chainlinkは、複数の情報を検証し、信頼できる情報なのかを判断してから、オンチェーンにデータを送信します。信頼性の高い複数の情報ソースを参照することで、フラッシュローン攻撃による価格操作問題を軽減しています。Chainlink(チェーンリンク)とはチェーンリンクとは、ブロックチェーンに外部の情報を提供する分散型オラクルです。情報の信頼度を複数のオラクルで検証し、改ざんなどの問題がなければ情報を送信します。攻撃検知システムフラッシュローン攻撃の回避方法として、攻撃検知システムも挙げられます。スマートコントラクトへの攻撃などの異常を検知できます。サーキットブレーカーサーキットブレーカーとは相場急変時に取引を一時的に停止する仕組みで、投資家に冷静な判断を促して市場を安定させます。フラッシュローン攻撃にも有効です。一般ユーザーにもできる対策フラッシュローン攻撃は主に脆弱性(バグ)を狙って実行されますが、一般ユーザーがバグを見抜くのは難しいです。そこで、一般ユーザーの対策としては以下が挙げられます。DEXやレンディングサービスの分散利用実績があるプロトコルの利用DEXやレンディングサービスを分散することで、フラッシュローン攻撃のリスクを軽減できます。また、長期間にわたってハッキングされていないプロトコルは、セキュリティが強い傾向があります。こういったプラットフォームを中心に利用するのも有効です。フラッシュローンの存在理由フラッシュローンは悪用されることがありますが、メリットもあります。アービトラージによる市場効率化担保の入れ替え清算時の報酬受け取りアービトラージによる市場効率化フラッシュローンがアービトラージに利用されることで、取引所間の価格差が解消されます。一般投資家は、取引所間の価格差を気にすることなく取引できます。担保の入れ替えフラッシュローンは、担保の入れ替えにも利用されます。例えば、MakerDAOでETHを担保にしてDAIを発行していたとします。そして、担保を別の仮想通貨(暗号資産)に変えたいとしましょう。その際、フラッシュローンで新たにDAIを借り入れ、MakerDAOにDAIを返却してETHの担保を解除します。その後、すぐに別の仮想通貨を担保に預け入れ、再びDAIを借り入れます。最後に、借り入れたDAIでフラッシュローンを返済すれば、担保の入れ替えが完了します。この担保の入れ替えは担保スワップ(Collateral Swaps)と呼ばれており、フラッシュローンの有効な使い方の一つです。清算時の報酬受け取りフラッシュローンは、一般的なDeFiローンでの清算(Liquidation)にも活用できます。レンディングプラットフォームでは、仮想通貨を担保にして別の仮想通貨を借りられます。ユーザーは借りた仮想通貨を返済すると担保を回収できますが、その前に担保価値が一定の基準を下回ると強制的に清算されます。Aaveでは、清算発生時に第三者が部分的に返済することも可能です。借り入れた人に代わって返済すると、その第三者に報酬が支払われます。この仕組みの中で、フラッシュローンを活用できます。まず、フラッシュローンで資金を借り入れてローンを清算します。その後、清算して回収した担保を使ってフラッシュローンを返済すれば、清算の報酬が手元に残る計算となります。使い方次第で有効活用フラッシュローンを悪用した攻撃で、複数のプロトコルから資金が流出しています。しかし、フラッシュローンの仕組みは画期的であり、DeFi(分散型金融)だからこそ実現したローン形態です。アービトラージや担保スワップなど活用手段も多くあり、今後も有効に活用されることでしょう。
update2023.05.26 (金) 19:00
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ゴールドとドルインデックスの相関関係とは?直近の市場動向を解説

ゴールドとドルインデックスには、しばしば逆相関が見られます。逆相関とは、それぞれのレートが反対方向に動く関係のことです。ドルインデックスとゴールドの関係を理解しておけば、金取引で収益をあげる機会を見つけられる可能性があります。本記事では、ドルインデックスがゴールドの価格に影響を与える理由を解説します。また、ゴールドの価格に影響を与える他の要素についても解説するほか、ゴールド投資の種類もご紹介します。目次[非表示]ドルインデックスとゴールド価格の関係ドルインデックスとはドルインデックスとゴールドの基本的な相関関係ドルインデックスとゴールドが逆相関である理由直近のドルインデックスとゴールド価格の動向ドルインデックスとゴールド価格の相関性から予測される今後の動向ドルインデックス市場の傾向脱ドル化について脱ドル化によるゴールドへの影響ゴールド市場の傾向ゴールド価格へ影響を与える要素政治的リスクとゴールド価格の関係性経済とゴールド価格の関係性軍事的リスクとゴールド価格の関係性ゴールド投資のメリット・デメリットメリットデメリットゴールド投資の種類と特徴ゴールド現物保有ゴールドETF(上場投資信託)投資信託ゴールド先物取引ゴールドをポートフォリオに取り入れる際の注意点ポートフォリオの分散投資目的の明確化リスクとリターンの評価ゴールド取引ではドルインデックスをチェックしようドルインデックスとゴールド価格の関係ドルインデックスとゴールドの値動きの関係を知っておくと、ゴールドの動向を予測できる可能性があります。ドルインデックスとゴールドの相関関係について解説します。ドルインデックスとはドルインデックスとは、米ドルの相対的な強さや市場トレンドを示す指標です。「DXY」のように表記されることもあります。ドルインデックスは、米ドルを基準にして他の主要な通貨の価値を比較し、その変動を表す指標です。値が高いほど米ドルが強く、低いほど弱いことを示します。外国為替市場や商品市場、株式市場などで使用され、市場トレンドを分析するための重要な指標の1つです。ドルインデックスは相場の環境認識に役立つドルインデックスは、相場の環境認識に役立ちます。これにより、ドルが買われているのか(ドル高)、売られているのか(ドル安)、どちらでもないのかが分かります。その上で、ドル円やユーロドルなどの通貨ペアを見ると、ドルが牽引する方向性なのか、もう一方の通貨が牽引する方向性なのか、あるいは両者が合致しているのか、相反しているのかなどを判断できます。ドルインデックスとゴールドの基本的な相関関係ドルインデックスとゴールドは、一般的に逆相関の関係にあります。つまりドルインデックスが上昇するとゴールドの価格が下落します。逆にドルインデックスが下落するとゴールドの価格が上昇する傾向があるといわれています。経済指標の動向や最近の時事問題が相関関係にどのように影響するか解説しましょう。ドルインデックスとゴールドが逆相関である理由ドルインデックスは、先に述べたように米ドルの相対的な強さを示す指標です。一方、ゴールドは通貨ではなく、保有資産として需要が高い貴金属となります。ドルインデックスとゴールドの逆相関関係は、以下のような理由によって説明されます。安全資産としての役割があるゴールドは資産の避難先として広く認識されています。市場が不安定になると、投資家はリスク回避のために高リスクの資産を売却し、価格の変動が小さいゴールドなどの安全資産を購入する傾向にあります。一方、ドルは世界的な主要通貨です。安定的な経済と金融市場を持つアメリカのドルには多くの投資が集まります。市場の不安定性が高まると、ゴールドの需要が増え、同時にドルへの需要が減少する場合があります。通貨価値と逆相関があるドルインデックスは、米ドルの相対的な強さを示す指標です。ドルインデックスが上昇した場合、ドルの価値が上昇し、他の通貨に対してドルが強くなっていることを意味します。一方、ゴールドは通貨に対する代替資産として認識されています。そのため、ドルの価値が上昇すると、他の通貨やゴールドの需要が相対的に低下するケースも多いです。金利と逆相関の関係があるドルインデックスは、アメリカの金利と連動する傾向にあります。アメリカの金利が上昇すると米ドルや米国債投資の魅力が高まり、ドルの需要が増える傾向があります。これに対して、ゴールドには金利がつかないため、米ドル・米国債と比べると相対的に金融商品としても魅力が低下します。そのため、金利の上昇がドルの需要を高める一方で、ゴールドの需要が減少する可能性があります。ただし、金利の上昇が必ずしもゴールド価格の低下に繋がるわけではありません。過去には金利が上昇した後も、ゴールド価格が上昇を続けたケースもあるため注意が必要です。直近のドルインデックスとゴールド価格の動向近年の相場でも、インデックスとゴールドには逆相関の傾向がみられています。2022年11月にはFRBで年内に利上げのペースを減速させるとの観測が強まり、米ドル売りが加速しました。その際にもドルインデックスの下落に対し、ゴールドの需要が高まり上昇しています。更に2023年3月頭にもシリコンバレー銀行破綻問題に関する情報や、米金利の低下、株安等の流れを受け、リスク回避の米ドル売りが進みドルインデックスが低下しました。その際もドルインデックスとゴールド価格の逆相関が見られ、ゴールドが上昇してます。ドルインデックスとゴールド価格の相関性から予測される今後の動向今後についても銀行破綻のニュースが波及していく中で、リスク回避のドル売りが進むと、ゴールド価格が上昇していく可能性があります。2023年5月以降、ゴールド価格は下落傾向にあり、注目を集めています。必ずしも、ドルインデックスと逆相関となるわけではありませんが、ゴールドを取引するのであればドルの動向に注目する必要があるでしょう。ドルインデックス市場の傾向ドルインデックスとゴールドの相関を見ていく上で、ドルインデックス市場に関する動向も把握しておくべきでしょう。中でも大きく関係してくるのが「脱ドル化」です。脱ドル化について「脱ドル化」とは国や投資家などが、米ドルから他の通貨や金融商品へ資産を移行する動きを指します。ドルに対する依存度を減らし、他の通貨の利用や資産の多様化を図ることが主な目的です。米ドルによるリスクを軽減し、経済や金融の安定性を高める狙いがあります。脱ドル化の主な目的は以下の通りです。為替リスクの軽減金利リスクの緩和アメリカの政治的・経済的リスクへの対処米ドル以外の通貨の保有率を高めることで、為替リスクを分散できます。また、アメリカの金利政策により金利が変動した場合、ドルに依存していると金利リスクを直に受けてしまうこともあるでしょう。脱ドル化により金利によるリスクを分散できます。そのほか、アメリカの政治的・経済的な要因によって米ドルの価値や経済が影響を受けることもあります。脱ドル化を進めることで、政治的・経済的なリスクの軽減が期待できるのです。脱ドル化によるゴールドへの影響脱ドル化は、ゴールドに以下のような影響を与えると考えられます。保険としてゴールドの需要が上がるインフレへの対策としてのゴールド需要増加ドルに対する依存度が下がると、当然他の通貨や金融商品への需要が高まります。経済や通貨の不安定性によるリスクを回避するための保険として、ゴールド等の安全資産への需要が高まると考えられます。また、脱ドル化が進むとドルの価値が低下し、インフレが進む可能性があります。このような状況では、投資家や国が通貨価値の保全やインフレリスクへの対策として、ゴールドを選好する傾向があるため、需要が高まると考えられます。ただし、ゴールドの需要については米ドルだけでなく市場の様々な要素の影響を受けるため、単純に脱ドル化とゴールドの需要の因果関係を説明することはできません。あくまでも影響を受ける一つの要素として考えるべきでしょう。ゴールドは分散投資で利用される株式や債券の信頼性とリターンが低下する中で、上下動を繰り返しながらも長期的には価値を上昇させていくゴールドは、「分散投資先」として注目を高めています。これまでゴールドのリターンは株式に劣ってきました。しかし、株式や債券とは値動きの相関が弱いため、分散投資でゴールドを加えた方がポートフォリオとしての安定性・リターン共に高くなることが、過去の実績を用いたシミュレーションで示されています。ゴールド市場の傾向世界経済が不安定化すると、投資家はより安全な資産を求める傾向があります。中でも金は長い歴史を持つ安全資産として知られており、経済の不安定化や通貨の価値の低下に対する保険的な役割を担ってきました。その他、国債も安全資産と認識されており、政府が発行する債券であるため債務不履行リスクが極めて低いとされ、安定した収益と資本保全を重視する投資家にとっては魅力的な選択肢といえるでしょう。米国債の需要が高まると利回りが低下するため、ゴールドの需要が高まる可能性があります。ウクライナ戦争や米中対立などの不安定な世界情勢を背景に、ゴールド価格が上昇する可能性があります。ゴールド価格へ影響を与える要素ゴールドの価格に影響を与える要素は、ドルインデックスだけではありません。ゴールド価格に影響を与えるほかの要素について解説します。政治的リスクとゴールド価格の関係性ゴールドは、政治的なリスクが意識されている時にも需要が集まりやすく、価格が上昇する傾向にあります。政治的なリスクとして、政治的な対立や政策の変更などが挙げられます。上記のような要因が市場に不確実性や不安感をもたらす場合、投資家は資金をゴールドとして保有することで、リスクを回避しようとする場合があります。コロナウイルスの影響で政治的な不安が高まり、ゴールド価格にも影響を与えています。コロナウイルスの感染拡大によるリスクが意識され、ゴールドの価格が上昇する場面もありました。その他にもコロナウイルスの影響を受け、多くの国が経済への対策として金融刺激策を導入しました。結果としてインフレ懸念が高まり、ゴールド需要の増加につながりました。経済とゴールド価格の関係性経済的な要因がゴールドの価格に影響を与えることもあります。例えば、アメリカと中国の間で起きた貿易紛争は、世界経済に大きな不安を引き起こしゴールドの価格上昇に繋がりました。また、イギリスが欧州連合(EU)から離脱した通称「ブレグジット」は、経済的な不確実性をもたらしました。ブレグジットに伴う不安感の高まりは、投資家にリスク回避の需要を喚起し、ゴールド価格の上昇を促したと考えられています。ゴールドを取引する場合、経済的な要因も意識する必要があるでしょう。ブレグジットとはブレグジットとは、英国が欧州連合(EU)から離脱したことを指します。「British(英国)」と「exit(離脱)」を合わせて作られた造語です。イギリスでは、EUに加盟することによってそのルールに従わなければならず、自国が自由に政策を決定できない状況に不満が高まり、2016年6月にEU離脱の是非を問う国民投票が行われました。投票では51.9%の票がEU離脱に投じられ、EU離脱が決定しました。軍事的リスクとゴールド価格の関係性軍事的リスクも情勢不安を高めるため、ゴールドの価格に影響を与えます。ゴールドは安全資産ということを再三述べてきましたが、軍事的リスクは世界的にも大きな影響を与えるため、軍事的緊張が高まるとゴールドの需要が伸びる傾向があります。ウクライナ侵攻や北朝鮮の弾道ミサイル発射などの問題は大きな軍事的リスクとされています。また、中国やロシアなどの軍事的な脅威に対する懸念も高まっており、ゴールド価格に影響を与えています。軍事的リスクが高まると、ゴールドの価格が乱高下する可能性もあります。軍事的リスクも考慮した上でゴールドへの投資を検討することが重要です。ゴールド投資のメリット・デメリットゴールドを取引するのであれば、メリット・デメリットの両方を理解しておくことが重要です。ゴールド投資のメリットとデメリットをそれぞれ解説します。メリット先に解説したようにゴールドは、安全資産と見なされている金融商品です。金は物理的な資産であり、経済や政治の不安定要因に対する保険として機能します。長期的な視点で見れば、金は価値を保持する可能性があります。ほかの金融商品と比較すると、経済の不安定や金融危機の際に価値を維持できる可能性が高いため、自身のポートフォリオに加えることでリスクを分散することができるでしょう。加えて、流通性が高く、取引が容易である点もゴールドのメリットです。必要な時に現金化できるので、扱いやすい資産といえるでしょう。デメリット価格が大きく変動する可能性がある点は、ゴールドのデメリットといえるでしょう。金の価格は市場の需要と供給によって変動するため、価格の変動リスクが当然ながら存在します。時期や市場状況によって価格が大きく変動することがあるため注意が必要です。金は物理的な資産であり、金自体は金利や配当等の収益を生みません。株式や債券などの金融資産と比較すると、金は収益性が限定的であることもデメリットといえます。また、実物の金を所有する場合、保管や保険などの追加コストがかかることがあります。特に大量の金を保管する場合は、セキュリティや管理に関するコストも考慮する必要があるでしょう。ゴールド投資の種類と特徴ゴールドへの主な投資方法として、以下の4つが挙げられます。現物ETF投資信託先物それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。ゴールド現物保有金貨やゴールドバーなどの金製品を購入し、現物で所有する投資方法です。メリット現物を直接保有できるため、必要な時にすぐに換金できます。デメリット保管や保険などの追加コストがかかる場合があります。必要な時にすぐに換金できるメリットがある一方で、貸金庫の手数料など、安全に保管するためのコストがかかる場合があります。ゴールドETF(上場投資信託)ゴールドETFは、価格がゴールド価格に連動する投資信託です。ETFは取引所で上場され、株式と同様に売買が可能です。通常の投資信託とは異なり、価格がリアルタイムで変化します。メリット取引所で簡単に売買できるため、流動性が高く、購入や売却が容易です。デメリット管理費用や信託費用がかかる場合があります。ゴールドETFは流動性が高く、その時々の市場価格で売買できるメリットがあります。ゴールドETFでは、管理費などの一定のコストがかかります。投資信託投資信託は、投資会社が運営するファンドに出資して、運用を任せる金融商品です。投資信託銘柄の中には、ゴールドに投資するものもあります。投資家は投資信託を購入することで、複数のゴールド銘柄に分散投資することができます。メリットプロに資産の運用を任せられます。デメリット保有中は手数料がかかります。投資信託のメリットは、プロにゴールドの運用を任せられる点です。ただし、投資信託では購入時だけではなく、運用中も一定の手数料がかかるので注意しましょう。ゴールド先物取引ゴールド先物は、あらかじめ決められた期日に、決められた価格でゴールドを売買できる取引です。ゴールド先物は、将来のゴールド価格を予測し、その価格差を利益とするデリバティブ取引です。メリットレバレッジを利用した資金効率的な投資が可能です。デメリットハイリスクであり、市場の変動に敏感なため注意が必要です。ゴールド先物ではレバレッジを利用した取引が可能です。一方で、レバレッジによって損失も大きくなる可能性があるため注意が必要です。ゴールドをポートフォリオに取り入れる際の注意点ゴールドをポートフォリオに取り入れる際の注意点を解説します。ポートフォリオの分散ゴールドはリスクヘッジや安全資産としての役割があります。ただし、ポートフォリオがゴールドに偏りすぎないようにバランスをとることが重要です。株式や債券、不動産などの他の資産への適切な分散を検討しましょう。ゴールド投資に関して専門家の助言を受けるのもよいでしょう。ファイナンシャルアドバイザーや投資顧問と相談し、自身の投資目標やリスク許容度に合わせたアドバイスを受けてみるとよいでしょう。ポートフォリオとはポートフォリオとは、資金を複数の金融商品に分散投資した組み合わせのことをいいます。「ポートフォリオを組む」という場合は、株式・債券・為替・商品といったさまざまな金融商品を運用方針に沿って組み合わせることを指します。投資目的の明確化ゴールドの投資目的を明確にすることも大事な要素です。ゴールドはリスク回避やインフレヘッジ、ポートフォリオの安定化などの目的で保有されることがありますが、当然価格下落のリスクもあります。投資目的に応じて、適切なゴールド投資の形態を選びましょう。リスクとリターンの評価ゴールドの価格は市場の需要と供給によって変動します。ゴールドは相場変動リスクを伴いますので、リスクとリターンのバランスを考慮して投資を行いましょう。過度なリスクを取りすぎないように注意しましょう。ゴールドの価格は短期間で急激に変動することがありますが、長期的な視点で投資することも考慮していく必要があります。また、ゴールド投資には取引手数料や保管費用などのコストが発生する場合があります。これらのコストを評価し、投資の収益性を判断することも重要です。ゴールド取引ではドルインデックスをチェックしようゴールドの価格とドルインデックスは、逆相関関係にあります。ドルインデックス動向をチェックすればゴールドの動向を予測できる可能性があります。政治や経済、金利もゴールドの価格に影響を与える重要な要素です。一つの要素ばかりに着目するのではなく、ファンダメンタルズ的な背景も考慮することが大切です。また、ゴールド価格とドルインデックスは、必ずしも逆相関になるわけではありません。直近の値動きにドルインデックスとの逆相関が見られるかどうか、慎重に観察しましょう。一口にゴールド取引といっても、さまざまな金融商品があります。リスクの度合いや自身の目的などを考慮して、適切な商品を選びましょう。
update2023.05.25 (木) 21:00
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BRC-20ウォレットとは?主なウォレットや使い方を解説

BRC-20はビットコインのトークン規格です。仮想通貨市場で注目を集めており、複数の銘柄の価格が高騰しました。BRC-20トークンを取引するにはBRC-20ウォレットが必要ですが、どのようなウォレットがあるのでしょうか。また、どのような方法で取引するのでしょうか。当記事では、BRC-20ウォレットの概要や種類を解説します。目次[非表示]BRC-20ウォレットとはBRC-20トークンの管理で使用BRC-20トークンの流行で需要が高まるBRC-20ウォレットでできることBRC-20トークンの売買BRC-20トークンの生成や送付主要なBRC-20ウォレットOrdinals WalletUniSat WalletXverse WalletBRC-20トークンのマーケットプレイスUniSatMagic EdenBRC-20.ioOrdinals Walletの作り方・使い方拡大するBRC-20トークン市場無価値になるリスクも市場参入のハードルは低いBRC-20ウォレットとはBRC-20ウォレットとは、BRC-20トークンに対応するウォレットです。BRC-20とはBRC-20はビットコイン(BTC)ブロックチェーンのトークン規格で、Ordinalsによって開発されました。ビットコインの大型アップグレード「タップルート」の実装後、2023年3月から利用可能になっています。また、BRC-20ウォレットはメタマスクなどと同様、ユーザー自身がウォレットを管理します。BRC-20トークンの管理で使用BRC-20ウォレットでBRC-20トークンの購入、保管、送金ができますが、メタマスクなどはBRC-20規格に対応していません。このため、別途BRC-20ウォレットを使う必要があります。なお、Gate.ioやBitgetなどの取引所がBRC-20トークンを取り扱っていますので、取引所を利用しても良いでしょう。BRC-20トークンの流行で需要が高まる既に大量のBRC-20トークンが発行されており、仮想通貨PEPEなどに人気が集まっています。この流行を受けて、BRC-20ウォレットの需要も高まっています。画像引用:$pepe.BRC-20仮想通貨PEPEとは仮想通貨PEPEは、BRC-20トークンとして発行されたミームコインです。海外のインターネットミームとして有名な「カエルのぺぺ」をモチーフにしています。BRC-20ウォレットでできることBRC-20ウォレットでできることは限定的です。BRC-20トークンの売買BRC-20ウォレットをマーケットプレイスに接続して、BRC-20トークンを売買できます。同じ要領で、ビットコインNFTも売買できます。ビットコインNFTとはビットコインNFTは、ビットコインブロックチェーン上で発行されるNFTです。正式には「デジタルアーティファクト」と呼ばれます。イーサリアムのNFTと同じく、マーケットプレイスで取引可能です。BRC-20トークンの生成や送付インスクリプション(Inscription)を使って、BRC-20トークンの生成、転送、受け取りができます。インスクリプションとはインスクリプションは、BRC-20で利用される簡単な命令文です。ビットコインはスマートコントラクトに対応しておらず、インスクリプションを使ってトランザクションを実行します。主要なBRC-20ウォレット主なBRC-20ウォレットには、以下のようなものがあります。Ordinals Wallet画像引用:Ordinals WalletOrdinals Walletは代表的なBRC-20ウォレットです。専用のマーケットプレイスも用意されています。UniSat Wallet画像引用:UniSatUniSat Walletはビットコインと同じ感覚でBRC-20トークンやビットコインNFTを保管できます。Google Chromeの拡張機能でも提供されており、専用のマーケットプレイスでBRC-20トークンを取引できます。Xverse Wallet画像引用:xverseXverse Walletは先進的なBRC-20ウォレットです。Stacks(STX)を活用してWeb3.0環境にも対応しており、ライトニングネットワークを使った高速送金も可能です。StacksとはStacksは、ビットコインブロックチェーン上でのDApp(分散型アプリ)構築を目的としたプロトコルです。BRC-20トークンのマーケットプレイス複数のマーケットプレイスが公開されています。UniSat画像引用:unisatUniSatはUniSat Walletと同じく「UniSat.io」で使用できます。Magic Eden画像引用:Magic EdenMagic Edenはソラナ(SOL)のNFTを取り扱っており、さらにビットコインNFTやBRC-20トークンも取引できます。BRC-20.io画像引用:BRC-20.ioBRC-20.ioは非常にシンプルなマーケットプレイスです。Ordinals Walletの作り方・使い方Ordinals Walletの作り方はメタマスクと似ており、IDとパスワードを設定してからシードフレーズを保管すれば完了です。その後、入金して取引します。シードフレーズとはシードフレーズとはランダムに生成された単語の羅列で、リカバリーフレーズとも呼ばれます。ひとたび発行されると変更されることはなく、ウォレットを復元したり、異なるデバイスのウォレットと同期したりする際に利用します。画像引用:Ordinals Wallet拡大するBRC-20トークン市場仮想通貨分析サイト「Dune」によると、BRC-20トークン市場は拡大しており、特に2023年5月以降に急増しています。画像引用:Dune無価値になるリスクもしかし、BRC-20トークンは実験的な段階であり、利用価値はほとんどありません。このため、無価値になるリスクがあります。Stacksの開発活動が進めば本質的な価値が生まれるかもしれませんが、先行きは不透明です。市場参入のハードルは低いBRC-20はシンプルな作りとなっており、イーサリアムのERC-20と比べて市場参入のハードルは低いといえます。その一方、BRC-20トークンは価格変動リスクが大きいので、トークンを購入する前に事前調査が必要です。
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