作成日
:2025.08.12
2025.08.12 14:19
「海外FXユーザーの銀行口座が凍結された」
最近、SNS上でそういった投稿をちらほら見かけるようになりました。一方で、具体的な体験談を目にする機会がないため、「本当にそんなことあるの?」と半信半疑の方も多いかもしれません。
しかし、これは海外FXユーザーにとって決して他人事ではありません。2025年7月末、「みんなの銀行」の口座が実際に凍結・解約された海外FXトレーダーのA氏から当サイトに情報提供がありました。
この記事では寄せられた情報をもとに解約までの一部始終を紹介するほか、全ての海外FXユーザーが注意すべき送金パターンを説明します。
情報を提供いただいたA氏によると、解約されたのは個人的に利用していた「みんなの銀行」の口座で、以下のような経緯で口座を解約されたとのことです。
初めにみんなの銀行よりメールで取引内容・本人確認の依頼があったものの、A氏はメールに気づかず期限内に返信できなかったとしています。
A氏は、みんなの銀行の口座をHFM(エイチエフエム)で得た利益の出金に利用していました。出金額や頻度については、「1万~2万円程度の金額を頻繁に出金しており、2025年1月から7月までの累計出金額は150万円程」だったとのことです。
「ネット銀行ということもあり、監視体制が厳しいようです」とし、「規約では商用利用が認められていないため、この点も問題視された」と語っています。
A氏が電話で連絡した際に、担当者は「ネット銀行は犯罪に使用されるケースがあるため、みんなの銀行では厳しく監視している」と話していたようです。そのため、同じような用途でみんなの銀行を利用している方は要注意です。
サポートが「海外FX・収納代行に関連する取引は認められない」としている以上、もし今現在海外FX業者の入出金にみんなの銀行を利用しているのであれば、早めに別の銀行口座に変更すべきでしょう。
A氏によると、みんなの銀行のサポートに問い合わせた際に担当者より「海外FX業者や収納代行業者との取引は当行の利用目的として想定していない」との説明があったようです。
みんなの銀行の公式サイト上には、「海外FX業者」や「収納代行業者」との取引を明確に禁止する記述は確認できませんでしたが、「海外の金融機関への送金や受け取りはできない」という案内があります。
画像引用:みんなの銀行
今回のケースでは、ユーザーが直接海外の銀行と取引したわけではなく、収納代行業者を経由した国内銀行送金であったものの、実質的に「海外関連の送金」とみなされたのかもしれません。結果として銀行側が取引の内容を問題視し、解約に至ったと考えられます。
今回のトラブルを受けて、A氏は今後の送金方法を見直すとしています。
「海外FXユーザーの銀行口座が凍結されることがあるという話は知っていたが、まさか自分がその当事者になるとは思わなかった」と振り返り、今後は「凍結リスクのある銀行送金を避け、仮想通貨(暗号資産)での送金に切り替える」としています。
現状では、国内銀行送金は海外FX業者への主要な入出金の手段として、多くのトレーダーに利用されています。銀行側の判断次第である日突然凍結されてしまうリスクを考慮すると、仮想通貨送金への切り替えは理にかなった判断といえるでしょう。
一般的に海外FX業者に国内銀行送金で入出金する場合、海外との取引を代行する「クロスボーダー収納代行業者」を介して送金が行われます。しかし、2025年6月に改正された資金決済法では、クロスボーダー収納代行への規制が強化されることになりました。今後はクロスボーダー収納代行を経由した送金が難しくなると見られ、海外FX業者で国内銀行送金を利用できなくなるおそれがあります。
金融庁は金融機関向けに、怪しい取引のパターンをWebサイト上で公開しています。
海外FX業者の利用は違法ではありませんが、上記のようなパターンで銀行口座を利用していると、銀行から怪しい口座と見なされる可能性があるため注意が必要です。
短期間のうちに頻繁に多額の入出金を行うと、銀行に怪しい口座としてマークされる可能性があります。
例えば、単利運用で海外FX口座を利用しており、利益をその都度出金しているという場合、金額が大きければ怪しい取引と判断されるかもしれません。ハイリスクな方法で単利運用している場合は、一時保管用の取引口座を同じ海外FX業者で作成しておき、ある程度金額をまとめて銀行へ送金するなどの対策を取ると良いでしょう。
海外FXで得た利益を日本の銀行口座に送金する際などに、特別な理由もなく少額に分けて何度も振り込むのは避けるべきです。
高額な取引は金融機関に厳しくチェックされる可能性があります。目立つのを避けるかのように少額の送金を繰り返すと、「怪しい取引をしている口座」と逆に見なされかねません。結果として、銀行から「何かを隠しているのでは?」と疑念を持たれるおそれがあります。
海外FXとの入出金は、ある程度まとめて送金したほうが良いでしょう。
銀行に届けている資産額や年収、職業などに見合わない金額の入出金を行うと、怪しい取引として疑われる可能性があります。
例えば、アルバイトや学生といった収入が限られている人が、突然多額の資金を頻繁に入出金すれば、銀行に「このお金の出どころはどこだろう?」と疑念を持たれる可能性があります。海外FXの利益であっても、銀行が把握している情報と照らし合わせた時に明らかに不自然な金額を動かすと、怪しい取引として疑われるおそれがあります。
このようなトラブルを避けるには、日ごろからある程度の入出金履歴を作っておく、銀行から確認があった時に備えて収入を証明できるようにしておくなど、対策を取っておくとよいかもしれません。
海外FXユーザーにとって、国内銀行口座の凍結は他人事ではありません。今回のように利用している金融機関が海外FX業者との取引を禁止する旨を公表していなくても、ある日突然、銀行口座を凍結・解約されてしまう場合もあります。
現状では海外FX業者の入出金に使える銀行口座であっても、今後は銀行の方針が変わる可能性もあります。収納代行業者に対する規制も厳しくなってきており、今後は銀行側がより厳格に対応するようになるかもしれません。
どの銀行を利用していても海外FXを利用する以上、常にこういったリスクがつきまとうことになります。今後も海外FXを利用するのであれば、仮想通貨(暗号資産)などの他の送金方法を利用できるように備えておくべきでしょう。
出典元:
作成日
:2025.08.12
最終更新
:2025.08.12
短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。
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