作成日
:2023.05.25
2024.03.20 15:29
BRC-20はビットコインのトークン規格です。仮想通貨(暗号資産)市場で注目を集めており、複数の銘柄の価格が高騰しました。BRC-20トークンを取引するにはBRC-20ウォレットが必要ですが、どのようなウォレットがあるのでしょうか。また、どのような方法で取引するのでしょうか。
当記事では、BRC-20ウォレットの概要や種類を解説します。
BRC-20ウォレットとは、BRC-20トークンに対応するウォレットです。
BRC-20はビットコイン(BTC)ブロックチェーンのトークン規格で、Ordinalsによって開発されました。ビットコインの大型アップグレード「タップルート」の実装後、2023年3月から利用可能になっています。
また、BRC-20ウォレットはメタマスクなどと同様、ユーザー自身がウォレットを管理します。
BRC-20ウォレットでBRC-20トークンの購入、保管、送金ができますが、メタマスクなどはBRC-20規格に対応していません。このため、別途BRC-20ウォレットを使う必要があります。
なお、Bybit(バイビット)やBitget(ビットゲット)、Gate.io(ゲート)などの取引所がBRC-20トークンを取り扱っていますので、取引所を利用しても良いでしょう。
既に大量のBRC-20トークンが発行されており、仮想通貨(暗号資産)PEPEなどに人気が集まっています。この流行を受けて、BRC-20ウォレットの需要も高まっています。
画像引用:$pepe.BRC-20
仮想通貨PEPEは、BRC-20トークンとして発行されたミームコインです。海外のインターネットミームとして有名な「カエルのぺぺ」をモチーフにしています。
BRC-20ウォレットでできることは限定的です。
BRC-20ウォレットをマーケットプレイスに接続して、BRC-20トークンを売買できます。同じ要領で、ビットコインNFTも売買できます。
ビットコインNFTは、ビットコインブロックチェーン上で発行されるNFTです。正式には「デジタルアーティファクト」と呼ばれます。イーサリアムのNFTと同じく、マーケットプレイスで取引可能です。
インスクリプション(Inscription)を使って、BRC-20トークンの生成、転送、受け取りができます。
インスクリプションは、BRC-20で利用される簡単な命令文です。ビットコインはスマートコントラクトに対応しておらず、インスクリプションを使ってトランザクションを実行します。
主なBRC-20ウォレットには、以下のようなものがあります。
画像引用:Ordinals Wallet
Ordinals Walletは代表的なBRC-20ウォレットです。専用のマーケットプレイスも用意されています。
画像引用:UniSat
UniSat Walletはビットコインと同じ感覚でBRC-20トークンやビットコインNFTを保管できます。Google Chromeの拡張機能でも提供されており、専用のマーケットプレイスでBRC-20トークンを取引できます。
画像引用:xverse
Xverse Walletは先進的なBRC-20ウォレットです。Stacks(STX)を活用してWeb3.0環境にも対応しており、ライトニングネットワークを使った高速送金も可能です。
Stacksは、ビットコインブロックチェーン上でのDApp(分散型アプリ)構築を目的としたプロトコルです。
画像引用:Phantom Wallet
Phantom Walletは、ソラナ(Solana)などのネットワークに対応した仮想通貨ウォレットです。これまではソラナ、イーサリアム、ポリゴンの3つのネットワークのみに対応していましたが、2023年12月21日にビットコインをサポートすることを発表しました。
ユーザーはPhantom Walletを使って、ビットコイン、BRC-20トークン、Ordinals NFTを売買したり、保管したりすることができます。
画像引用:OKX
OKX Walletは、中国で設立されたオフショア取引所、OKX(オーケーエックス)が提供する仮想通貨ウォレットです。70以上のネットワークに対応しており、BRC-20トークンの保管や管理、売買などもできます。
中央集権取引所のOKXが提供するウォレットですが、この項目で紹介したほかのウォレットと同じく、非カストディアルウォレットです。そのため、ウォレットはOKXに管理してもらうのではなく、ユーザーが自分で管理します。
オフショア取引所とは、規制が緩い第三国で設立された取引所を指します。各国の規制当局の許可を得ずにグローバルに事業を展開できること、厳しい規制に縛られないこと、有利な税制を享受できることがメリットです。
BRC-20トークンを取引できるマーケットプレイスは、複数公開されています。
画像引用:Ordinals Wallet
BRC-20ウォレットのOrdinals Walletは、サイト上でマーケットプレイスも提供しています。BRC-20トークンから、ビットコインNFTまで取引可能です。
画像引用:unisat
UniSatはUniSat Walletと同じく「UniSat.io」で使用できます。
画像引用:Magic Eden
Magic Edenはソラナ(SOL)のNFTを取り扱っており、さらにビットコインNFTやBRC-20トークンも取引できます。
画像引用:BRC-20.io
BRC-20.ioは非常にシンプルなマーケットプレイスです。
BRC-20トークンを売買するには、専用のウォレットが必要です。ここでは、代表的なウォレットであるOrdinals Walletの作り方を解説します。
Ordinals Walletの作り方はメタマスクと似ており、パスワードを設定してからシードフレーズを保管すれば完了です。以下で、詳しく解説します。
まずは、Ordinals Walletの公式サイトにアクセスします。
「Create wallet」をクリックします。
画面が切り替わったら、「Create new wallet」をクリックします。
ウォレットのロック解除時に使用するパスワードを設定します。設定できたら、「Generate seed phrase」をクリックします。
12個の英単語で構成されるシードフレーズが表示されるので、忘れないように紙などにメモします。シードフレーズを紛失すると、二度とウォレットにアクセスできなくなるので注意してください。
シードフレーズとはランダムに生成された単語の羅列で、リカバリーフレーズとも呼ばれます。ひとたび発行されると変更されることはなく、ウォレットを復元したり、異なるデバイスのウォレットと同期したりする際に利用します。
シードフレーズをメモしたら、「Next」をクリックします。
メモしたシードフレーズを確認しながら、画面上の番号に該当する英単語を選択します。正しく選択できたら、「Next」をクリックしてください。
下記の画面が表示されれば、Ordinals Walletの作成は完了です。「Enter」をクリックすると、自分のウォレットのページに移動できます。
Ordinals Walletでビットコイン(BTC)を入出金する方法を解説します。
Ordinals Walletの公式サイトでウォレットを接続し、「View my wallet」をクリックします。
「Receive」をクリックします。
ウォレットアドレスが表示されるので、「Copy to clipboard」をクリックしてコピーします。取引所の送金画面に貼り付け、BTCを送金してください。
スマホのカメラなどでQRコードを読み込み、BTCを送金することも可能です。
Ordinals Walletの公式サイトでウォレットを接続し、「View my wallet」をクリックします。
「Send」をクリックします。
送金画面が表示されるので、「送金先のウォレットアドレス」「BTCの数量」を入力します。最後に「Send Now」をクリックすれば、Ordinals WalletからBTCを出金できます。
Ordinals Walletなどのマーケットプレイスでは、BRC-20トークンを取引できます。また、Bybit(バイビット)などの中央集権取引所でも、BRC-20トークンを売買することが可能です。
ここではOrdinals WalletとBybit、それぞれのBRC-20トークンの購入方法を解説します。
Ordinals Walletの公式サイトでウォレットを接続し、画面上部にある「Collect」をクリックします。
画面が切り替わったら、画面中央のタブを「NFT」から「BRC-20」に切り替えます。
マーケットプレイスで取り扱われている、BRC-20トークンが一覧で表示されます。
画面右側にある「Search」でキーワード検索をしたり、期間別の取引高などで銘柄を絞ることが可能です。
買いたい銘柄が決まったら、該当するトークンをクリックします。ここでは例として、「ORDI」を選択します。
画面が切り替わり、販売されているトークンが表示されます。どれも同じトークンではありますが、出品しているユーザーによって販売数量や、販売価格が若干異なります。
自分の予算に合うものが決まったら、画面右側の金額が書かれたボタンをクリックしてください。
トークン購入の確認画面が表示されます。内容に問題なければ、「Buy Now」をクリックしてください。
あとは画面に沿って手続きを進めれば、BRC-20トークンを購入できます。
Bybitでは、3つの手順でBRC-20トークンを購入できます。
今回は例として、ORDIの買い方を例に解説します。まずは以下のリンクをクリックし、ORDIの購入ページ(ORDI/USDT)にアクセスします。
ここでは最もシンプルな「成行」での購入方法を紹介します。成行でORDIを購入するには、以下のように操作をして「ORDIを買う」をクリックします。
番号 |
項目名 |
説明 |
---|---|---|
1 |
「買い」または「売り」 |
通貨ペアの左の通貨を買って右の通貨を売るなら「買い」、左の通貨を売って右の通貨を買うなら「売り」を選びます。 |
2 |
注文方法 |
成行を選びます。 |
3 |
注文価格 |
購入したい数量を入力します。 |
ORDIはUSDTを支払って購入します。そのため、USDTの残高が十分でない場合は、入金や両替が必要です。
内容を確認して「ORDIを買う」をクリックします。注文は即座に確定し、購入したORDIは現物アカウント残高に反映されます。
以下の記事では、買い方に関してより詳しく説明しています。有利な価格を指定する「指値」の使い方なども解説しています。
仮想通貨(暗号資産)分析サイト「Dune」によると、BRC-20トークン市場は拡大しており、特に2023年5月以降に急増しています。一時期は取引量も落ち着きを見せていましたが、2023年11月〜12月にかけて、再度急拡大している状況です。
画像引用:Dune
しかし、BRC-20トークンは実験的な段階であり、利用価値はほとんどありません。このため、無価値になるリスクがあります。
Stacksの開発活動が進めば本質的な価値が生まれるかもしれませんが、先行きは不透明です。
BRC-20はシンプルな作りとなっており、イーサリアムのERC-20と比べて市場参入のハードルは低いといえます。その一方、BRC-20トークンは価格変動リスクが大きいので、トークンを購入する前に事前調査が必要です。
作成日
:2023.05.25
最終更新
:2024.03.20
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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