作成日
:2021.06.14
2022.04.20 12:27
フィンテック業界向けのカンファレンスやイベントの管理・運営を行うUltimate Fintech PTE. LTDは、Ultimate Fintech Awardsの受賞企業を公表した。
Ultimate Fintech Awardsは、イノベーションを発揮して、フィンテック市場の発展に大きく貢献した業界リーダーを決めるイベントである。同賞は様々なカテゴリーに分類されており、グローバルや国・地域別の賞も設けられている。中でも、グローバルフィンテック市場での功績を称えるグローバルアワードに関しては、19種類のカテゴリーに分類されている。グローバルアワードのカテゴリー別受賞企業を概観すると、世界170か国に展開する欧州大手の海外FXブローカーであるFxPro(エフエックスプロ)が、「最も透明性の高いブローカー賞」と「最も信頼性の高いブローカー賞」という2つの賞を獲得した。また、キプロスを拠点にXMブランドを運営するTrading Point Group【以下、XMと称す】が、「ベスト・トレーディングエクスペリエンス賞」を受賞した。その他、ハンガリーを拠点に欧州で25年以上にわたり両替サービスを提供しているExclusive Changeのグループ企業であるExclusive Capital Prime【以下、Exclusive Capitalと称す】が、「最も優れた商品提供・執行施設賞」を受賞した。尚、Exclusive Capitalと同様に、Exclusive Changeのグループ企業である海外FXブローカーのExclusive Markets(エクスクルーシブ・マーケット)も、「ベスト・ホワイトラベルソリューション賞」を獲得している。
2006年に創業したFxProは、英国金融行動監視機構(FCA)やキプロス証券委員会【以下、CySECと称す】、南アフリカの金融業界行為監督機構(FSCA)、バハマ証券委員会【以下、SCBと称す】ライセンスを保有し、各市場の規制を遵守した信頼性の高い経営を実践している。また、同社は発注方式にNDD方式を採用し取引の透明性を確保すると共に、エクイニクス(Equinix)のデータセンターを活用した超低レイテンシーや、0.014秒以下の高速約定などが、顧客から高い支持を得ている。直近では、FxProは38種類の株式CFDと13種類の仮想通貨(暗号資産)を追加し、顧客ニーズへの対応を進めている状況だ。尚、日本においては、CySECライセンスを保有するFxPro Financial Services Limitedと、SCBライセンスを保有するFxPro Global Markets Limitedという2つの運営会社がサービスを提供している。但し、多くの日本人トレーダーは、より高いレバレッジを利用できるFxPro Global Markets Limitedを通じて口座開設している模様だ。
世界的に有名な大手海外FXブローカーであるXMは、世界各地にグループ会社を有している。日本居住者向けにサービスを提供するXMTrading(エックス エム)では、リクオートや約定拒否がなく、多くのユーザーが愛用するMetaTrader4(MT4)/MetaTrader5(MT5)に対応した最大レバレッジ888倍の取引サービスを提供している。また、XMTradingは豊富なボーナスキャンペーンや毎週実施の日本語ウェビナー、充実した日本語サポートといった、FX取引に関連した様々なサービスがユーザーから高い評価を得ている。
セーシェルの金融サービス局(FSA)ライセンスを保有する新進気鋭の海外FXブローカーであるExclusive Marketsは、日本市場の開拓にコミットしており、矢継ぎ早に様々なサービスを提供している。例えば、Exclusive Marketsは日本語チャットサービスを開始した他、STICPAY(スティックペイ)を導入すると共に、出金手数料を無料化した。更に、入出金方法に3種類の仮想通貨(暗号資産)を追加するなど、利便性向上に向けた取り組みを推進している状況だ。
Ultimate Fintech Awardsの賞を受賞した海外FXブローカー各社が、今後もフィンテック市場の発展に寄与する革新的なソリューションを提供することに期待したい。
release date 2021.06.14
出典元:
ニュースコメント
ブランディング戦略は多種多様
顧客基盤の拡大を図る海外FXブローカー各社にとって、ブランディング戦略は多種多様だ。Ultimate Fintech Awardsのような賞の受賞や、グローバル訴求力のあるスポーツクラブとの提携は、共にブランド力の向上に繋がる。最近では、最大レバレッジ3,000倍を提供するFBSがレスターシティ(Leicester City)と提携している。また、ハイスペックなトレード環境が好評のTradeviewが新ブランドロゴを公表したように、ブランドロゴを刷新することで、顧客認知度の向上を図ることができる。その他、企業イメージや社会的信用度の向上に繋がる企業の社会的責任(CSR)活動に積極的なブローカーも散見されている。直近では、XMがマララ基金に寄付した他、高い執行の質を誇るTitan FX(タイタン FX)は、拠点とするバヌアツのオリンピック委員会への寄付やビジネスインキュベータの設立などを手掛けている。海外FXブローカー各社が、更なる顧客取引の活性化に向けて如何なるブランディング戦略を講じるか今後も注目したい。
作成日
:2021.06.14
最終更新
:2022.04.20
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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