作成日
:2022.12.08
2023.03.16 15:30
Huobi(フォビ、旧Huobi Global)は、2018年12月31日に日本居住者向けのサービス提供を停止すると発表しました。そして2019年1月、金融庁の規制下にあるHuobi Japan(フォビジャパン)が正式に取引所サービスを開始しました。
しかし、2022年10月から12月にMyforex編集部が調べた結果、日本居住者もHuobiの利用が可能であると考えられる状況でした。日本居住者もHuobiでアカウントを作成できる状態です。
2018年6月、Huobi(フォビ、旧Huobi Global)は日本居住者向けのサービス終了を告知しました。さらに、利用可能なサービスを以下のように制限することも発表しました。
サービス停止にはどのような意図があったのでしょうか。
Huobiの日本居住者向けのサービス停止については、規制に準拠するための判断だと説明されています。
2017年4月、日本では改正資金決済法が施行されました。これにより、Huobiのような国外の企業であっても、金融庁・財務局の登録を受けなければ、日本居住者向けに暗号通貨交換サービスを提供できなくなったのです。
金融庁の登録基準の厳格化が日本市場参入の障壁となっている背景から、金融庁に登録済みのビットトレードの買収に踏み切ったと考えられます。
金融庁の登録を受けていない仮想通貨(暗号資産)取引所は、日本居住者向けに営業してはいけないとされています。しかし、2022年12月7日時点では、自己責任で無登録業者を使うことは制限されていません。
無登録の業者は自由度の高いサービスを提供できます。そのため、無登録の業者を好むユーザーも少なくはありません。
Huobiのサービス停止とともに、Huobiグループは日本居住者向けのサービス提供の準備を進めていました。サービス提供に関する動きをまとめると、以下のようになります。
Huobiグループは日本市場から一時的に撤退し、2019年にHuobi Japan(フォビジャパン)として再進出しました。
Binance(バイナンス)はコンプライアンス強化を重視しており、世界各国でライセンスを取得しています。その流れで2022年11月30日、金融庁登録業者であるサクラエクスチェンジビットコインを買収し、日本市場に参入しました。
2018年12月、Huobi(フォビ、Huobi Global)は日本居住者向けのサービス提供停止を発表しています。しかし、2022年10月から12月にMyforex編集部で確認してみたところ、停止しているとは言い切れない状態でした。
Huobiがサービス提供を行う「huobi.com」へは、日本居住者であっても問題なくアクセスできます。
サービス対象外の地域からアクセスするとページに警告が出ることもありますが、日本からHuobi Globalの公式ページにアクセスしても注意などはされません。Huobi Japan(フォビジャパン)のサービスページに遷移することもありません。
huobi.comの言語設定や通貨単位設定には、日本語や日本円も選択肢として表示されています。日本語や日本円を選択すると、実際に画面上の表示も切り替わります。
口座開設時に提示される利用者同意書には、サービス利用が制限されている区域(Restricted Jurisdictions)が記載されています。全サービスの利用が禁止される区域と、デリバティブ取引の利用が禁止される区域に分かれており、該当する国名がそれぞれ書かれています。
2022年10月に確認した際、日本は全サービスが禁止された区域として記載されていました。しかし、2022年12月7日現在、日本はサービスが禁止区域に含まれていません。2022年11月に行われたブランド刷新を機に、同意書の内容が変更になった可能性があります。
2022年11月22日、Huobiはブランド名を「Huobi Global」から「Huobi」に変更すること、ブランド戦略やグローバル展開を強化することを発表しました。
運営指針や提供サービス次第で、Huobiはサービス制限区域を変更する可能性があります。最新情報は利用者同意書またはHuobiのプラットフォーム上で確認する必要があります。
2022年10月にHuobiのサポートに問い合わせた結果、「本人確認済みの日本国籍ユーザーはサポートしている」との回答がありました。また、ブランド刷新後の2022年12月にサポートに質問した結果、「日本居住者はHuobiを利用できる」という旨の回答を得ました。
2022年10月、Huobiへの登録を行ってみたところ、問題なく口座開設ができました。さらに、レベル1とレベル2の本人確認(KYC)の手続きも行ったところ、どちらも問題なく認証完了となりました。そして2022年12月7日現在も、本人確認は完了となったままです。
入金や取引は試しておりませんが、今回調べた結果を見る限りでは、Huobiは日本居住者でも利用できるように思われます。
ただし、利用可能であったとしても、Huobiを利用することにはリスクもあります。Huobiは金融庁の規制に準拠するために、一度日本市場から撤退しています。そんな中、再度日本居住者向けにサービス提供を開始したとなると、金融庁との関係悪化が危ぶまれます。Huobi側が急に日本居住者向けサービスを停止する可能性もあります。
Huobiグループは日本の金融ライセンスを取得し、Huobi Japan(フォビジャパン)としてサービスを提供しています。Huobi Japanを利用する分には、金融庁からの警告等を恐れる必要はないでしょう。
Huobi Japanは使い勝手が良い取引所でしょうか。
国内大手取引所とHuobi Japanの比較を行います。
2022年12月6日現在、Huobi Japanは全26銘柄・58銘柄ペアを取り扱っています。BTC(ビットコイン)やETH(イーサリアム)などの主要な暗号資産だけでなく、HT(フォビトークン)、TRX(トロン)などの取引もできます。
他の大手国内取引所の取り扱い銘柄数について、Coincheck(コインチェック)が18銘柄、bitFlyer(ビットフライヤー)が17銘柄、GMOコインが23銘柄です。これを踏まえると、国内取引所の中ではHuobi Japanの取り扱い銘柄は多いことが分かります。
Huobi Japanでは最大2倍のレバレッジをかけた取引ができます。
最大レバレッジ2倍という点は、bitFlyerやGMOコインでも同様ですが、国内取引所の中にはCoincheckやbitbank(ビットバンク)のように、レバレッジをかけた取引に対応していないものもあります。
Huobi Japanのサービス画面は、Huobiを始めとする海外取引所と似たものとなっております。海外取引所に慣れている人なら、他の取引所よりもHuobi Japanのほうが直観的に利用できるでしょう。
大手海外取引所のHuobiとBybit(バイビット)とHuobi Japanの比較を行います。
HuobiやBybitは100種類を超える銘柄を取り扱っています。Huobi Japanは25銘柄と国内では最大規模ですが、海外取引所と比べると選べる通貨が少なくなります。
ただし、日本円に対応している点はHuobi Japanの強みです。日本円の直接入金や、日本円と仮想通貨(暗号資産)のペアの取引ができます。
Huobiでは最大200倍Bybitでは最大100倍のレバレッジをかけた取引が可能です。最大レバレッジが2倍のHuobi Japanに比べて、ユーザーの取引の自由度が高いと言えます。
HuobiやBybitは、複数種類の資産運用サービスやコピートレード機能、仮想通貨ローンなどを提供しています。Huobi Japanは仮想通貨レンディングに対応しているものの、海外取引所と比較するとサービスの種類が乏しくなります。
2022年12月7日現在、日本居住者でもHuobi(フォビ、旧Huobi Global)への登録が可能です。しかし、過去にHuobiは金融庁の規制に従い、日本居住者向けのサービス提供の停止を発表しておりますので、状況はやや複雑です。
Huobi Japanは金融庁の規制のもとで運営されており、国内取引所の中では比較的自由度の高いサービスを提供しています。ただし、海外取引所と比較すると制限が多くなります。
Huobiを使うのか、Huobi Japanを使うのか、その他の取引所を使うのかは、個人で判断していく必要があります。
作成日
:2022.12.08
最終更新
:2023.03.16
2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。
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