作成日
:2024.02.14
2024.02.20 10:06
仮想通貨(暗号資産)DYMは、ブロックチェーン「Dymension」の独自トークンです。Dymensionは分散型アプリケーションの成長を促進するとして注目されており、2024年2月7日には、大手仮想通貨(暗号資産)取引所のBybitとBinanceに相次いで上場しました。
また、エアドロップ範囲が幅広いため、DYMを無料でもらえるかもしれません。
当記事では、仮想通貨DYMの概要やSNS上での評判、将来性、使い道などを解説します。
画像引用:Dymension
仮想通貨(暗号資産)DYMは、分散型アプリケーションのためのマルチレイヤーブロックチェーンであるDymensionで用いられるトークンです。
Dymensionは既存のWebアプリケーション開発環境と似た仕組みです。具体的には、フロントエンドにあたる「RollApps」と、バックエンドにあたる「Dymension Hub」という2つの技術を中心に成り立っています。
Dymensionの核となる技術の1つめがRollApps(ロールアップ)で、Dymensionのエコシステムの中ではレイヤー2にあたります。
多くのブロックチェーンは、異なる役割を持つブロックチェーンが階層別に独立して相互通信する「レイヤー構造」になっています。基礎的な役割を担うブロックチェーン層をレイヤー1と呼び、レイヤー1の情報処理を助ける層をレイヤー2と呼びます。
RollAppsはモジュラー型のブロックチェーンであり、これを用いて分散型アプリケーションを作れます。
モジュラー型のブロックチェーンとは、核となる機能を別々に切り離して連結したブロックチェーンを指します。特定の機能を変更・追加したい場合、その機能が組み込まれたモジュールを変更するだけで済みます。
RollAppsには下の3つの特性があります。
開発者はより安全で、流動性が高く、相互運用可能なアプリケーションを作成できます。
RollAppsの開発には、Cosmos SDKをベースとした独自の開発キット「RollApp Development Kit(RDK)」を用います。
Cosmosは、異なるブロックチェーン間の相互運用性を実現する分散型ネットワークです。各ブロックチェーンの独立性を保ちながら、データや資産の安全な交換を実現しています。Cosmos SDKと呼ばれる開発キットを用いることで、開発者は独自ブロックチェーンを容易に構築でき、既存のチェーンとの円滑な接続も可能にしています。
RDKを使って、開発者はEVMとWASMの両方の環境でスマートコントラクトを開発可能です。
EVMはEthereum Virtual Machineの略称で、日本語でイーサリアム仮想マシンと訳します。この技術を使って、スマートコントラクトの実行や管理が可能になります。
WebAssembly(WASM)は、Webブラウザ上で高速に動作するバイナリコードの仕様を指す言葉です。通常のWebプログラムより速く動き、複雑なゲームやアプリもスムーズに動かせます。
Dymensionの基盤となる独自チェーンが「Dymension Hub」です。Dymension Hubはレイヤー1にあたり、セキュリティ・流動性・相互運用性の基盤となっています。
Dymension HubとRollAppsが統合することで、エコシステム全体の拡張性と柔軟性が向上しています。
また、IBCを採用することで、異なるブロックチェーン間でのセキュリティを高め、広範なブロックチェーンエコシステムとの連携を促進しています。
IBCとはブロックチェーン相互間の運用性を高める技術で、Cosmosで採用されています。
仮想通貨(暗号資産)DYMは、2024年2月7日にメインネットをローンチするとともに、同日にBybitとBinanceの両取引所に上場したことでも注目を集めました。
さらに、DYMが特に注目された理由として、初期エアドロップの配布対象が非常に広範囲に渡っていたことが挙げられます。
Dymension利用者のみならず、特定のブロックチェーンコミュニティのメンバーや、所定のNFTコレクションのホルダーなどもエアドロップの配布対象になっていたことが、DYMの人気に繋がったと考えられそうです。
画像引用:CoinMarketCap
仮想通貨(暗号資産)DYMは横ばいで推移した後、徐々に上昇しました。直近価格は1,000円を上回る水準です。
仮想通貨(暗号資産)DYMの将来性について、技術的な側面やエアドロップの状況、トークンの配分先などを踏まえて考察します。
仮想通貨DYMの基盤になっているCosmos SDKやIBCプロトコルは、Cosmos(ATOM)と関連が深い技術です。
Cosmosはブロックチェーンのインターオペラビリティ(相互運用性)実現を目指すプロジェクトとして知られており、時価総額ランキングでおおむね上位20前後に位置しています。
そのCosmosと同じ基盤を有していることから、DYMの将来性を期待できそうです。
ADymensionはエアドロップに際して、さまざまなユーザーを配布対象としています。
多様な層に向けてエアドロップしてユーザーを巻き込むことは、Dymensionの成長にとってプラス要素になると考えられます。
総供給量10億DYMの配分先と配分比率は以下の通りです。
画像引用:Dymension公式ドキュメント
配分先 | 比率 |
---|---|
公開割り当て(エアドロップ等) | 8% |
インセンティブマネージャー
(各種インセンティブで使用)
|
33% |
エコシステムと研究開発 | 20% |
コミュニティ (トレジャリーとして使用) |
5% |
資金提供者等向け | 14% |
開発チーム向け | 20% |
DYMのロック期間の詳細は以下の通りです。
画像引用:Dymension公式ドキュメント
配分先 | ロック解除に関する詳細 |
---|---|
初期エアドロップ | 即時にロック解除 |
インセンティブ付き テストネット |
即時にロック解除 |
インセンティブ マネージャー |
即時にガバナンスとして利用可能(流通はしない) |
コミュニティプール | 即時にガバナンスとして利用可能(流通はしない) |
資金提供者等 | 12か月間ロック、その後2年間で徐々に解除 |
エコシステムと 研究開発 |
33%が即時解除、残りは3年間で徐々に解除 |
開発チーム | 12か月間ロック、その後2年間で徐々に解除 |
なお、インセンティブ付きテストネットにバリデーターとして参加した場合は、12か月のロックアップの後、2年間で徐々にロック解除となります。
メインネットローンチ直後からロック解除される分がある一方で、最低1年間のロック期間が設けられている配分先もあります。これは、ローンチ後のトークン価格の急変を避けるための策でしょう。
仮想通貨(暗号資産)DYMの使い道として、代表的なものを紹介します。
仮想通貨DYMはDymensionネットワーク内で手数料の支払い手段として使用され、その仕組みはやや特殊です。
Dymensionには、RollAppsから資金を引き出す際の手数料(検証ブリッジ手数料)や、スワップにかかる手数料(プロトコルスワップ手数料)が存在します。
これらの手数料は、DYM以外の通貨で支払われた後、DYMに変換された上でバーン(焼却)されます。
Dymensionネットワークの保守・管理に貢献しているバリデーターやステーカーに対する報酬として、DYMが分配される仕組みです。
DYMは、シーケンサーがDymensionの改善提案を行う際の担保としても用いられます。シーケンサーが提案を行う際は、DYMを担保としてステーキングする必要があります。
シーケンサーとは、ブロックチェーンにおけるトランザクションの順序を決定し、記録する役割を担う存在です。トランザクションがブロックチェーンに記録される際に、一貫性と整合性を保証するために重要な機能を果たしています。
DYMの使い道は、Dymensionエコシステムの成長とユーザーエンゲージメントの促進にあります。オンチェーンDAO(インセンティブマネージャー)を利用したDYMの配布や特定の活動に対するインセンティブ提供、および流動性の向上を通じて、エコシステム全体の活性化と持続可能な発展を目指しています。
2024年2月7日現在、仮想通貨DYMは、日本国内の取引所で取り扱われていません。そのため、取引は海外取引所で行います。各海外取引所におけるDYMの取り扱い状況(USDT建て現物・デリバティブ)は下記の通りです。
仮想通貨取引所 | 現物 | デリバティブ |
---|---|---|
(バイビット) |
〇 |
〇 |
(バイナンス) |
〇 |
〇 |
(ゲート) |
〇 |
〇 |
(メクシー) |
〇 |
〇 |
(ビンエックス) |
〇 |
〇 |
(ビットゲット) |
〇 |
× |
(コインイーエックス) |
〇 |
× |
Bybit(バイビット)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
Binance(バイナンス)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
Gate.io(ゲート)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
MEXC(メクシー)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
BingX(ビンエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
Bitget(ビットゲット)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
CoinEX(コインイーエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
海外の取引所であれば、日本語対応が充実しているBybit(バイビット)がおすすめです。
Bybitでは、3つの手順でDYMを購入できます。
まずは以下のリンクをクリックし、DYMの購入ページ(DYM/USDT)にアクセスします。
なお、Bybitを利用するには、口座を開設しておく必要があります。
ここでは最もシンプルな「成行」での購入方法を紹介します。成行でDYMを購入するには、以下のように操作をして「DYMを買う」をクリックします。
番号 |
項目名 |
説明 |
---|---|---|
1 |
「買い」または「売り」 |
通貨ペアの左の通貨を買って右の通貨を売るなら「買い」、左の通貨を売って右の通貨を買うなら「売り」を選びます。 |
2 |
注文方法 |
成行を選びます。 |
3 |
注文価格 |
購入したい数量を入力します。 |
DYMはUSDTを支払って購入します。そのため、USDTの残高が十分でない場合は、入金や両替が必要です。
内容を確認して「DYMを買う」をクリックします。注文は即座に確定し、購入したDYMは現物アカウント残高に反映されます。
以下の記事では、買い方に関してより詳しく説明しています。有利な価格を指定する「指値」の使い方なども解説しています。
仮想通貨(暗号資産)DYMは、BybitとBinanceという大手取引所への上場とエアドロップによる盛り上がりから、幅広いユーザーの注目を集めた状態でローンチしました。
今後は、分散型アプリケーション開発のプラットフォームとして、業界の発展にどれだけ貢献できるかが重要になりそうです。
また、Cosmosと同じ技術を基盤としていることから、ブロックチェーンのインターオペラビリティに関心がある方も注目すべきプロジェクトだと言えるでしょう。
作成日
:2024.02.14
最終更新
:2024.02.20
フリーランスのWebライター。ブロックチェーンがもたらす非中央集権的な世界観に惚れ込み、暗号資産・NFT・ブロックチェーンゲームなどweb3のジャンルにしぼって記事を執筆。自らの暗号資産投資やNFT売買の経験を活かし、暗号資産の投資情報をできる限りわかりやすくお届けします。
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