作成日
:2023.11.08
2024.02.20 19:05
2023年10月31日、モジュラー型ブロックチェーンのCelestia(セレスティア)がメインネットをローンチしました。
同時に、Celestiaの独自仮想通貨(暗号資産)TIAが、大手仮想通貨取引所のBinance(バイナンス)などに上場し、仮想通貨コミュニティで話題となっています。
当記事では、Celestiaの仕組みやTIAの価格動向、さらにはTIAの買い方などを紹介します。
画像引用:Celestia
TIAは、モジュラー型ブロックチェーンのCelestiaが発行する仮想通貨(暗号資産)です。開発者がCelestia上にブロックチェーンを構築する際に使用されるほか、ステーキングやガバナンスでも利用されます。
モジュラー型のブロックチェーンとは、核となる機能を別々に切り離して連結したブロックチェーンを指します。特定の機能を変更・追加したい場合、その機能が組み込まれたモジュールを変更するだけで済みます。
モジュラー型ブロックチェーンのCelestiaは、従来のブロックチェーンとは仕組みが大きく異なります。
ビットコイン(BTC)など従来のブロックチェーンは、取引の検証や実行などさまざまなタスクを単体で実行しており、モノリシックブロックチェーンと呼ばれます。
これに対して、モジュラー型のCelestiaは一部のタスクのみ実行し、残りのタスクはレイヤー2のブロックチェーンに任せているのが特徴です。
多くのブロックチェーンは、異なる役割を持つブロックチェーンが階層別に独立して相互通信する「レイヤー構造」になっています。基礎的な役割を担うブロックチェーン層をレイヤー1と呼び、レイヤー1の情報処理を助ける層をレイヤー2と呼びます。
仮想通貨TIAはメインネットのローンチと同時にBinanceに上場しており、X(旧Twitter)でも注目が集まりました。TIAはエアドロップも実行しており、エアドロップで得たTIAを売って儲けたという投稿もみられます。
仮想通貨TIAの価格は、2023年11月8日執筆時点で350円前後です。10月31日の上場以降、最高値は424円をつけており、その後はおおむね300円台半ばでレンジ相場を形成しています。
画像引用:CoinMarketCap
仮想通貨TIAの将来性に関して、以下の例が挙げられます。
画像引用:Celestia
2022年10月、Celestiaを開発するCelestia Labsは、Bain Capitalの仮想通貨投資部門や大手ベンチャーキャピタルのPolychainから5,500万ドルの出資を受けました。また、2023年10月にはBinance LabsとOKX Venturesからも資金調達に成功しています。
Celestia Labsの創業者兼CEOは、Mustafa Al-Bassam氏です。同氏は、イギリスのユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで、ブロックチェーンのスケーリングに関する研究で博士号を取得しました。
Celestiaの創業前年の2018年には、ブロックチェーン関連事業のChainspaceを起業し、7ヶ月後にFacebookへ売却しています。Al-Bassam氏の経歴は、大学時代からCelestiaに至るまで、ブロックチェーンスケーリング関連という点で終始一貫しています。
Celestiaはモジュラー型ブロックチェーンのパイオニア的存在で、さまざまな仮想通貨プロジェクトと提携しています。
すでに50のプロジェクトが参加しており、ロールアップ、クロスチェーン、ウォレット、ゲーム関連プロジェクトなどがあります。
また、2022年に開催されたモジュラーサミットには、2000人を超える参加者が集まったと伝えられています。エコシステムの輪が大きくなればなるほど、仮想通貨TIAが利用される場面も増えていくでしょう。
画像引用:Celestia公式X
2023年11月8日時点で、仮想通貨TIAの時価総額は500億円弱、FDV(完全希薄化後時価総額)はおよそ3500億円です。総供給量のうち、現在市場に出回っている割合は14%程度です。
仮想通貨TIAには、以下の使い道があります。
Celestia上にレイヤー2ブロックチェーンを構築する際、開発者はTIAで手数料を支払わなければなりません。
Celestia上のレイヤー2ブロックチェーンは、TIAをガストークンとして利用します。
例えば、イーサリアムのレイヤー2であるArbitrumは、ETHをガストークンとして利用しています。それと同じように、Celestia上に構築されるレイヤー2ブロックチェーンも、ガストークンはTIAです。
今後、Celestia上で構築されるレイヤー2ブロックチェーンが増えれば、TIAの利用機会も増えるでしょう。
TIAのホルダーはバリデーターにTIAを預けることで、ブロックチェーンのセキュリティ維持に貢献でき、ステーキング報酬を得られます。
さらに、TIAはガバナンストークンとして利用可能です。TIAホルダーは、Celestiaネットワークの重要事項に関して、投票を通じて意見を表明可能です。
モジュラー型ブロックチェーンであるCelestiaを使うことで、誰もが簡単に独自のブロックチェーンを構築可能です。具体的には、「Data Availabilty Sampling(データ可用性サンプリング)」という技術を利用しています。
セキュリティや分散化を実現するためには、すべてのノード(コンピュータ端末)が自由にブロックデータを検証できる環境が必要です。
これを実現するために、ビットコインなどのモノリシックブロックチェーンでは、ノードがブロック内の全データをダウンロードして検証しています。
しかし、この方法はデータが巨大化すると問題が発生します。タブレットやスマートフォンなどのライトノードは、容量不足で全データをダウンロードできなくなるからです。
その結果、一部のユーザーのみがブロックデータを検証できる状態になり、寡占化が進んでしまいます。
Celestiaは、データ可用性サンプリングという技術を使って問題を解決します。
データ可用性サンプリングでは、ライトノードがブロックデータの一部のみをランダムに検証します。さらに、対象ブロックの異なる部分を、別のライトノードが同時にサンプリングしていきます。
多数のライトノードがサンプリングを繰り返すことで、統計的に高い確実性に基づいてブロックデータを検証可能になります。そして、所定の信頼度(例えば99%)を超えたところで、そのブロック内のデータは全て正しいとみなします。
画像引用:Celestia
この方法によりライトノードでもブロックデータの検証が可能になり、Celestiaはブロックチェーンのトリレンマを解決できると期待されています。
ブロックチェーンのトリレンマとは、セキュリティ・分散性・スケーラビリティに関する問題です。それぞれを解決するのは可能ですが、3つ全てを同時に解決するのは難しいとされています。
2023年11月8日現在、TIAは、日本国内の取引所で取り扱われていません。そのため、取引は海外取引所で行います。各海外取引所におけるTIAの取り扱い状況(USDT建て現物・デリバティブ)は下記の通りです。
仮想通貨取引所 | 現物 | デリバティブ |
---|---|---|
(バイビット) | 〇 |
〇 |
(バイナンス) | 〇 |
〇 |
(ゲート) | 〇 |
〇 |
(メクシー) | 〇 |
〇 |
(ビンエックス) | 〇 |
〇 |
(ビットゲット) | 〇 |
〇 |
(コインイーエックス) | 〇 |
× |
Bybit(バイビット)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
Binance(バイナンス)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
Gate.io(ゲート)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
MEXC(メクシー)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
BingX(ビンエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
Bitget(ビットゲット)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
CoinEX(コインイーエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
海外の取引所であれば、日本語対応が充実しているBybit(バイビット)がおすすめです。
Bybitでは、3つの手順でTIAを購入できます。
まずは以下のリンクをクリックし、TIAの購入ページ(TIA/USDT)にアクセスします。
なお、Bybitを利用するには、口座を開設しておく必要があります。
ここでは最もシンプルな「成行」での購入方法を紹介します。成行でTIAを購入するには、以下のように操作をして「TIAを買う」をクリックします。
番号 |
項目 |
説明 |
---|---|---|
1 |
「買い」または「売り」 |
通貨ペアの左の通貨を買って右の通貨を売るなら「買い」、左の通貨を売って右の通貨を買うなら「売り」を選びます。 |
2 |
注文方法 |
成行を選びます。 |
3 |
注文価格 |
購入したい数量を入力します。 |
TIAはUSDTを支払って購入します。そのため、USDTの残高が十分でない場合は、入金や両替が必要です。
内容を確認して「TIAを買う」をクリックします。注文は即座に確定し、購入したTIAは現物アカウント残高に反映されます。
以下の記事では、買い方に関してより詳しく説明しています。有利な価格を指定する「指値」の使い方なども解説しています。
これまで、数多くのレイヤー1ブロックチェーンが生まれてきましたが、その多くはモノリシックブロックチェーンです。
一方、Celestiaはモジュラー型ブロックチェーンとして、さまざまなブロックチェーンを接続して協調的な環境の構築を目指しています。
Celestiaが普及することは、仮想通貨TIAへの需要を高めるだけでなく、仮想通貨コミュニティ全体の結束を高めることにつながるかもしれません。
作成日
:2023.11.08
最終更新
:2024.02.20
2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。
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