作成日
:2023.07.12
2023.11.14 21:16
仮想通貨(暗号資産)ARKM(アーカム)は、ブロックチェーン分析プラットフォーム「Arkham」の独自仮想通貨です。Binance Launchpadに登場して注目を集めています。
Arkhamはトランザクションデータを分析して、ウォレットと個人情報を紐付けます。また、「Intel to Earn(情報で稼ぐ)」を実現し、価値ある情報が集まるエコシステムを構築しようとしています。
当記事では仮想通貨ARKMの将来性に焦点を当てつつ、Arkhamの概要やIntel to Earnなどを解説します。
画像引用:Arkham
仮想通貨ARKMは、Arkhamの独自仮想通貨です。Arkhamはブロックチェーン分析プラットフォームであり、トランザクションを分析してウォレットの持ち主や資金の流れなどを明らかにします。ブロックチェーンエクスプローラーの上位互換のイメージです。
当記事執筆時点(2023年7月11日)ではプライベートベータ版がリリースされており、サービスを限定的に利用できます。
ブロックチェーン上では、全てのトランザクションデータが公開されています。しかし、公開されているのはウォレットアドレスや送金額などであって、個人情報まではわかりません。
この匿名性が悪用されて、ハッキングやマネーロンダリングなどが横行しています。
この問題を解決するために、企業、個人、取引所などのユーザーとトランザクションデータをマッチングし、仮想通貨市場の透明性を向上させます。
Arkhamは、Ultra(ウルトラ)と呼ばれるAIを中核としています。Ultraはブロックチェーン内外から様々な情報を収集・分析します。複数のブロックチェーンで利用でき、幅広いデータエントリーに対応しています。
Arkhamのプラットフォーム上では、「プロファイラー」でユーザー毎の取引履歴や残高、保有する仮想通貨、主要な取引相手などを確認したり、「ビジュアライザー」でユーザーの関係性を可視化したりできます。
画像引用:Arkham
Arkhamは、Intel to Earn(情報で稼ぐ)のコンセプトを打ち出しており、マーケットプレイス「Arkham Intel Exchange」を使って実現します。
画像引用:Arkham
Arkham Intel Exchangeでは、買い手が報奨金を出して必要な情報を求めたり、売り手が売りたい情報をオークションにかけたりできます。
仮想通貨ARKMは、Binance Launchpadでのトークンセール実施が発表され、Twitter(ツイッター)上で話題となっています。
画像引用:Binance
Binance Launchpadは、BinanceのIEO(イニシャル・エクスチェンジ・オファリング)プラットフォームです。BNB保有者を対象に、将来有望な仮想通貨のトークンセールを実施します。Binance Launchapadに登場する仮想通貨は、話題になりやすく、価格が高騰する傾向にあります。
トークンセール発表後、複数の大口投資家がBinanceに大量のBNBを入金しており、ローンチパッドで使われる可能性が注目されています。
仮想通貨ARKMの将来性は、Arkhamのエコシステム拡大にかかっています。将来性に関する材料としては、次のようなものが挙げられます。
Arkhamは、多数のブロックチェーンとパートナーシップを展開しており、エコシステムを拡大しています。
当記事執筆時点(2023年7月11日)では、BNBチェーン、ポリゴン(MATIC)、アバランチ(AVAX)、トロン(TRON)、ベース(BASE)、オプティミズム(OP)と協業しており、それぞれのブロックチェーンに対応しています。
Arkhamは、大規模な資金調達に成功しています。過去2回の資金調達ラウンドで1,000万ドルの出資を受けており、最新の評価額は1億5,000万ドルだとされています。
Arkhamは2023年のロードマップを公開しており、2023年第3四半期にはArkham Intel Exchangeの開始が予定されています。
続く2023年第4四半期には、AIを活用したデータ検索機能の強化、チェーンリンク(LINK)の分散型オラクル導入、DeFi(分散型金融)分析機能のリリース、Arkham Intel Exchangeのマルチチェーン対応などが計画されています。
オラクルとは、ブロックチェーンに外部からデータを送ったり、データの正誤を判断したりするシステムのことです。ブロックチェーンには自ら外部からの情報を取り入れる機能がありませんが、オラクルを用いれば、仮想通貨価格や天気、スポーツの試合の結果など、様々な情報をDApp(分散型アプリ)などで活用できます。
仮想通貨ARKMの使い道は、次の通りです。
Arkhamには、AIP(Arkham Improvement Proposals)と呼ばれる改善提案制度があります。ARKM保有者は、様々なAIPに投票してエコシステムの改良に貢献できます。
Arkham Intel Exchangeでの取引では、ARKMが使用されます。
ARKMは、プラットフォーム利用料の割引にも利用できます。
プラットフォーム利用料をARKMで支払えば、20%の割引が適応されます。また、ARKMの保有量と期間によって最大50%の割引が適用されます。これらの割引は併用可能で、最大60%の割引となります。
Intel to Earnとは、Arkham Intel Exchangeでの情報売買を指します。情報を提供するとARKMを獲得でき、逆にARKMを支払って情報を買うこともできます。
取引方法には2種類あり、報奨金を提示して情報を買う「バウンティ」と、情報を入札方式で売却する「オークション」です。また、AIの学習を手助けするためのDATAプログラムを通じてもARKMを獲得できます。
バウンティは、情報提供を依頼する際に利用されます。依頼主は、報奨金をArkham Intel Exchangeに預け入れつつ情報提供を依頼します。これに対して情報を持っている人が情報を提供し、報奨金を手にします。
オークションは、売りたい情報がある際に利用されます。出品者は、売りたい情報をオークションにかけます。通常のマーケットプレイスと同様に、終了日や即決価格などのパラメータ設定が可能です。誰かに落札されれば、ARKMを獲得できます。
DATAは、Decentralized AI Training Acceleratorの略称です。DATAプログラムは、ArkhamのAIであるUltraの学習リソースの補完を目的としています。
主流のAIは、機械学習と呼ばれる技術を基礎としています。機械学習は、最適な出力を行うために、データセットを読み込んでパターンを学習します。AIモデルを構築するには、多くのデータが必要になります。
必要とされる情報を提出すると、Arkham財団から報酬としてARKMが支払われます。報酬の額は、提出する情報の種類によって異なります。個人や企業の情報、ウォレットの持ち主の紐付けなどが求められますが、緊急性の高い情報には、より多くの報酬が支払われます。
2023年7月21日現在、仮想通貨(暗号資産)ARKMは、日本国内の取引所では取り扱われていません。そのため、取引は海外取引所で行います。各海外取引所におけるARKMの取り扱い状況(USDT建て現物・デリバティブ)は下記の通りです。
仮想通貨取引所 | 現物 | デリバティブ |
---|---|---|
(バイビット) | 〇 |
× |
(バイナンス) | 〇 |
× |
(ゲート) | 〇 |
〇 |
(メクシー) | 〇 |
〇 |
(ビンエックス) | 〇 |
× |
(ビットゲット) | 〇 |
× |
(コインイーエックス) | 〇 |
× |
Bybit(バイビット)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
Binance(バイナンス)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
Gate.io(ゲート)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
MEXC(メクシー)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
BingX(ビンエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
Bitget(ビットゲット)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
CoinEX(コインイーエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
海外の取引所であれば、日本語対応が充実しているBybit(バイビット)がおすすめです。
Bybitでは、3つの手順でARKMを購入できます。
まずは以下のリンクをクリックし、ARKMの購入ページ(ARKM/USDT)にアクセスします。
なお、Bybitを利用するには口座を開設し、本人確認(KYC)レベル1を完了させておく必要があります。
ここでは最もシンプルな「成行」での購入方法を紹介します。成行でARKMを購入するには、以下のように操作をして「ARKMを買う」をクリックします。
番号 |
項目名 |
説明 |
---|---|---|
1 |
「買い」または「売り」 |
通貨ペアの左の通貨を買って右の通貨を売るなら「買い」、左の通貨を売って右の通貨を買うなら「売り」を選びます。 |
2 |
注文方法 |
成行を選びます。 |
3 |
注文価格 |
購入したい数量を入力します。 |
ARKMはUSDTを支払って購入します。そのため、USDTの残高が十分でない場合は、入金や両替が必要です。
内容を確認して「ARKMを買う」をクリックします。注文は即座に確定し、購入したARKMは現物アカウント残高に反映されます。
以下の記事では、買い方に関してより詳しく説明しています。有利な価格を指定する「指値」の使い方なども解説しています。
Arkhamは、既にいくつかのハッキング事件で成果を出しています。2022年に発生した大手取引所FTXのハッキング事件では、流出した仮想通貨の流れを分析しました。
今後、Arkhamは本格的にサービスを公開し、仮想通貨市場の透明性向上に貢献すると考えられます。仮想通貨ARKMは、トークンセール後に取引所に上場される見込みですが、どのような値動きを見せるのでしょうか。
作成日
:2023.07.12
最終更新
:2023.11.14
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。
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