Select Language

ESA、デリバティブ取引の証拠金規制に係る規制技術基準の共同草案を公表

ESA、デリバティブ取引の証拠金規制に係る規制技術基準の共同草案を公表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.01.13 13:33
ESA、デリバティブ取引の証拠金規制に係る規制技術基準の共同草案を公表

update 2022.01.13 13:33

中央清算されない取引のリスク軽減基準に関する委任規則を修正

欧州証券市場監督局【以下、ESMAと称す】と欧州銀行監督機構(EBA)及び欧州保険年金監督機構(EIOPA)の3つの欧州監督当局【以下、ESAと称す】は、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大により、証拠金規制(UMR)における当初証拠金授受の2つのフェーズの実施期限が1年延期されたことを受け、欧州市場インフラ規則【以下、EMIRと称す】に基づく中央清算機関【以下、CCPと称す】で清算されない店頭デリバティブ取引のリスク軽減基準に関する委任規則(Delegated Regulation)の修正を目的とした規制技術基準【以下、RTSと称す】の共同草案を公表した。[1]

バーゼル銀行監督委員会(Basel Committee on Banking Supervision)【以下、BCBSと称す】及び証券監督者国際機構(International Organization of Securities Commissions)【以下、IOSCOと称す】は4月3日、新型コロナウイルスの感染拡大による影響に鑑み、実務対応に適切な猶予をもたらすべく、当初証拠金授受の最終フェーズとその1つ前のフェーズの実施期限を1年延期する決定を下していた。具体的には、想定元本が500億ユーロ以上及び80億ユーロ以上の中央清算されない店頭デリバティブ取引に係る当初証拠金規制の実施時期を、それぞれ2021年9月、2022年9月1日以降に延期した。ESAはBCBS及びIOSCOの決定を受け、同規制を適切に実施すべく、RTS草案を修正し、国際的に協調したアプローチを推進していく意向だ。

ESAはEMIRに基づいたRTSを策定しており、2019年12月5日にCCPで清算されない店頭デリバティブ取引に関連した最初のRTS草案を公表していた。同草案の中には現物決済を伴う外為フォワードやスワップ、グループ内取引、株式オプション取引、当初証拠金規制の実施に関する内容が含まれている。一方で新型コロナウイルスの感染拡大を受け、最終報告書及びRTS草案は、BCBSとIOSCOによる決定を反映する形でアップデートされたとのことだ。

ESAは、欧州連合(European Union)【以下、EUと称す】に加盟する全ての国が法的義務を負うことになる欧州委員会委任規則(Commission Delegated Regulation)としての承認を得るべく、修正版のRTS草案を欧州委員会(European Commission, EC)に提出した。承認され次第、欧州議会及び欧州理事会による手続きを経る流れとなる。ESAは欧州の各国規制当局【以下、NCAsと称す】や他の市場を管轄する規制当局と協調し、新型コロナウイルス危機下において必要とされる適切な規制策を講じる方針だ。

release date 2020.05.06

出典元:

ニュースコメント

調和のとれた統一的規制フレームワークの構築を目指すESA

EUでは2008年のリーマンショックに端を発した世界的な金融危機を教訓として、2011年にESAが始動し、ミクロ・マクロ双方の観点から金融システムの安定化を目指す欧州金融監督制度(ESFS)が整備された。ESAは欧州27か国を対象にした汎欧州の金融規制を司る規制当局として、欧州全域で調和のとれた統一的な規制策を導入すべく、NCAsと積極的に協調したアプローチ手法を用いている。今回の店頭デリバティブの証拠金規制関連以外にも、ESAはAML及びCFTのガイドラインを公表し、欧州初となるAMLとCFT専門の監督カレッジの創設を目指している状況だ。尚、2020年1月31日にEUを離脱した英国は、移行期間に当たる同年12月31日まではEU法が引き続き適用される。ESMAが22年までの戦略プランを公表した際には、ブレグジット後の経済を見据えつつ、英国を拠点とする第三国CCPやクリティカルベンチマーク、取引情報蓄積機関(TR)などを重点監督領域としている。また、ESMAはASICと覚書を締結するなど、グローバル規制当局と協調したベンチマークの活用を推進している。今後も健全な金融市場の形成に向け、ESA及びNCAsが連携して効果的な規制策を導入することを期待したい。


Date

作成日

2020.05.06

Update

最終更新

2022.01.13

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

メタマスクが勝手に開く現象が多数報告!原因や対処法は?

PCでブラウザを立ち上げた際にメタマスクが勝手に起動する現象が起きており、SNS上でも話題になっています。Myforex編集部でもこの現象を確認しており、当記事執筆時点(2025年4月3日)ではGoogle ChromeとBraveのブラウザで発生していることが確認できています。
update2025.04.03 19:45

ワールドコインのOrb(オーブ)の日本設置場所は?無料配布を受けられる登録会場の予約方法も解説

ワールドコインのOrb(オーブ)で生体認証を行うことで、仮想通貨WLDを無料で受け取れます。当記事では、ワールドコインの日本国内のオーブ設置場所、探し方、予約方法などを解説します。
update2025.03.21 19:30

XMTrading・Vantage Trading・AXIORY公式アプリがApp Storeから削除

海外FXブローカーのXMTradingおよびVantage Trading、AXIORYのアプリがApp Storeから削除されたことが確認されました。本記事では、削除の背景や考えられる理由、ユーザーへの影響、そして今後の対応策について詳しく解説します。
update2025.03.25 19:30

海外FX業者のXアカウントが凍結?金融庁による働きかけの可能性も

複数の海外FX業者の公式Xアカウントが凍結されました。凍結されたのは日本向けのアカウントで、同じブローカーの英語アカウントは現在も閲覧できる状態です。海外FX業者の公式Xアカウントが凍結された背景を解説します。
update2025.04.01 19:30

Galaxy DAOが出金受付を開始?返金を期待できない3つの理由

Galaxy DAOが、返金の受付を開始するという内容のメールをユーザーに配信していたことが明らかになりました。しかし、多くのユーザーは返金の実現には懐疑的です。なぜGalaxy DAOによる返金が期待できないのか3つの理由を説明します。
update2025.03.19 19:30

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

キャプテン翼-RIVALS- がJOHNトークンのエアドロを発表!LINEなどで遊べるMini Appの独自トークン

「キャプテン翼-RIVALS- Mini App」は、キャプテン翼のIPを活用したWeb3ゲームです。2025年4月にJOHNトークンのエアドロップが予定されており、注目を集めています。本記事では、JOHNトークンの特徴、エアドロップの仕組み、将来性などを解説します。
update2025.03.27 19:00

MTF-MAでトレードのレベルを上げる。MT4/MT5で使えるインディケータを比較

MTF分析は複数の時間足を組み合わせて相場全体を把握する手法です。MTF分析を使いこなすことでエントリーの方向やタイミングを掴みやすくなります。本記事ではMTF分析を簡単にするインディケータや、エントリー精度を上げる方法を解説します。
update2025.01.21 19:15

MT4/MT5対応の通貨強弱インディケータを徹底比較!無料で使えるおすすめは?

通貨強弱インディケータを使うと各通貨の強弱が一目で分かり、初心者でも視覚的に相場状況を把握できます。この記事では、無料のおすすめインディケータを比較し、選び方や活用方法を解説します。
update2025.02.05 19:30

MT4のバックテストに正確なヒストリカルデータが必須!無料・有料データを比較

MT4でバックテストをする際にはヒストリカルデータの取得が必要です。ヒストリカルデータは無料と有料のものがありますが、どっちがいいのか、気になる人もいるでしょう。本記事では、ヒストリカルデータのダウンロード方法を詳しく解説します。
update2025.03.26 19:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル