作成日
:2020.04.16
2021.08.31 15:32
シリコンバレーの投資会社であるAndreessen Horowitz(本社:2865 Sand Hill Road, Suite 101, Menlo Park, CA 94025
)【以下、a16zと称す】が、仮想通貨に焦点を当てた2つ目のVC(ベンチャーキャピタル)ファンドの立ち上げを念頭に、最大4億5,000万ドルの資金調達を計画していることが明らかになった。業界で主要な投資会社として知られるa16zは、仮想通貨およびブロックチェーン関連プロジェクトへの投資を目的としたa16z Cryptoと呼ばれるVCファンドを2018年に創立し、既に約3億ドルの資金を運用しているという。これ以前にもa16zは、仮想通貨市場に積極的な投資を行っており、米大手仮想通貨取引所のコインベースやVISA(ビザ)が主導する仮想通貨カストディ企業のAnchorage、ヘッジファンドのPolychain Capital、ブロックチェーンベースのソーシャル決済アプリであるCeloなどの企業に資金を提供している。
現在、仮想通貨市場はコロナショックを受けてビットコイン価格が過去最大級の下げ幅を記録するなど、依然として不安定な状態が続いているが、今回a16zは1週間程度で資金調達を実施することを想定しているようだ。直近ではコロナショックによる打撃が心配される中、仮想通貨レンディングのBlockFiはシリーズB(スタートアップ中盤)の投資ラウンドでValar Venturesなどから3,000万ドルの資金調達を成功した後、Three Arrows Capitalに追加資金の供給を受けている。また、著名な仮想通貨投資家でTechCrunchの創設者であるMichael Arrington氏が運営するArrington XRP Capitalも、パートナー企業から3,000万ドルの投資を獲得した。
今の所、仮想通貨市場への投資は滞っていないように見受けられるが、2018年に仮想通貨価格が暴落した際には、多くの企業が事業廃止や方針転換を余儀なくされている。Eurekahedge Crypto-Currency Hedge Fund Indexによると、2018年は年初から42社の投資ファンドが廃業しており、その翌年の2019年には合計740社の内約70%が損失を計上したという。新型コロナウイルスの被害が深刻化する以前の今年2月には、Polychain Capitalが仮想通貨ファンドを設立しているが、a16zは新しいVCファンド立ち上げを達成することができるのか、今後も同社の取り組みに注目していきたい。
release date 2020.04.16
これまで仮想通貨業界では、ICO(イニシャルコインオファリング)を通じて資金調達が行われていたが、仮想通貨価格の低迷や詐欺などの犯罪が横行したことをきっかけに、企業の資金調達手段が変化しつつある。特に2019年に入ってからはその傾向が顕著になっており、前年に月300件ほど実施されていたICOが月50件ほどの規模にまで減少したという。今でもIEO(イニシャルエクスチェンジオファリング)やSTO(セキュリティトークンオファリング)などの一般大衆から出資を募る方法は少なからず存在するものの、仮想通貨分野のベンチャー企業はVCファンドから資金調達を行うことが主流となっているようだ。今年2月にもLightning Labsが1,000万ドルの資金調達に成功するなど、既に仮想通貨市場にはVCファンドの巨額な投資マネーが流入しているが、この資金調達スキームは上手く機能するのか、今後もその動向を見守っていきたい。
作成日
:2020.04.16
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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