Select Language

コロナショックを受け、ビットコイン価格が過去最大級の下げ幅を記録

コロナショックを受け、ビットコイン価格が過去最大級の下げ幅を記録

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:28
コロナショックを受け、ビットコイン価格が過去最大級の下げ幅を記録

update 2021.08.31 15:28

新型コロナウイルスによる影響で一時的に4,000ドルを下回る

新型コロナウイルスの影響で株式やジャンク債を含む金融資産が大幅安に見舞われたことを受け、ビットコイン(BTC/USD)価格がここ7年間で最大の下げ幅を記録するなど、仮想通貨市場では強いリスクオフの流れが生じている。[1]

今月12日、ビットコイン価格は前日から26%下落したことで1通貨あたり5,863ドルの値を付け、2019年5月以来の最安値に達した。その後、ビットコイン価格は一時的に4,000ドルを下回る水準にまで下降しており、現在5,300ドルから5,500付近の価格帯を推移しているようだ。またこの急激な価格変動に伴い、ビットコインの時価総額は400億ドル減少し、1,070億ドルに後退している。これまで仮想通貨コミュニティでは、世界情勢と仮想通貨価格の相関性に関する議論が高まるなど、ビットコインが安全資産としての役割を果たすことが期待されていただけに、今回の価格急落はショッキングな出来事となった。

先日、米国ではドナルド・トランプ大統領が欧州からの渡航を30日間禁止することを命じ、国内市場の混乱に拍車をかけている。今月12日、米国株式市場の主要なインデックスであるS&P(スタンダード・アンド・プアーズ)500はマイナス9.5%、ダウ・ジョーンズ工業株価平均(Dow Jones Industrial Average)はマイナス10%、ナスダック総合(Nasdaq)はマイナス9.43%を記録しており、強い売り圧力が相場を支配している様子がうかがえる。これに加え、アジア太平洋地域では、同日に日経平均(日経225)がマイナス4.4%、オーストラリアのオール・オーディナリーズ(ASX All Ordinaries)が7.23%の下落に見舞われた。その反面、米国債は買い注文が殺到して額面価格(Face Value)が上昇し、10年物の利回りが0.15%下落したことで0.67%となり、歴史的な水準にまで低下している。

この一連の騒動はビットコインだけでなく、仮想通貨市場全体にも波及しているようだ。主要な仮想通貨では、イーサリアム(Ethereum)価格が109ドル、リップル(Ripple)価格が0.14ドルに低下し、市場全体の時価総額合計が2,230億ドルから1,610億ドルまで減少している。Digital Asset Researchの共同創設者であるGreg Cipolaro氏によると、ビットコイン価格があと25%下落すれば、仮想通貨市場で投機的な動きが更に加速するという。ビットコイン価格のチャート上では、ヘッドアンドショルダーが形成されていたが、今月8日の暴落でそれが下向きにブレイクされると同時に、相場の勢いを表すRSI(Relative Strength Index)も短期的に弱気なパターンを示し、このトレンドがしばらく継続する可能性があることを示唆している。

資産管理会社であるBequantのDenis Vinokourov氏は、今回、少なくとも5億ドル分のビットコイン先物が清算され、それが更なる売り圧力を生み出す可能性があると言及した。調査会社のSkewによると、リップルの永久スワップ契約なども取り扱うBitMEXでは、実際に7億ドル以上の先物契約やその他のレバレッジポジションが清算されたという。この状況に対してBCB GroupのOliver von Landsberg-Sadie氏は、ビットコインが明らかに売られ過ぎているとコメントしたが、この世界的なパンデミックによる影響はいつごろまで継続するのか、今後も仮想通貨市場の動向に注目していきたい。

release date 2020.03.16

出典元:

ニュースコメント

金や日本円などの安全資産も振るわず

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスは、各国の産業や物流機能を停止させており、グローバル経済に大きな打撃を与えている。これを受けて米国株式市場では、好調だった株価が先月の高値から20%以上暴落し、売り急ぐ投資家が更なるパニックを呼んでいるようだ。その他の資産クラスに目を向けると、金やレアメタル、石油、コモディティ商品に加え、日本円などの安全資産と呼ばれるものまでが価格を下げている状況だ。これは投資家がリスクオフのためにあらゆる資産を現金化したことが理由だと考えられるが、それがどの市場にも再投資されていないのは、非常に珍しいケースだと言えるだろう。実際に米国市場で景気後退への懸念が再浮上した昨年10月には、ビットコイン価格は横ばいも金が高騰している。新型コロナウイルの収束に未だ終わりが見えてこないが、仮想通貨を含む投資市場はどのような動きを見せるのか、今後もその展開を見守っていきたい。


Date

作成日

2020.03.16

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

Exnessのスワップフリーが突然解除?!条件をサポートに直接聞いてみた

「Exnessのスワップフリーが解除された」という投稿がSNSの一部で話題になっていますが、解除の具体的な条件は公式サイトにも掲載されていません。そこで当サイトではサポートに直接条件を質問してみました。
update2025.08.25 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

【要注意】Axi口座から不正出金被害、セキュリティ対策に不安の声

海外FX業者のAxiで、不正出金の被害が海外フォーラムなどで報告されています。国内で同様の被害は確認されていませんが、日本人ユーザーも無関係ではありません。この記事では、報告されている不正出金の事例やセキュリティの問題点のほか、現状でユーザーがとれる対策を説明します。
update2025.09.29 19:00

SNSでステーブルコイン利息の議論が勃発!Bybitで手軽にUSDT等を高利回り運用

ここ最近、SNS上ではステーブルコインの利回りに関する活発な議論なども見られます。本記事では、SNSで話題となった議論を整理しつつ、Bybitでのステーブルコインの運用方法や、海外FXとの仮想通貨入出金ルートの全体像などをまとめます。
update2025.10.01 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

【独自取材】海外FXで急拡大中のPeskaとは?入金・出金の安全性や運営実態を直撃

当サイトではPeskaの運営に直接取材を行い、安全性やセキュリティなど、トレーダーが気になるポイントを一つひとつ確認しました。この記事では取材から見えてきたPeskaの実像をお伝えします。
update2025.09.17 19:00

【本音で比較】海外FXのドル円スプレッドを3ヶ月徹底調査|数千円も業者によってお得に

Myforex編集部では、2024年11月20日〜2025年2月20日の3ヶ月間にわたり、海外FXのドル円スプレッドを1分ごとに独自調査。その結果、業者によって数千円以上のコスト差があることが分かりました。
update2025.08.01 19:00

海外FXへの仮想通貨送金にはBybitがおすすめ!FXトレーダーに最適なBybitの使い方

海外FXの入出金によく使われる国内銀行送金が以前より使いにくくなっていることを受け、仮想通貨での入出金が注目を集めています。本記事では、仮想通貨送金をするならBybitがおすすめの理由や、海外FXユーザーに最適なBybitの使い方を紹介します。
update2025.08.29 20:00

Exnessがスプレッドを最大30%OFF!仮想通貨・株価指数で大幅縮小

海外FX業者のExnessが主要銘柄のスプレッドを縮小しています。BTCUSDは16%、ETHUSDでは23%の縮小が確認されています。本記事では縮小後のExnessスプレッドを主要なブローカーと比較しました。
update2025.10.02 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル