Select Language

米不況で金が高騰もビットコイン価格は横ばい

米不況で金が高騰もビットコイン価格は横ばい

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:29
米不況で金が高騰もビットコイン価格は横ばい

update 2021.08.31 15:29

投資家は逃避先の資産として不十分と判断

ここ数日間の米国市場で景気後退への懸念が再浮上しており、その結果、安全資産である金の価格が押し上げられているが、ビットコイン(BTC/USD)価格は依然としてレンジ相場の様相を呈している。[1]

今月1日、全米供給管理協会(The U.S. Institute of Supply Management)は、製造業の活動状況を表すISM指数が8月の49.1%からここ10年で最低となる47.8%にまで下落したことを発表した。これを受けてダウ・ジョーンズ工業株価平均(Dow Jones Industrial Average)は450ポイント以上急落し、世界各国の株式市場も同様に大幅な下落に見舞われている。JPモルガンチェースのデータによると、米国債の利回り曲線は60%の確率で米国市場が不況に陥ることを示しているという。一方、金価格はこの株式市場の下落に恩恵を受ける形で、過去48時間で1オンス(約28グラム)あたり1,460ドルから1,500ドル以上まで上昇し、今も尚その勢いを増しているようだ。

今月初めにビットコイン価格は急上昇を見せたが、8,483ドルに存在する200日平均移動線付近で勢いを失っており、現在は8,200ドルと8,500ドルのレンジで横ばいな値動きを続けている状況だ。これまでビットコインはデジタルゴールドと称され、資産の回避先として有効だと考えられてきたものの、今回、その需要が欠如していることが浮き彫りになった。また、ビットコインは中央銀行の金融政策に対するヘッジ手段になると期待されていたが、欧州中央銀行(European Central Bank)が金利を10ベーシスポイント引き下げた9月でさえも、ビットコイン価格は暴落している。このことはビットコインがその他市場と相関性が薄いことを示唆しているのと同時に、反対に仮想通貨市場が拡大すれば、資産の回避先として同仮想通貨が金やレアメタルのような価値を持つ可能性があることを意味する。

テクニカル分析ではビットコイン価格が8,000ドルを割る可能性が高まっており、実際に4時間足チャートを参照すると、ダブルボトムをブレイクアウトする動きが観測されている。また、RSI(Relative Strength Index)が50の値を下回る弱気な状態を示しているのに加え、MACDが下方向のモメンタムを予見するシグナルを出しているようだ。依然としてセンチメントは弱気なままだということがうかがえるが、ビットコイン価格はどのような動きを見せるのか、今後もその展開に注目していきたい。

release date 2019.10.04

出典元:

ニュースコメント

CircleのCEOがデジタルゴールド理論を肯定

仮想通貨業界の中には、デジタルゴールド理論を支持する者が多数存在し、ステーブルコインを発行するCircleでCEOを務めるJeremy Allaire氏も、株式市場が激しい変動に見舞われた際にビットコインが安全資産として機能するとの見解を示している。特にビットコインを用いれば政府の影響を受けることなく、資金を自由に移動できるため、パレスチナでビットコインがライフラインとして機能していることに代表されるように、政治が不安定な地域ではその傾向が顕著に表れているという。今回、他の市場からビットコインに多額の資金が流入することはなかったものの、仮想通貨市場がリスクオフに動いた6月から7月にかけては、完全にデジタルゴールド理論の正しさを肯定する結果となった。#DropGoldのハッシュタグでポートフォリオに仮想通貨を組み込むことを推奨するグレースケールは、ビットコイン関連商品への投資を促し、これが金を保有するよりも効果的な方法であると主張しているが、今後も仮想通貨市場の動向を注意深く見守っていきたい。


Date

作成日

2019.10.04

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨KAITOの将来性は?AI活用のWeb3情報プラットフォームKaito AIの特徴や評判を解説

仮想通貨KAITOは、Web3の情報アクセスを変革する次世代プラットフォーム「Kaito AI」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨KAITOの概要や将来性、Kaito AIが提供するYapsの仕組み、SNSでの評判などを解説します。
update2025.02.19 19:00

FXGTでの出金拒否報告が増加中、これまでとは違う危険な兆候とは?

FXGTの出金拒否の報告・原因のほか、ユーザーの流出状況などをまとめました。SNS上ではここ数ヶ月の間に出金拒否に関する投稿が増加しており、ユーザーの間では「自分も出金拒否されるのでは」「FXGTがつぶれるのでは」といった不安が広がっています。
update2025.02.14 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

仮想通貨SOSOの将来性は?AI活用の投資分析プラットフォームSoSoValueがトークン発行

仮想通貨SOSOは、中央集権型金融の効率性と分散型金融の透明性を組み合わせた投資分析プラットフォーム「SoSoValue」のガバナンストークンです。当記事では、仮想通貨SOSOの将来性やSNSでの評判、SoSoValueの特徴などを解説します。
update2025.01.24 19:30

Bybitからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?

Myforex編集部では、実際にBybitからビットフライヤー(bitFlyer)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、送金手順のほか、送金手数料やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2025.02.19 19:30

【全て無料】MT4/MT5を日本時間にできるインディケータのおすすめが決定!

MT4/MT5に表示されている時間は、インディケータを使えば簡単に日本時間へ変えられます。MT4/MT5を日本時間表示にしておくと、各市場のトレンドを把握しやすくなったり、経済指標の発表時間に合わせた取引がしやすくなったりと、何かと便利です。
update2024.12.04 20:00

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

MacのMT4/MT5はダウンロードしても使えない?文字化けや起動しない時の対策方法や最終手段を紹介!

Mac版のMT4やMT5は不具合が良く発生するため、自分の使い方が悪いのか不安を感じている人もいるのではないでしょうか。本記事では、Mac版のMT4・MT5のトラブルや解決方法を解説します。
update2024.12.04 20:30

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル