Select Language

Kraken、仮想通貨取引所ビットトレードの買収を完了

Kraken、仮想通貨取引所ビットトレードの買収を完了

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:29
Kraken、仮想通貨取引所ビットトレードの買収を完了

update 2021.08.31 15:29

アジア太平洋地域での仮想通貨取引事業の拡大を試みる

米国の大手仮想通貨取引所であるKraken(クラーケン)が、オーストラリアで先駆者的な取引所として知られるBit Trade【以下、ビットトレードと称す】の買収を完了したことが明らかになった。[1]

2013年以降、ビットトレードはオーストラリアドルとビットコイン(Bitcoin)およびイーサリアム(Ethereum)、リップル(Ripple)、ライトコイン(Litecoin)などを含む仮想通貨の取引サービスを提供しており、クレジットカードやデビットカードによる入金もサポートする人気の取引所になっているという。また、ビットトレードは複数の取引所を統合し、単一のインターフェースで国内外からの注文を集約することで、店頭取引(OTC)デスクでの仮想通貨の大口需要への対応を可能にしているようだ。これに加え、ビットトレードはオーストラリアの業界団体であるAustralian Digital Commerce Association(ADCA)の創設メンバーとして、国内で存在感を発揮している。

今回の買収でKrakenは、オーストラリアドルの通貨ペアに対する流動性を確保し、機関投資家および個人投資家向けのサービスを強化することで、アジア太平洋地域での事業拡大を狙っているようだ。反対にKrakenグループに加入したビットトレードは、同取引所の製品群へのアクセスを得る可能性が出てくると同時に、中核となる製品ポートフォリオの改善を図ることができる。過去2年間で、Krakenは約3%のシェアを握る米国だけでなく、欧米の仮想通貨市場でもその地位を確立しており、急速に仮想通貨取引事業のグローバル展開を進めている状況だ。

先月、Krakenは240億ドル以上の年間取引量を誇るOTCサービスであるCircle Tradeを買収したのに加え、最近ではシカゴに本社を置くGlideraやオランダで仮想通貨取引事業を営むCleverCoinなどの企業を次々とその傘下に収めている。最大のライバルであるコインベースはカストディ企業の買収を試みるなど、仮想通貨関連事業の多角化を進めているが、Krakenはどのような策を講じるのか、今後もその取り組みに注目していきたい。

release date 2020.01.16

出典元:

ニュースコメント

日本およびアジア市場で苦戦を強いられるKraken

かつて欧州最大の取引所として名を馳せたKrakenは、仮想通貨市場における競争の激化に伴い、アジア太平洋地域に進出することを念頭に、各国で仮想通貨関連企業の企業買収や協業を積極的に進めているようだ。例えば、日本ではKrakenを運営するPaywardグループの現地法人であるペイワード社がJVCEAに加盟し、国内の仮想通貨業界との繋がりを強めているという。過去にKrakenは日本円を基軸とした通貨ペアを上場しており、日本の居住者向けに仮想通貨の取引サービスを提供していたものの、金融庁(Japan Financial Services Agency, JFSA)の認可を受けていないことを理由に撤退を余儀なくされている。隣国の韓国でも仮想通貨関連法案が可決されるなど、アジア諸国で仮想通貨市場に対する締め付けが強まっているだけに、このような流れがKrakenの進出を阻む可能性があると言えるだろう。


Date

作成日

2020.01.16

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨SOLVの将来性は?ビットコインのステーキングプロトコルSolv Protocolを解説

仮想通貨(暗号資産)SOLVは、ビットコイン(BTC)のステーキングプロトコル「Solv Protocol」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨SOLVの特徴やSNSでの評判、将来性、トークンの使い道などを解説します。
update2025.01.10 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.11.28 19:00

【無料ツールも】MT4/MT5で複数チャートを同期スクロールし、分析を劇的に変える方法!

MT4/MT5ではインディケータを使うことで複数チャートを同期してスクロールできます。この記事ではMT4/MT5の複数チャートを同期してスクロールできるインディケータについて、実際に使ってみた感想も交えながら紹介していきます。
update2024.11.07 19:00

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

初心者でも安心!MT4ストラテジーテスターの使い方完全ガイド ~EA活用とバックテストで一歩先のトレードへ~

MT4でEAを使って自動売買をするならストラテジーテスターにより利益が出るかテストが必要です。本記事では、ストラテジーテスターの実践的な使い方や疑問を感じやすいポイントを解説します。
update2025.01.10 19:00

MT4/MT5でも日本時間を簡単に表示できる!日本との時差については図解で理解しておこう

MT4/MT5では通常、表示される時間が日本時間から6時間ほどずれています。頭の中で「表示される時間 + 6時間」などと計算すれば、日本時間に変換可能です。しかし慣れないうちは少し不便なので、日本時間を表示させる外部ツールも活用されています。
update2024.11.27 19:30

SONYのレイヤー2「Soneium」がIP侵害を理由にミームコインをブラックリスト化

ソニーグループによるイーサリアムレイヤー2のSoneium(ソニューム)が、メインネットローンチの同日に、IP侵害のあるミームコインをブラックリスト化し、SNSで話題となっています。本記事では、Soneiumの概要やブラックリスト化の内容、SNSでのユーザーの声などを解説します。
update2025.01.17 19:00

仮想通貨USUALの将来性は?RWA活用のステーブルコインプロトコルを解説

仮想通貨USUALは、ステーブルコインプロトコル「Usual」のガバナンストークンです。Usualは、BlackRockなどからRWA(現実資産)を集約してステーブルコインを発行し、その収益をコミュニティに再分配するプロトコルとして注目を集めています。
update2024.11.20 20:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル