作成日
:2020.01.16
2021.08.31 15:29
ドイツ取引所(本社:60485 Frankfurt/Main
)は1月14日、傘下のXetraとフランクフルト証券取引所にて、ヨーロッパ初となる医療用大麻ETF取引サービスを開始することを発表した。 同ETFは、HANetfのホワイトラベルを通じて取引が可能になるとのことだ。ドイツ取引所が提供するMedical Cannabis and Wellness UCITS ETFは、医療用大麻やヘンプ、カンナビジオール(CBD)の製造や販売を主要事業とする企業群に投資するファンドである。現在、ベンチマーク指数は医療用大麻の製造及び関連製品・サービスの提供を行う企業13社で構成されている。また、同指数は時価総額加重平均型指数であり、1銘柄当たり最大10%の構成割合となるように、四半期ごとにリバランスを行う模様だ。同ETFは、現在1,507種類のETFで構成されるXTFセグメントより提供されるとのことである。
尚、ドイツ取引所はFXスワップ取引を強化するほか、ドイツ取引所傘下のユーレックスがユーロ建て債券ETFオプションをリリースするなど、積極的に取引サービスの強化を図っている。そして今回、同社は市場の成長が見込まれる医療用大麻ETFを上場させることで、更なる顧客取引の拡大が期待できそうだ。
release date 2020.01.16
グローバル金融市場のなかで急成長を遂げる分野の一つが、医療用大麻関連だ。投資家から高い関心が寄せられる背景としては、2018年10月に先進7か国(G7)の一角であるカナダで、嗜好用大麻が解禁されたことが挙げられる。これをきっかけとして、業績拡大が見込まれる大麻関連株式銘柄に投資家の買いが殺到している状況だ。欧州では、ドイツや英国、フランス、イタリアなどの経済大国が軒並み医療用大麻の使用を合法化している。グローバルベースの合法大麻市場は、年平均60%の成長率が見込まれており、各国とも医療用大麻市場の成長の果実を取り込みたい意向を持っていると推察される。また、ドイツ取引所以外にも、Libertexが大麻株式CFDを追加したほか、Markets.comが大麻関連ブレンドCFDの提供を開始するなど、海外FXブローカー各社が拡大する取引需要の取り込みを模索している状況だ。今後も、投資家ニーズに即したソリューションが提供されることで、市場全体が活性化することを期待したい。
作成日
:2020.01.16
最終更新
:2021.08.31
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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