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コインベース、カストディ企業の買収を試みる

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update 2021.08.31 15:26
コインベース、カストディ企業の買収を試みる

update 2021.08.31 15:26

収益の多様化を狙い5,000万ドルを投じる構え

報道によると、米国の大手仮想通貨取引所であるCoinbase, Inc.(本社:548 Market St #23008 San Francisco, CA94104[1])【以下、コインベースと称す】が、仮想通貨向けのカストディサービスを提供するXapo Limited(本社:Alexandra House 18 Chater Road Central Hong Kong[2])【以下、Xapoと称す】の買収を進めていることが明らかとなった。

コインベースは、Xapoを買収するために5,000万ドルを投じる構えだが、未だ合意には至っておらず、両者の議論は流動的な状態にあるようだ。それに加えて、フィデリティ投信の子会社であるFidelity Digital AssetsもXapoの買収を熱望していることから、コインベースとの激しい争奪戦に発展している。フィデリティ投信は、これから数週間で新しく仮想通貨取引サービスを立ち上げることを目標とし、カストディサービスの強化に動いているようだ。

これまでコインベースは、ブロックチェーン分析を行うNeutrinoや教育プラットフォームのEarn.comなどを買収してきたが、今回の試みが成功すれば、創業以来14番目の企業買収となる。仮想通貨市場でも古参なXapoは、グレースケールの22万6,000BTCを含む、55億ドルに相当の70万BTCを管理していることが推測されており、コインベースの事業を多様化すると同時に安定した収益をもたらすに十分な存在になり得よう。ちなみに、これらの管理資産(Assets Under Custody, AUC)は、Xapoが展開するOTC取引サービスに活用され、同社のビジネスモデルにおける主な収益源となっている。

Xapoとの事業統合でコインベースは、新たなビジネスモデルを取り込むことができ、収益の多様化が期待されるなど、今回の発表内容は同社にとって非常に合理的で有益な判断だと言えるだろう。しかしながら、Xapoは、Winklevoss Capital、BlockchainCapital、Greylock Partners、Index Venturesといったシリコンバレーや仮想通貨業界のベンチャーキャピタルからの注目も集めており、コインベースによる買収は、一筋縄には行かないことが予想される。

release date 2019.05.17

出典元:

ニュースコメント

仮想通貨市場で重要性を増すカストディ分野

近年、仮想通貨市場に対する米当局の規制が強まっていることを背景に、仮想通貨向けのカストディサービスの重要性が急速に増しているようだ。先日も、機関投資家向けの仮想通貨取引プラットフォームであるBakktが仮想通貨向けのカストディ企業を買収したことが報じられたばかりだ。その他にも、米国では、フィデリティ投信やコインベースをはじめ、仮想通貨ウォレットサービスのBitGoがカストディ企業として1億ドルを補償する保険を提供開始した他、取引所のジェミニがカストディアンとしての承認を受けるなど、同分野のサービスを強化する動きに出ている。これらの動きは、仮想通貨市場が成熟に向かっていることを示しており、機関投資家の参入を加速させる大きな要因になると期待されている。現在、ビットコイン価格が8,000ドルを超え、仮想通貨市場が再び好調な値動きを見せているだけに、このカストディサービスの拡大が投資家への更なる好材料となることに期待したい。


Date

作成日

2019.05.17

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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