作成日
:2019.11.08
2021.08.31 15:29
仮想通貨関連の開発を手がけるRipple, Inc.【以下、リップル社と称す】は、年次のカンファレンスイベントSWELLの中で、RippleNet Homeと呼ばれるメンバー企業向けの新製品を発表した。
SWELLで公開されたプレゼンテーションの情報によると、RippleNet Homeは支払いプロセスの進捗をリアルタイムに監視するためのソリューションであり、RippleNetに参加するメンバー企業間の国際送金などに活用されるという。現在、RippleNetには約300社のメンバー企業が参加しているが、これらの企業はRippleのODL(On-Demand Liquidity、旧xRapid)を介して安価な手数料で迅速な決済サービスを利用することができる。
今の所、RippleNetのネイティブトークンであるXRPとODLによる国際送金サービスを利用する企業は、今年6月にリップル社が投資を発表したマネーグラムを含む20社程度に留まっているが、その送金ネットワークは既にメキシコ、フィリピン、オーストラリア、ブラジルなどの地域に広がりつつあるようだ。SWELLのプレゼンテーションに登壇したリップル社のCEOであるBrad Garlinghouse氏は、参加企業数に比例してRippleNetの価値が高まると言及しており、これらのユースケースを梃子にサービスを拡大する意向を示している。また、リップル社はgoLanceおよびViamericas、FlashFX、Interbank Peruが重要なパートナー企業であると紹介し、特に平均トランザクションサイズが100ドル以下のgoLanceでは同社のソリューションが効果的に役立てられていることを強調した。
これに加えてGarlinghouse氏はXRPコミュニティに関しても触れ、同エコシステム内外で興味深い取り組みを行っている企業が多数存在すると述べた。同氏の説明によると、リップル社のXRPレジャーは効率的なトランザクションが可能なため、XRPは少額決済サービスのCoilやゲームアプリのForteをはじめとするプラットフォームに採用されており、このような事例は今後も増加していくという。今年10月にリップル社は開発者向けプラットフォームをローンチし、ILP(Interledger Protocol)を容易に利用できる環境を整えることでサードパーティ企業の取り込みを図る傍、YouTube(ユーチューブ)やTwitch(ツイッチ)などのクリエーター向けのWebマネタイゼーションにも興味を示しているようだ。これに関してGarlinghouse氏は、Amazon(アマゾン)が書籍販売業からスタートした経緯を引き合いに、リップル社もXRPレジャーを軸に事業領域を拡大する可能性を秘めているとコメントした。
Garlinghouse氏はリップル社がマラソンのように長期での開発に焦点を当てていると言及し、現時点で同社の取り組みがまだまだ序盤に位置することを伝えた。Garlinghouse氏は仮想通貨およびブロックチェーン技術を活用したソリューション開発にコミットする意思を表明しているが、今後も仮想通貨市場でのリップル社の躍進に期待したい。
release date 2019.11.08
これまでのリップル社の積極的な取り組みが功を奏し、先月、XRP価格が9月以来の高値を記録したのに続き、SWELLの開催が近づいてきたタイミングでXRPコミュニティは更なる盛り上がりを見せたという。事実、SWELLを前にリップル社の発表に対する期待が高まったことから、一時的なモメンタムが発生しており、結果的にXRPは前日比で4%増となる0.3ドル以上の価格をつけた。しかしながら、このXRPコミュニティの熱狂は長くは続かず、SWELL閉幕後にビットコイン(Bitcoin)価格の下落に引きずられる形で、XRP価格は1通貨あたり0.28ドルを下回る水準にまで後退している。昨年のSWELLが開催された際にも、リップル社の開発プラットフォームであるxPringの発表がXRPコミュニティの落胆を誘ったのか、今回と同様の現象が発生したようだ。XRP価格の運命はリップル社の新製品であるRippleNet Homeの出来にかかっていると言えるが、今後も同仮想通貨の動向に注目していきたい。
作成日
:2019.11.08
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
Milton Marketsが夏トク15%入金ボーナスキャンペーンを開催!
2023.06.21 19:30
XMTradingがF1チームスクーデリア・アルファタウリとスポンサーシップを締結
2023.03.28 20:00
海外FX業者で取引できるエネルギー銘柄は?取引の種類やメリットを解説
2023.02.27 20:00
仮想通貨HOOKとは?将来性は?Hooked Protocolが提供するWild Cashも解説
2022.12.13 21:00
Huobi(旧Huobi Global)は日本居住者向けサービスを停止していない?
2022.12.08 19:30
分散型取引所dYdXの使い方をイチから解説!注意点も紹介
2022.12.01 20:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー