Select Language

ASIC、バイナリーオプション・CFD規制策案を公表

ASIC、バイナリーオプション・CFD規制策案を公表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.01.26 11:53
ASIC、バイナリーオプション・CFD規制策案を公表

update 2022.01.26 11:53

徹底した個人投資家の保護を実践する方針

オーストラリア証券投資委員会(本社:Level 5, 100 Market Street, Sydney, NSW 2000 Australia[1])【以下、ASICと称す】が、個人投資家保護を目的として、バイナリーオプションの禁止及びCFDの取引制限に関する規制策案を公表した。[2]

オーストラリアにおいては、過去2年間と比較してバイナリーオプションとCFDを取引する投資家数が2倍の100万人に拡大しており、その内99%がオフショア市場を拠点にする個人投資家だという。また、2018年と2019年初頭にはこれらの商品が6億7,500万回取引され、取引金額は29億ドルにも上ったようだ。ASICは2017年からの顧客取引を分析した結果、バイナリーオプション、CFD、FX取引を行った投資家の内、それぞれ80%、72%、63%が損失を被ったことが明らかになった。加えて、オーストラリア当局は最大レバレッジ500倍などのハイレバレッジサービスを提供するCFDや、継続的に損失する可能性が高いバイナリーオプションは、個人投資家のニーズ・経験とミスマッチした商品であり、甚大な損失をもたらす懸念があるとみている。

新規制策案の公表に際し、ASICの委員長を務めるCathie Armour氏は以下のようにコメントしている。

我々は長年に亘り、個人投資家を保護すべく、取り得る様々な政策を用いてバイナリーオプションとCFDを積極的に規制して参りました。しかしながら、依然としてこれらの商品取引は個人投資家が甚大な損失を被る可能性があると懸念しております。バイナリーオプションはギャンブルと商品性が似通っており、何ら経済的価値を生み出さないと考えており、バイナリーオプション取引を完全に禁止する決断を下しました。

ASIC Commissioner Cathie Armour - ASICより引用

また、ASICでは店頭CFDの取引制限に関する規制策案も公表しており、各ブローカーに対し、強制ロスカットやゼロカットシステムの適用、レバレッジ制限、一定の取引インセンティブの提供禁止、プライシングや執行、費用、リスクなどの透明性確保を求める模様である。同規制策案のフィードバック期間は2019年10月1日までと定められていることから、ブローカー各社にとっては、早急に規制対応を図る必要がありそうだ。

release date 2019.08.23

出典元:

ニュースコメント

事業再構築を迫られる豪州拠点のブローカー

豪州はリテールFX取引が拡大傾向にあるものの、ASICがハイレバレッジを活用したエクスポージャーの大きさが問題であると指摘したことを受け、今回のバイナリーオプションの禁止及びCFDの取引制限に関する規制策案の公表に繋がったとみられる。そのため、ASICが課題を挙げた後に規制策を導入するという流れに変わりはない。また、同局はその他にも豪州を拠点とするブローカーに対し、海外顧客サービスを停止するよう圧力をかけており、ACY Securitiesが中国人顧客口座を閉鎖するなど、同局の規制策がブローカーの海外戦略に大きな影響を及ぼしている。更に、ASICは新規制策を2021年から適用開始する見通しでもあり、ブローカーは早急にビジネスモデルの転換を図らざるを得ない状況に追い込まれている。ASICが規制強化の手を緩めることはないと予想されることから、ブローカー各社が新たな収益源をどこに求め、如何なる活路を見出すか今後打ち出される戦略に注目したい。


Date

作成日

2019.08.23

Update

最終更新

2022.01.26

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨USUALの将来性は?RWA活用のステーブルコインプロトコルを解説

仮想通貨USUALは、ステーブルコインプロトコル「Usual」のガバナンストークンです。Usualは、BlackRockなどからRWA(現実資産)を集約してステーブルコインを発行し、その収益をコミュニティに再分配するプロトコルとして注目を集めています。
update2024.11.20 20:00

Milton Marketsが2024年11月より最大100%分入金ボーナスを開催

Milton Marketsで期間限定の100%入金分ボーナスキャンペーンが開催されます。当記事では100%入金分ボーナスの概要や、注意点を中心に解説していきましょう。
update2024.11.20 19:30

スマホ版MT4のやさしい使い方ガイド~iPhone&Androidの基本操作~

この記事では、優先的に押さえておきたいMT4アプリの機能を5つのグループにまとめ、iPhone版とAndroid版での使い方を解説します。「基本操作を手っ取り早く確認したい!」という方はぜひご活用ください。
update2024.11.20 19:00

ZoomexがクリプトバトルZを開催!毎週開催の取引大会で現物USDTやボーナスを獲得

2024年11月1日、海外取引所のZoomex(ズーメックス)が、取引大会シリーズ「クリプトバトルZ」を開催しました。ラウンドごとの特典総額は3,480ドル相当です。当記事では、クリプトバトルZの詳細や参加方法、注意点を解説します。
update2024.11.15 20:00

ゴールドラッシュXMは本当に儲かるのか?ほぼ破綻リスクゼロのEAの実力は

ゴールドラッシュXMのランディングページで謳われている「1ヵ月で取引資金が2倍に」、「破綻リスクはほぼゼロ」という宣伝文句に違わぬ実力が備えられているのか、フォワードテスト・バックテストを実施して検証しました。
update2024.11.14 20:30

Titan FXがブラックフライデーキャンペーンを開催!取引でキャッシュバックが付与

Titan FXが、2024年11月25日(月)からブラックフライデーキャンペーンを開催します。今回のキャンペーンでは、FX通貨ペア銘柄またはゴールドを1ロット取引するごとに500円のキャッシュバックが付与されます。
update2024.11.14 20:00

XMTradingが仮想通貨CFDのスプレッドを縮小!どのくらい狭くなったか検証

2024年10月25日にXMTradingが仮想通貨CFDのスプレッドを縮小しました。この記事では、BTCUSDとETHUSDのスプレッドの計測結果やほかのFX業者と比較した結果を解説します。
update2024.11.14 19:30

Milton Marketsが11月の1万円FXチャレンジとXリポストキャンペーンを開催!

Milton Marketsで、11月の1万円チャレンジが開催されます。この記事では、開催期間や上位入賞の条件、これまでの1万円チャレンジと変わった点などを解説します。
update2024.11.14 19:00

XMTradingがお歳暮プロモを開催!100%入金ボーナスを付与

海外FX業者のXMTradingが2024年10月15日から11月15日までお歳暮プロモを開催することを発表しました。キャンペーン期間中に対象口座へ入金すると、100%の入金ボーナスが付与されます。新規・既存ユーザーの両方が対象です。
update2024.11.12 19:30

Zoomexがあったか冬支度応援キャンペーンを開催!総額76万円相当のビットコインとAmazonギフト券がもらえる

Zoomex(ズーメックス)が、あったか冬支度応援キャンペーンを開催しました。各種条件をクリアすると、総額76万円相当のビットコインとAmazonギフト券を獲得できます。キャンペーン開催期間は、2024年11月19日〜11月25日までです。
update2024.11.07 19:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル