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ブローカー各社、依然顧客をオフショア市場へ誘導

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update 2022.11.08 15:00
ブローカー各社、依然顧客をオフショア市場へ誘導

update 2022.11.08 15:00

欧州圏外でハイレバレッジサービスを提供

ブローカーのハイレバレッジサービスの提供スタンスを把握すべく実施されたある調査によると、英国やキプロスといった欧州を拠点とする複数のブローカーが、ハイレバレッジサービスを提供できるオフショア市場へ顧客を誘導することに対し、依然として積極的であることが明らかになった。

欧州の監督当局の規制下にあるブローカー10社を対象に行われた調査では、5社がオフショア市場関連のウェブサイトや登録ページにダイレクトに繋がるサイトリンクを提供しているという。また、1社はオフショア市場関連のサイトリンクの代わりに、傘下企業が提供するレバレッジ比較表を閲覧できるページを提供しているとのことだ。このことから、ハイレバレッジサービスを提供すべく、従来よりブローカーがオフショア市場へシフトを続けているだけでなく、多くの投資家もハイレバレッジを提供するブローカーを選好していると推察できる。加えて、別のブローカーは当初欧州を拠点とする事業体とのみ取引することができると伝えてきたものの、その後間もなくして、同社のカスタマーサポートが、顧客の希望に応じてバヌアツを拠点とする子会社へ顧客口座の移管リクエストを送ることができる旨のメッセージを送信してきたという。一方で、調査に回答したブローカーの内3社は明確にオフショア市場への移管を拒否すると共に、仮に顧客が海外子会社に取引登録を行ったとしても、すぐに欧州の事業体へ口座移管されるとのことだ。なお、2019年2月にデジタルマーケティングサービスを提供するFinance MakersのCEOであるKonstantin Rabin氏が行った同様の調査においても、コンタクトのできた12社中10社が、欧州域外にRabin氏の口座を移管した上でハイレバレッジサービスを提供することを歓迎すると回答した模様である。[1]従来と比較しても、ブローカーが顧客に対しハイレバレッジサービスを提供できるオフショア市場への誘導を行う流れに大きな変わりはないといえるであろう。

欧州証券市場監督局(European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】は、オフショアブローカーが欧州の顧客へダイレクトにマーケティング活動を行うことを許可していないとコメントしているものの、欧州を拠点としオフショア市場に子会社を持つブローカーが同様のマーケティング活動を行うことに関しては規制が適用されるか明確にしていない。そのため、複数のエグゼクティブが、顧客をオフショア市場へ誘導することは違法ではないと見ている一方で、法律に反しているというコメントもあり、欧州全域で統一のとれた厳格な規制策の適用を徹底できていない模様だ。現状においては、ESMAと欧州各国の監督当局が足並みを揃え、統制のとれた規制策の詳細を明確にすることが求められているといえるであろう。

release date 2019.08.21

出典元:

ニュースコメント

革新的なソリューションを提供する企業に注目

昨年8月よりESMAが導入した新規政策の一環として、EU規制下ブローカーの顧客の損失割合が明らかになり、70~80%の顧客が取引で損失を抱えていることがわかった。また、ブローカーのみならずトレーダーもハイレバレッジを求めてオフショア市場へシフトしている状況ではあるものの、長期的にみた場合ハイレバレッジ取引が資産形成に大きく寄与しているのか、トレーダー自身も今一度吟味する必要があろう。なお、厳格な規制を導入した欧州と足並みを揃えるASICは、規制強化策の適用を検討する中で、ハイレバレッジを活用したFX取引の驚異的なエクスポージャーの大きさを問題点として指摘している。完全な統一性をとれていない欧州の規制枠組みにおいては、規制の網を掻い潜ろうとするブローカーはなくならないと予想されるため、むしろ法を遵守するブローカーに対し何らかのインセンティブを与えることも一考の余地があろう。また、レボリュートが株式取引手数料無料サービスを開始したり、ADSSがTradesocioと提携するなど、単純にハイレバレッジサービスを提供するだけでなく、フィンテックを活用した革新的なソリューションを提供する企業も増加しているようだ。長期に及ぶ資産運用において、運用成績を大きく改善させ得る手法を提供する企業の、今後の動向に注目していきたい。


Date

作成日

2019.08.21

Update

最終更新

2022.11.08

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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