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Plus500、2018年第3四半期売上高は40%減

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update 2022.06.24 11:32
Plus500、2018年第3四半期売上高は40%減

update 2022.06.24 11:32

ESMAのレバレッジ制限がPlus500の業績に大きな打撃

英国・ロンドンを拠点とするFX・CFDブローカーであるPlus500UK Ltd(本社:75 Cornhill, London EC3V 3QQ[1])【以下、Plus500と称す】が2018年第3四半期の業績を発表した。

2018年第3四半期の売上高は、前期比40%減の1億10万ドルと急減し、第1四半期の2億9,700万ポンドと比べると3分の1ほどに落ち込んでおり、8月に導入された、欧州証券市場監督局(The European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】の新規制が大きく影響しているようだ。ESMAの新規制により、主要FX通貨ペアで最大レバレッジが30倍、仮想通貨に至っては2倍に制限されたことで、Plus500の第3四半期の顧客1人当たりの平均売上高(ARPU)は981ドルとなり、2017年第3四半期の1,232ドルから大幅な減少となっている。その一方で、新規顧客の獲得費用(AUAC)は2018年上半期の677ドルから2018年第3四半期には1,581ドルに跳ね上がっており、顧客取引量が停滞する中、新規の顧客獲得のために苦戦している状況が伺える。

こうした状況下、Plus500を始め他の欧州FXブローカーは、ESMAの新規制の影響を回避する対策として、一定の基準を満たす経験豊富な顧客をプロフェッショナル顧客と位置づけ、引き続きハイレバレッジ取引が可能となるサービスの提供に注力している。Plus500においては、欧州経済地域(EEA)の顧客のうちプロフェッショナル顧客層が、第2四半期の5%から第3四半期は8%に増加しており、EEA全体の売上高に占める割合で見ても、約20%から約38%になるなど増加傾向にある。現状、プロフェッショナル顧客の売上高は会社全体の売上高の30%ほどしか占めていないものの、新規制の環境下において、今後長期的にPlus500の業績に大きく寄与するだろうと確信しているようだ。

第3四半期の業績発表を受け、Plus500のCEOであるAsaf Elimelech氏は、以下のようにコメントしている。

第3四半期の業績は、当局から新規制が導入されたこと、また市場のボラティリティが低下したにもかかわらず、2017年と比較して、引き続きお客様の取引量は十分に活発で高い水準を維持しております。そして、革新的なテクノロジーの活用とEEA域外での新たなライセンス取得により、引き続き我々のコア市場に注力するとともに、プロフェッショナル顧客を始めたとした我が社にとって付加価値の高いお客様へのサービス提供を充実して参ります。2018年に関しては、現状の市場予想を上回る業績をあげられると考えております。

Asaf Elimelech, CEO of Plus500 - Morningstarより引用

Plus500の株価は、2018年8月初頭に20ポンドの高値を付けて以降、40%ほどの大幅下落となっている。これを受け、Plus500は英国・ロンドンを拠点とする株式ブローカーLiberum Capital Limitedを介し、取消不能、非裁量形式にて10月23日より1,000万ドルの自社株買いを実施することを発表している。

release date 2018.10.24

出典元:

ニュースコメント

ESMA新規制による売上高減少からの逆転となるか

2018年上半期におけるPlus500の業績は、激しい市場競争の中、前年同期比3倍増となる飛躍的な伸びを見せた。これは、仮想通貨CFDへの関心の高まりや、新規顧客数の増加により取引量が大きく伸びたことが大きな要因であるが、競合のIG Groupを大きく引き離したことで、2018年は好調なスタートを切ったといえる。さらには、群を抜いた好調な業績が認められ、ロンドン証券取引所を代表するメイン市場に上場したことにより、今年9月24日からPlus500のFTSE250指数への正式採用が実現している。Plus500は、上半期のような飛躍的な業績を維持し続けることは容易ではないとしつつも、下半期の業績も高い水準を維持できるとの見方を示している。この度発表された、第3四半期の売上高の落ち込みについては織り込み済であり、FTSE250指数採用によるアドバンテージとこれまで行った投資に対し年内に回収ができることを見込んでいるのか、今後の業績にも注目していきたい。


Date

作成日

2018.10.24

Update

最終更新

2022.06.24

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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