Select Language

Zaif、事業譲渡に関し期日までの顧客承諾が必要となることを発表

Zaif、事業譲渡に関し期日までの顧客承諾が必要となることを発表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:22
Zaif、事業譲渡に関し期日までの顧客承諾が必要となることを発表

update 2021.08.31 15:22

不正流出した顧客資産の返還がようやく開始される見通し

株式会社フィスコ(本社:東京都港区南青山五丁目4番30号[1])【以下、フィスコと称す】に仮想通貨交換事業を譲渡することを決めている、仮想通貨取引所Zaifを運営するテックビューロ株式会社(本社:大阪市西区靱本町1-5-18ミフネ本町ビル10F[2])【以下、テックビューロと称す】だが、個々の契約を承継するために顧客自身の承諾が2018年11月21日までに必要となることを発表した。

顧客は、Zaifのウェブサイトから承諾を実行することが可能で、期日までに承諾を行なった場合、Zaifにおけるサービスはフィスコに引継がれる。フィスコは、すでに補填のために不正に流失した分のビットコイン(Bitcoin)とビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)を調達しているため、承諾後は保有する残高の引き出しが可能になるという。

なお、テックビューロの承諾規約には、顧客が承諾しない場合には補償対象とならない可能性があることについて注意が記載されており[3]、期日までに承認が得られない際には、継続してZaifのサービスを提供できなくなる可能性が高く、顧客資産を返還できなくなる恐れがあるという。また、フィスコのプレスリリースでも、承諾されなかった場合は、契約及び権利義務も引き継がれず、テックビューロが利用者に対して負う損害賠償義務もフィスコには承継されない旨の発表が行われている。[4]もちろん、本件を承諾するかどうかの判断は、顧客の意思次第だが、これらの点は十分注意する必要があるだろう。

フィスコは、主要通貨やトークンの取引、ZaifAPI、簡単売買、信用取引、AirFX、Zaifコイン積立などのサービスを承継し提供することを決定している。一方、テックビューロは、事業譲渡後の法人の解散を決めており、テックビューロホールディングス株式会社に移管したソフトウェア開発・販売事業での船出を目指す。テックビューロは、プライベートブロックチェーン製品のMijinやICO統合プラットフォームのCOMSAなどの事業は引き続き行うことになるため、ブロックチェーン事業から完全に手を引いたわけでもないようだ。なお、今年1月のコインチェックのハッキング事件では、マネックスがコインチェックを買収したが、その後コインチェックの前経営陣は執行役員に就任している。

約70億円のZaifハッキング被害は、Zaifの事業をフィスコへ譲渡するという経緯を辿り、ようやく収束に向かうことが予測される。事業移管を行なった新会社での再起に期待したい。

release date 2018.10.24

出典元:

ニュースコメント

プライベートブロックチェーンの開発で巻き返しを図るテックビューロ

仮想通貨取引所のZaifを失うことになるテックビューロだが、テックビューロホールディングス株式会社に事業を移管したことによって、ブロックチェーン企業として生まれ変わることが期待されている。その主力製品となることが予測されるのが、プライベートブロックチェーンのMijinだ。プライベートブロックチェーンとは、一般大衆が利用するビットコインなどのパブリックブロックチェーンと対になる概念で、企業のシステム構築などに主に利用される。具体的には、医療情報の管理や金融系の証券取引システム、データストレージ、物流管理システムなどのユーズケースが存在するようだ。ブロックチェーンをベースとしたシステムには、データ改ざんが不可能なことや暗号化によるセキュリティ、分散型ネットワークのメリットを享受することができることから、Mijinもこれまでに国内外300社以上に導入されている。不運なハッキング被害に見舞われたテックビューロだが、今後のブロックチェーン業界での活躍に期待したい。


Date

作成日

2018.10.24

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

オオカミコイン(OKM)は怪しい?オオカミプロジェクトの特徴やSNSでの評判

オオカミコイン(OKM)は、オオカミカードを発行するオオカミプロジェクトの仮想通貨です。海外取引所のMEXCに上場していますが、SNS上では怪しいという声も見られます。本記事では、オオカミコインの特徴、SNSでの評判、怪しいポイントなどを紹介します。
update2025.04.11 19:00

またコピトレ詐欺か?WeekendFXにAmazingTick型の詐欺疑惑

WeekendFXのコピートレードに参加したユーザーが、「出金できなくなった」と次々に声を上げ始めています。AmazingTickの詐欺事例との類似点も多く、同じ手口のコピトレ詐欺なのではないかという疑惑が持ち上がっています。
update2025.06.23 19:00

Exnessの海外入出金で​​銀行口座が凍結されるケースが発生

海外FX業者のExnessで海外送金による銀行口座の凍結が発生している事例を取り上げていきます。SNS上では銀行送金2によるものとの声が見受けられますが、凍結の原因は収納代行業者と想定されます。
update2025.05.09 19:00

ワールドコイン(WLD)の換金方法は?日本円に現金化する手順を解説

ワールドコイン(WLD)は、OpenAI社のCEOであるサム・アルトマン氏らが手掛ける仮想通貨プロジェクトです。登録したユーザーには、仮想通貨WLDが無料配布されます。当記事では、ワールドコインを日本円に換金する手順や、換金時の注意点などを解説します。
update2025.04.16 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.10 20:00

初めてのバックテストでも安心!MT5ストラテジーテスターの使い方ガイド

MT5のストラテジーテスターでは、バックテストによりEAのパフォーマンスを確認できます。バックテストの開始手順や注意点を解説します。
update2025.06.17 19:00

【速報】イラン・イスラエル停戦報道でビットコイン反発、一時10万6,000ドル突破

2025年6月23日、トランプ大統領がイラン・イスラエル間の停戦を自身のSNSで発表しました。これにより中東での地政学リスクが後退し、ビットコイン(BTC)の価格は一時10万6,000ドルまで急反発しました。
update2025.06.24 19:00

SBI VCトレードからBybitに送金してみた!手数料や送金時間も解説

Myforex編集部では、国内取引所のSBI VCトレードからBybitに仮想通貨を送金してみました。本記事では、送金手順や手数料、送金時間などを紹介します。
update2025.06.11 19:30

Exnessの出金遅延はなぜ起きた?オンラインカジノ規制の影響とは

海外FX業者のExnessでは、国内送金の遅延が度々問題になっており、決済代行会社に関連したトラブルと言われています。なぜオンラインカジノ規制が海外FXに波及したのか説明するほか、今後考えられる影響も解説します。
update2025.05.28 19:00

【スリトレ堂安氏の約3倍】本田圭佑×Titan FX、SNSフォロワー数379万の影響力は?

海外FX業者のTitan FXがサッカー選手の本田圭佑氏をグローバルアンバサダーに起用したことを発表しました。なぜTitan FXは「本田圭佑」を選んだのか、SNSの反応や業界の過去事例からその影響力を読み解きます。
update2025.06.09 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル