作成日
:2024.05.14
2024.06.13 08:10
2024年5月のポンド相場は、英中銀の金融政策発表に注目!
円安圧力でポンド円は上昇予想だが、介入には警戒
5月のポンド円は、どこまで円安が進むのかチキンレースの展開が続くと予想しています。
円安が進む中で4月に開催された日銀金融政策決定会合では、国債買い入れを含めた緩和政策を維持することが決定されました。植田日銀総裁は記者会見で「円安によるインフレへの影響は一時的」と円安を容認するような発言をしたことが、さらに円安を後押ししています。
鈴木財務相は「介入の環境が整ったと捉えられてもいい」とマーケットに警告を出していますが、ドル円が155円を超えて、160円にタッチしても介入が実施されていない状況です。円安の影響によりポンド円も上昇し、一時200円を記録しており、このまま円安が進めば200円台に乗せてさらに上昇する可能性があります。
ただし、円買い介入はいつ実施されてもおかしくない状況です。もし介入が実施されればポンド円も急落するため、介入を警戒しながらのチキンレース展開が予想されます。
一方で、円買い介入で一時的に下落したとしても円安基調は変わらないため、長期的には介入で下げた分は戻す展開を予想しています。したがって、円買い介入に注意しながらポンド円買いを考えています。
介入に関してはドル円の水準と鈴木財務相や神田財務官、植田日銀総裁などの要人による発言に注意しています。ドル円に関しては、4月29日に介入(の疑いのある動き)のキッカケになった160円が一旦のポイントだと考えています。160円が近付いた時点で介入が疑わしい動きをしないかチェック、かつ口先介入のレベル感にも注意しておきたいと思います。
円買い介入とのチキンレースの中でポンド円買い
4月末時点の、ポンド円日足チャートです。4月のポンド円は上昇トレンドを描いています。
画像引用:Tradingview
押し目の第1ターゲット:196.1円押し目の第2ターゲット:192.4円
押し目の第3ターゲット:189.8円
画像引用:Tradingview
戻りの第1ターゲット:200.6円戻りの第2ターゲット:205.3円
戻りの第3ターゲット:212.7円
上値が重いポンドと底堅いドルでポンドドルはレンジまたは下落予想!
5月のポンドドル相場は、上値の重いポンドと底堅い米ドルの組み合わせで、ジリジリ下げていく展開を予想しています。
米国は強い経済と根強い物価高で利下げ先送り観測が出てきています。3月の時点では6月利下げが濃厚でしたが、4月29日時点では、7月FOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げ確率は約3割、9月FOMCでの利下げ確率は約6割となっています。また一部エコノミストの間では、年内利下げ1回もしくは来年に先送りされるのではないかと噂されています。
仮に噂通り利下げが1回もしくは来年に先送りされた場合、米金利は高いまま欧州や英国が利下げを進めることで金利差が拡大し、米ドル買いが進むと考えられます。
利下げの先送りに関して、FRB(米連邦準備制度理事会)は物価以外にも強い雇用市場について触れています。雇用市場に緩みが見えてくるようであれば利下げ観測が出てくると思います。したがって、5月第1週に発表される雇用指標(JOLTS求人件数、ADP雇用統計、NFP雇用統計)の結果に注目しています。
雇用指標の結果が強いものであれば米金利は上昇し、利下げの先送り観測がさらに高まると考えています。また雇用指標の結果を受けて、FOMCメンバーの発言がどのように変化するのかにも注目です。利下げ先送りに関する発言が出てくるようであれば、ドル買いが進むと思われます。
加えて、中東リスクなどによるエネルギー価格の上昇にも注意しておきたいと思います。エネルギー価格の上昇は米国のインフレ要因となります。リスクオフが進み、原油価格の上昇などが進んだ場合はドル買いが進む可能性があるので注意しておきたいと考えています。
利下げ先送り観測とリスクオフによるドル買いに注目です。
4月末時点での、ポンドドルの日足チャートです。4月のポンドドルは、下落トレンドを描いたものの、反騰しています。
画像引用:Tradingview
押し目の第1ターゲット:1.246
押し目の第2ターゲット:1.227
画像引用:Tradingview
戻りの第1ターゲット:1.272戻りの第2ターゲット:1.288
5月のポンド相場は、ポンドの上値が重くなってくると予想しています。注目ポイントは英中銀(BOE)金融政策発表と、同時に発表されるインフレーションレポート、4月CPI(消費者物価指数)の結果です。
5月9日に英中銀の金融政策発表が予定されており、据え置きが予想されています。3月の金融政策発表では英国中央銀行金融政策委員会(MPC)メンバー9名のうち8名が据え置き支持、1名が0.25%の利下げを支持していました。5月の金融政策発表でどこまで利下げ支持が増えているのかが注目されています。
利下げ支持が順調に増えていれば、6月利下げの可能性が高まります。声明文や記者会見で6月利下げが示唆されるのではないかと注目されていることもあり、6月利下げが濃厚となればポンド売りが加速すると思われます。
また5月9日の金融政策発表では、四半期に一度のインフレーションレポート(物価・経済見通し)が同時に発表されます。2月に発表されたインフレーションレポートと比べて下方修正されていると利下げ時期の前倒し、利下げ回数の増加などにつながりポンド売りが加速すると考えられます。
マーケットの予想では6月利下げの可能性が高まってきており、ポンドの上値が重くなってきている中で、5月の金融政策発表次第で6月利下げが既定路線となると見られています。最終的には5月に発表される4月CPIの結果で物価低下が確認できれば、利下げが確定的になると考え、ポンドは上値の重い展開が続くと予想しています。
金融政策発表で6月利下げの可能性に注目しています。
作成日
:2024.05.14
最終更新
:2024.06.13
英ポンドを中心にトレードを行う大学生トレーダーで、2021年の合計利益は4,000万円にのぼる。公式Twitterでもテクニカル分析等の情報発信を行い、フォロワー数は5,000人以上。ファンダメンタル分析とテクニカル分析を組み合わせた手法を用い、Myforexでは月初にポンド通貨ペアの戦略を連載している。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
仮想通貨USUALの将来性は?RWA活用のステーブルコインプロトコルを解説
2024.11.20 20:00
Milton Marketsが2024年11月より最大100%分入金ボーナスを開催
2024.11.20 19:30
スマホ版MT4のやさしい使い方ガイド~iPhone&Androidの基本操作~
2024.11.20 19:00
ZoomexがクリプトバトルZを開催!毎週開催の取引大会で現物USDTやボーナスを獲得
2024.11.15 20:00
ゴールドラッシュXMは本当に儲かるのか?ほぼ破綻リスクゼロのEAの実力は
2024.11.14 20:30
Titan FXがブラックフライデーキャンペーンを開催!取引でキャッシュバックが付与
2024.11.14 20:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー