作成日
:2020.12.28
インフレーション(inflation)とは、物価が継続的に上昇する状況をいい、「インフレ」と略されます。以前まではリンゴ1個が100円だったのに、200円を出さないと購入できなくなった状況がインフレです。物価が上昇することにより、ある一定の金額で購入できる財やサービスが少なくなります。つまり財やサービスの価値が上がり、その反対にお金の価値が下がっている状態といえます。インフレーションの反対はデフレーション(deflation)で、物価が下がり、お金の価値が上がります。
インフレかどうかを判断する際の物価は、商品個別の価格ではなく、財(いわゆる「モノ」のこと)やサービスの価格を、決まったルールに従って平均化した「一般物価」によって測られます。金融政策を管掌する日本銀行は「コアCPI」という指標を基準としています。
コアCPIは、消費者物価指数(CPI)から、環境の要因で価格が安定しない生鮮食品を除いた物価指標のことで、総務省が毎月発表しています。生鮮食品は、台風や冷夏のほか、環境汚染や事故、病気などあらゆる条件で価格が大きく変化します。それらを除いたエネルギー、食料、教育関係費、教養娯楽関係費などをもとに算出される指数なので、より正確にインフレ率を測る指数となっています。
経済成長は通常、適度なインフレ率の上昇を伴います。厳密にはゼロインフレ、デフレの状態でも経済成長は起こっていますが、賃金の増加を伴わない「実質成長」なので、一般的には経済成長を実感しにくいのです。デフレ下では消費が落ちていき、経済成長がスローダウンしかねないという懸念から、世界各国は日本の長期デフレを教材に、インフレの状態を保つ政策を実行しています。いわゆるインフレターゲット(インフレ目標)です。
FXでは、インフレ率の高い通貨はインフレ率の低い通貨に比べて、価値が下がっていくため、通貨安になりやすい傾向があります。逆に、新興国通貨は高インフレ率の裏返しとして金利が高いことがあります。
作成日
:2020.12.28
最終更新
:2024.11.14
2009年よりFXを始め、現在トレード歴11年目。
トレードの傍ら、金融情報WEBメディアの制作実務を10年間行う。
FXを中心に株・暗号資産などの金融ディリバティブ取引の記事の執筆を多く手がけ、FX攻略.com等専門メディアへの執筆の経歴あり。
FX関連では、ファンダメンタルズや手法に関する記事からFXのメンタル管理まで、幅広い記事の執筆・監修を行う。
山田 大護 | Daigo Yamada
弁護士:専門分野(企業法務・金融法務)
1997年に東京大学法学部を卒業し、モルガン・スタンレー証券、ドイツ証券にて金融実務に従事。
2007年に司法試験に合格し、2008年に弁護士登録。
証券会社での金融実務の経験を活かし、「企業犯罪と司法取引」「金融機関の相続手続」等の金融法務関連の書籍を監修。金融実務のバックボーンを活かした企業法務弁護士として活躍する。
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