作成日
:2023.05.18
2023.06.29 04:22
2023年5月12日、BitDAOで提案「BIP-21」に対する投票が始まりました。これが可決されれば、BitDAOはMantleにブランド変更となります。加えて、仮想通貨BITは新トークン(Mantleトークン)と交換される見通しです。当記事執筆時点(2023年5月17日)で、BIP-21には賛成票が集中しており、可決されるのが決定的となっています。
Mantleへのブランド変更は、2023年5月19日に可決されました。その後ブランド移行が進められており、仮想通貨MNT(Mantleトークン)の仕様なども議論されています。MNTに関する情報はTwitter(@0xMantle)などで共有されています。
BitDAOは、大手取引所Bybitが支援するDAOです。DeFi(分散型金融)関連プロジェクトに投資し、同分野の発展への貢献を目的としています。
DAOは、Decentralized Autonomous Organizationの略で、日本語で「分散型自立組織」と訳されます。つまり、中央管理者が存在しなくとも、参加者の活動によって機能する組織を指します。中央集権型の組織と比較して民主的で透明性が高いと見なされており、ブロックチェーンの普及で広く採用されています。
また、BitDAOが発行する仮想通貨BITは、Bybitのローンチパッド等で利用できます。
なお、BitDAOはBITをガバナンストークンとしており、BIT保有者は改善提案(BIP)に投票してBitDAOの運営に関与できます。
BitDAOのブランド名変更がBIP-21で提案されました。投票は2023年5月12日から5月19日まで受け付けられています。
当記事執筆時点(2023年5月17日)でまだ結果は出ていませんが、約1億8,600万票が賛成に投票されています。反対票は1,000票以下となっており、ほぼ100%に近い割合で賛成多数となっています。
このまま賛成多数で投票が締め切られれば、BitDAOのブランドがMantleに変更となります。
今回の提案の理由は、BitDAO本体と主力製品の間でコミュニティなどが分断されており、能力を十分に発揮できていないためです。ブランド変更が実現すれば、より統合的なブランド戦略が展開可能になると考えられます。
新しいブランド名はMantleです。MantleはBitDAOが手がける主要な製品で、イーサリアム(ETH)のレイヤー2として開発されています。
画像引用:Mantle
Mantleはメインネットのリリースが近付いており、今回の改善提案はそれに合わせたものだと考えられます。
BitDAOのブランド変更にあたって、「1つのブランド、1つのトークン」の原則が適用されます。
具体的には、BitDAOエコシステム、DAO、レイヤー2ブロックチェーンが全てMantleのブランドで統一されます。加えて、BITに代わる新しい仮想通貨としてMantleが導入されます。取引所などに登録されるティッカーシンボルは未定です。
仮想通貨MantleはBITの機能を受け継ぎ、DAOやMantleブロックチェーンで利用可能です。
WebサイトやDAOなどへのアクセスは、「Bitdao.io」から「Mantle.xyz」のドメインネームへと移管されます。しかし、名称の変更だけなので、DAOや資金管理の方法は既存のBitDAOの仕組みと同じです。
BIT保有者は、BITとの交換で仮想通貨Mantleを獲得できます。仮想通貨Mantleの設計や交換メカニズム、方法などは後日公開される予定です。
2023年5月23日時点、「1BITあたり、3.14MNT」という交換比率が提案されています。BITの上場廃止やMNTの上場、Mantleメインネット公開のタイミングも議論中です。
詳細は以下のツイートなどから確認できます。
The following actions are proposed:
— BitDAO (@BitDAO_Official) May 22, 2023
1️ The Mantle token, $MNT, shall incorporate functions analogous to the "Upgradability" and "Mint" functions of the $ARB and $OP tokens.
2️ The one-way token conversion ratio shall be set at 1 $BIT token to 3.14 $MNT tokens.
BIP-21では、Mantleブロックチェーンの船出に合わせて、トークノミクスの簡略化が提案されています。
具体的には、BIP-20の決定事項(BybitからBitDAOへのBIT提供)などを前倒しします。BIP-20では、以下のペースでBybitからBitDAOにBITが提供されることが可決されていました。
期間 | 毎月のBIT提供数量 | 年間合計数量 |
最初の12か月間 | 120,000,000 | 1,440,000,000 |
次の12か月間 | 60,000,000 | 720,000,000 |
その次の12か月間 | 30,000,000 | 360,000,000 |
その次の12か月間 | 15,000,000 | 180,000,000 |
合計 | 2,700,000,000 |
毎月のBIT提供数量
最初の12か月間 | 120,000,000 |
---|---|
次の12か月間 | 60,000,000 |
その次の12か月間 | 30,000,000 |
その次の12か月間 | 15,000,000 |
年間合計数量
最初の12か月間 | 1,440,000,000 |
---|---|
次の12か月間 | 720,000,000 |
その次の12か月間 | 360,000,000 |
その次の12か月間 | 180,000,000 |
合計 | 2,700,000,000 |
BIP-21によると、以下のような方向性で各項目の変更が検討されています。
仮想通貨Mantleには、Mantleのサービスやガバナンスをサポートする機能が盛り込まれます。コミュニティのフィードバックを得るために、トークンの設計や調査結果の共有が計画されています。
既存のガバナンスやその他利益のバランスを維持するために、固定レートによるトークンの交換が検討されています。複数のチャネルでトークンの交換が可能で、特定の期間中いつでもトークンの交換ができます。
BIP-20で決定したスケジュールなどが前倒しされます。これにより、BITの発行数をより簡単に把握できます。これらの資金は引き続き、DAOの仕組みの中で管理されます。
DAOの投票システムに変更はありませんが、トークンの交換比率に変更があれば、投票に関する規定が見直される可能性があります。
Game7やEduDAOなどの既存のプロジェクトは、引き続き同じ形で意思決定を行なって推進されます。
Mantleのロールアッププロジェクトは、「Mantle Network」の名称を使用します。その他の製品も、「Mantle〇〇」と名称にMantleを冠します。Bitdao.ioのWebサイトは、一定期間維持されますが、全ての情報はMantle.xyzのドメインに集約されます。
ロールアップは、ブロックチェーンの性能を高めるレイヤー2向けの技術です。主に「オプティミスティック・ロールアップ」と「zkロールアップ」の2種類が存在します。主要なレイヤー2は、こぞってロールアップに対応しています。
2023年5月17日現在、仮想通貨(暗号資産)BITは、日本国内の取引所では取り扱われていません。そのため、取引は海外取引所で行います。各海外取引所におけるBITの取り扱い状況(USDT建て現物・デリバティブ)は下記の通りです。
仮想通貨取引所 | 現物 | デリバティブ |
---|---|---|
(バイビット) | 〇 |
〇 |
(バイナンス) | × |
× |
(ゲート) | 〇 |
〇 |
(メクシー) | 〇 |
〇 |
(ビンエックス) | 〇 |
× |
(ビットゲット) | × |
× |
(コインイーエックス) | 〇 |
× |
Bybit(バイビット)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
Binance(バイナンス)
現物 | デリバティブ |
× | × |
Gate.io(ゲート)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
MEXC(メクシー)
現物 | デリバティブ |
〇 | 〇 |
BingX(ビンエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
Bitget(ビットゲット)
現物 | デリバティブ |
× | × |
CoinEX(コインイーエックス)
現物 | デリバティブ |
〇 | × |
海外の取引所であれば、日本語対応が充実しているBybit(バイビット)がおすすめです。
Bybitでは、3つの手順でBITを購入できます。
まずは以下のリンクをクリックし、BITの購入ページ(BIT/USDT)にアクセスします。
なお、Bybitを利用するには、口座を開設しておく必要があります。
ここでは最もシンプルな「成行」での購入方法を紹介します。成行でBITを購入するには、以下のように操作をして「BITを買う」をクリックします。
番号 |
項目名 |
説明 |
---|---|---|
1 |
「買い」または「売り」 |
通貨ペアの左の通貨を買って右の通貨を売るなら「買い」、左の通貨を売って右の通貨を買うなら「売り」を選びます。 |
2 |
注文方法 |
成行を選びます。 |
3 |
注文価格 |
購入したい数量を入力します。 |
BITはUSDTを支払って購入します。そのため、USDTの残高が十分でない場合は、入金や両替が必要です。
内容を確認して「BITを買う」をクリックします。注文は即座に確定し、購入したBITは現物アカウント残高に反映されます。
以下の記事では、買い方に関してより詳しく説明しています。有利な価格を指定する「指値」の使い方なども解説しています。
BitDAOは、ポリゴン(MATIC)などのようなレイヤー2のDApp(分散型アプリ)プラットフォームとなることが期待されています。Mantleが成功すれば、BitDAOエコシステムが拡大すると予想されますが、コミュニティはどのような決断をするのでしょうか。
作成日
:2023.05.18
最終更新
:2023.06.29
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
仮想通貨USUALの将来性は?RWA活用のステーブルコインプロトコルを解説
2024.11.20 20:00
Milton Marketsが2024年11月より最大100%分入金ボーナスを開催
2024.11.20 19:30
スマホ版MT4のやさしい使い方ガイド~iPhone&Androidの基本操作~
2024.11.20 19:00
ZoomexがクリプトバトルZを開催!毎週開催の取引大会で現物USDTやボーナスを獲得
2024.11.15 20:00
ゴールドラッシュXMは本当に儲かるのか?ほぼ破綻リスクゼロのEAの実力は
2024.11.14 20:30
Titan FXがブラックフライデーキャンペーンを開催!取引でキャッシュバックが付与
2024.11.14 20:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー