Select Language

米SEC、DeFi関連プロジェクトを起訴

米SEC、DeFi関連プロジェクトを起訴

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.04.20 12:28
米SEC、DeFi関連プロジェクトを起訴

update 2022.04.20 12:28

不正利得の返還および罰金の支払いを求める

米証券取引委員会(US Securities and Exchange Commission)【以下、SECと称す】は、スマートコントラクトおよびDeFi(分散型金融)技術を利用して3,000万ドルを超える未登録証券を売り出したとして、ケイマン諸島の法人を運営するフロリダ州の男性2名を起訴した。[1]

SECによると、グレゴリー・キーオ氏およびデレク・アクリー氏、両人が所有するBlockchain Credit Partnersは、2020年2月から2021年2月までDeFi Money Marketと呼ばれるプロジェクトを通じて2種類の仮想通貨(暗号資産)を販売していたという。ひとつは6.25%の利息を付与するmTokens、もうひとつは同プロジェクトにおける投票権を担保するガバナンストークンのDMGだ。DeFi Money Marketは自動車ローンなどの収益を生む現実世界の資産を購入してその利益を分配すると投資家に約束していたが、実際に資産購入は行われておらず、運営者個人および別会社の資金が償還に充てられていた。

これに対してSECは、mTokensおよびDMGが債券および投資契約に該当すると同時に、証券取引法に違反すると判断した。SECは合計1,284万9,354ドルの不正利得の返還、および、キーオ氏とアクリー氏にそれぞれ12万5,000ドルの罰金の支払いを求めている。既に両人はこれに合意しており、DeFi Money Marketのスマートコントラクトを介して投資家が元本と利息を受け取れるようにしているという。

SECの執行部門でディレクターを務めるダニエル・マイケル氏は、DeFi Money Marketが分散型やガバナンストークンを主張したとしても、同プロジェクトに違法性があったことには変わりないと言及している。この件をきっかけにDeFi分野での取り締まりが強化される可能性があるが、仮想通貨を取り巻く環境はどのように変化していくのか、今後もSECの取り組みを見守っていきたい。

release date 2021.08.10

出典元:

  1. US Securities and Exchange Commission

    https://www.sec.gov/news/press-release/2021-145

ニュースコメント

comment

米国で拡大するDeFi関連サービスに懸念


DeFi市場の拡大に伴い、米大手仮想通貨取引所はDeFiトークンの上場を強化しているという。例えば、昨年だけで7種類のDeFiトークンを上場したジェミニや、今年3月にSUSHI(SushiSwap)およびMATIC(Polygon)、SKL(SKALE)の3種類のアルトコインを上場したコインベースなどがDeFiトークンの取り扱いを強化する方針を示している。今の所、米国ではDeFi関連サービスを規制する法律は施行されていないものの、米商品先物取引委員会(Commodity Futures Trading Commission, CFTC)は多くのDeFiプロジェクトが違法である可能性が高いと指摘しているようだ。これら取引所に加え、モバイル決済会社のSquareがDeFiプラットフォーム立ち上げを計画するなど、既に米国では同分野のサービスが普及し始めているが、当局はどのような判断を下すのか、今後も米国での動きに注目していきたい。


Date

作成日

2021.08.10

Update

最終更新

2022.04.20

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨KAITOの将来性は?AI活用のWeb3情報プラットフォームKaito AIの特徴や評判を解説

仮想通貨KAITOは、Web3の情報アクセスを変革する次世代プラットフォーム「Kaito AI」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨KAITOの概要や将来性、Kaito AIが提供するYapsの仕組み、SNSでの評判などを解説します。
update2025.02.19 19:00

FXGTでの出金拒否報告が増加中、これまでとは違う危険な兆候とは?

FXGTの出金拒否の報告・原因のほか、ユーザーの流出状況などをまとめました。SNS上ではここ数ヶ月の間に出金拒否に関する投稿が増加しており、ユーザーの間では「自分も出金拒否されるのでは」「FXGTがつぶれるのでは」といった不安が広がっています。
update2025.02.14 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

仮想通貨SOSOの将来性は?AI活用の投資分析プラットフォームSoSoValueがトークン発行

仮想通貨SOSOは、中央集権型金融の効率性と分散型金融の透明性を組み合わせた投資分析プラットフォーム「SoSoValue」のガバナンストークンです。当記事では、仮想通貨SOSOの将来性やSNSでの評判、SoSoValueの特徴などを解説します。
update2025.01.24 19:30

Bybitからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?

Myforex編集部では、実際にBybitからビットフライヤー(bitFlyer)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、送金手順のほか、送金手数料やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2025.02.19 19:30

【全て無料】MT4/MT5を日本時間にできるインディケータのおすすめが決定!

MT4/MT5に表示されている時間は、インディケータを使えば簡単に日本時間へ変えられます。MT4/MT5を日本時間表示にしておくと、各市場のトレンドを把握しやすくなったり、経済指標の発表時間に合わせた取引がしやすくなったりと、何かと便利です。
update2024.12.04 20:00

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

MacのMT4/MT5はダウンロードしても使えない?文字化けや起動しない時の対策方法や最終手段を紹介!

Mac版のMT4やMT5は不具合が良く発生するため、自分の使い方が悪いのか不安を感じている人もいるのではないでしょうか。本記事では、Mac版のMT4・MT5のトラブルや解決方法を解説します。
update2024.12.04 20:30

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル