Select Language

機関投資家のFX取引高、7月は前月比4%減

機関投資家のFX取引高、7月は前月比4%減

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.04.20 12:28
機関投資家のFX取引高、7月は前月比4%減

update 2022.04.20 12:28

7~8月は多くの機関投資家が休暇のため取引量が減少傾向

2021年は通常とは異なる相場展開となる中、機関投資家向けにFXサービスを提供する有力電子取引施設を通じた7月の取引高は前月比4%減となり、例年通り夏に取引高が細ぼってきていることが明らかになった。

例年、多くの機関投資家が夏季休暇に入る7月と8月にかけては、FX取引高が減少する傾向にある。実際に、有力な電子証券取引所(Electronic Communications Network)【以下、ECNと称す】の7月の取引高を確認すると、世界最大のデリバティブ取引所シカゴ・ボード・オプション(CBOE Holdings)の子会社であるCboe FXの平均日次取引高【以下、ADVと称す】は、前月比2.4%減の326.8億ドルであった。[1]また、欧州最大の取引所の一つであるEuronext傘下にてFXマッチングシステムを提供するEuronext FX(ユーロネクストFX)の7月のADVは前月比6.1%減の181.7億ドル[2]、ドイツ取引所子会社のFX取引所である360Tの7月のADVは前月比3.1%減の213億ドルであった。[3]加えて、LiquidityMatch LLCのアグリゲーション(流動性集約)サービス子会社であるFXSpotStreamの7月のADVが、前月比2.4%減の479.11億ドルであった。[4]

夏相場の7月に各ECNの取引量は前月比2%~6%減少しているが、取引の維持・拡大に向けた動きも散見されている。例えば、2021年第2四半期よりFXSpotStreamがFXアルゴリズムとアロケーションサービスの提供を開始し、機関投資家のFXアルゴリズム取引需要の取り込みを図っている。またEuronext FXは、限りなくリアルタイムに近づけたプライシング情報などを提供する市場データダッシュボード(Market Data Dashboard)をリリースしている。

夏場に取引高が細ぼりつつある中、これらのECNが更なる取引の活性化に向けて如何なるソリューションを打ち出すか注目したい。

release date 2021.08.04

ニュースコメント

comment

夏枯れ相場と円高アノマリー


例年、夏には国内外の市場参加者が長期休暇を取るため、FXや株式などの取引高が減少し、相場があまり動かなくなる「夏枯れ相場」になる。有力ECNの7月の取引高が減少していることに鑑みると、2021年も夏枯れ相場の様相を呈しているのかもしれない。また「夏の円高」も、この時期のアノマリー(経験則)としてよく話題になる。夏場に円高になる理由としては、8月に米国債の利払いに伴うドル売りが膨らむ他、国内需給面においても、日本の上半期中に為替予約の目途をつけたい輸出企業によるドル売りが活発になることなどが挙げられる。他方で、株式に関しては日米共に2020年の夏場に堅調な展開となり、今年も米主要株価指数は史上最高値圏で推移している状況だ。このような市場環境下において、FXや株式、コモディティなど、マルチアセットに対応する海外FXブローカーは、値動きの良好な株式関連サービスを強化している。例えば、日本を含む世界170か国でサービス展開するFxProは100種類以上の株式CFDを追加した他、最狭水準のスプレッドと高い約定力を誇るTitan FXは米国株式CFD取引サービスの提供を開始している。夏枯れ相場や夏の円高といったアノマリーを意識しつつも、8月は市場を揺るがすビッグイベントが時々発生していることから、各トレーダーにとって油断は禁物で、リスク管理を徹底する必要がありそうだ。


Date

作成日

2021.08.04

Update

最終更新

2022.04.20

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

ワールドコインのOrb(オーブ)の日本設置場所は?無料配布を受けられる登録会場の予約方法も解説

ワールドコインのOrb(オーブ)で生体認証を行うことで、仮想通貨WLDを無料で受け取れます。当記事では、ワールドコインの日本国内のオーブ設置場所、探し方、予約方法などを解説します。
update2025.03.21 19:30

XMTrading・Vantage Trading・AXIORY公式アプリがApp Storeから削除

海外FXブローカーのXMTradingおよびVantage Trading、AXIORYのアプリがApp Storeから削除されたことが確認されました。本記事では、削除の背景や考えられる理由、ユーザーへの影響、そして今後の対応策について詳しく解説します。
update2025.03.25 19:30

Galaxy DAOが出金受付を開始?返金を期待できない3つの理由

Galaxy DAOが、返金の受付を開始するという内容のメールをユーザーに配信していたことが明らかになりました。しかし、多くのユーザーは返金の実現には懐疑的です。なぜGalaxy DAOによる返金が期待できないのか3つの理由を説明します。
update2025.03.19 19:30

MTF-MAでトレードのレベルを上げる。MT4/MT5で使えるインディケータを比較

MTF分析は複数の時間足を組み合わせて相場全体を把握する手法です。MTF分析を使いこなすことでエントリーの方向やタイミングを掴みやすくなります。本記事ではMTF分析を簡単にするインディケータや、エントリー精度を上げる方法を解説します。
update2025.01.21 19:15

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

キャプテン翼-RIVALS- がJOHNトークンのエアドロを発表!LINEなどで遊べるMini Appの独自トークン

「キャプテン翼-RIVALS- Mini App」は、キャプテン翼のIPを活用したWeb3ゲームです。2025年4月にJOHNトークンのエアドロップが予定されており、注目を集めています。本記事では、JOHNトークンの特徴、エアドロップの仕組み、将来性などを解説します。
update2025.03.27 19:00

Bybitからメタマスクに送金してみた!送金手数料や送金時間は?

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からメタマスクに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などをもとに、送金手順や送金手数料、注意点などを紹介します。
update2025.01.31 19:00

MT4/MT5対応の通貨強弱インディケータを徹底比較!無料で使えるおすすめは?

通貨強弱インディケータを使うと各通貨の強弱が一目で分かり、初心者でも視覚的に相場状況を把握できます。この記事では、無料のおすすめインディケータを比較し、選び方や活用方法を解説します。
update2025.02.05 19:30

MT4のバックテストに正確なヒストリカルデータが必須!無料・有料データを比較

MT4でバックテストをする際にはヒストリカルデータの取得が必要です。ヒストリカルデータは無料と有料のものがありますが、どっちがいいのか、気になる人もいるでしょう。本記事では、ヒストリカルデータのダウンロード方法を詳しく解説します。
update2025.03.26 19:30

FXONのスプレッドは狭い?他社との比較で分かった意外な結果

Myforex編集部でFXONのスプレッドについて調査した結果、特にビットコインのスプレッドが他社と比べても安定して低い水準であることが分かりました。またEUR/USDやGBP/USDなどのドルストレート銘柄のスプレッドも優秀な水準でした。
update2025.03.28 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル