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Circle、USDコインの裏付け資産に関する報告書を公開

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update 2022.04.20 12:28
Circle、USDコインの裏付け資産に関する報告書を公開

update 2022.04.20 12:28

USDコインの信頼性や透明性を高める狙い

ステーブルコインのUSDコイン(USD Coin)を発行するCircleは、同仮想通貨(暗号資産)の裏付け資産に関する報告書を公開した。[1]

監査を行なった大手会計事務所のGrant Thorntonによると、USDコインの発行数は5月28日時点で221億通貨となっており、Circleは1対1以上の基準を満たす222億ドル相当の準備金を抱えているという。その内訳は61%が現金および現金同等物(低リスクの短期投資)、13%が譲渡性預金、12%が米国債、9%がコマーシャルペーパー(企業による短期資金調達のための約束手形)、5%が社債、0.2%が地方債および政府機関債となっているようだ。

米国では民間企業発行のステーブルコインに監査義務などは課せられていないが、CircleのCEOであるジェレミー・アレア氏は、USDコインの信頼性や透明性を高めるために継続して報告書を公開していると語っている。特にCircleはNYSEへの上場を見据えているだけに、ガバナンス強化に尽力することは合理的な判断だと言えよう。

米財務長官がステーブルコイン規制の必要性を強調するなど、米国では消費者保護や金融犯罪防止の観点から規制環境の構築が課題として認識され始めている。中には米政府が中央銀行発行の独自デジタル通貨(Central Bank Digital Currency, CBDC)を導入し、民間企業発行の仮想通貨を排除すべきだと論じるエコノミストも存在するが、仮想通貨を取り巻く環境はどのように変化していくのか、今後も仮想通貨市場の動向を見守っていきたい。

release date 2021.07.22

出典元:

  1. Grant Thornton(Circle Management Assertion Report)

    https://www.centre.io/hubfs/pdfs/attestation/Grant-Thorton_circle_usdc_reserves_07162021.pdf

ニュースコメント

comment

準備金の運用で批判を受けるテザー


世界最大のステーブルコインであるテザー(Tether)もUSDコインと同じく、今年5月に裏付け資産に関する報告書を公開したが、その内容に対して批判が集まっているようだ。仮想通貨銀行Avanti(アバンティ)の創設者であるケイトリン・ロング氏は、テザーの準備金の大部分が「品質のよくわからない信用資産」として保有されている事実に触れ、同仮想通貨がステーブルコインの体を成していないことを指摘している。また、米オハイオ州の共和党議員であるアンソニー・ゴンザレス氏も下院金融サービス委員会(House Financial Services Committee)で開かれた公聴会の中でこの問題について言及しており、FRBのパウエル議長がより厳格なステーブルコイン規制が必要だと発言するきっかけとなった。テザーはカストディの不透明さから安定性を欠いた経緯があるだけに、適切な準備金の運用を再検討すべきだと言えるだろう。


Date

作成日

2021.07.22

Update

最終更新

2022.04.20

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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