Select Language

FTX、約9億ドルの資金調達に成功

FTX、約9億ドルの資金調達に成功

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.04.20 12:28
FTX、約9億ドルの資金調達に成功

update 2022.04.20 12:28

企業価値180億ドルの評価を受ける

仮想通貨(暗号資産)デリバティブ取引所のFTXが、シリーズB(スタートアップ中盤)の投資ラウンドで約9億ドルの資金調達に成功したことが明らかになった。[1]

今回、FTXは180億ドルの企業価値があるとの評価を受け、日本のソフトバンクや米大手仮想通貨取引所のコインベースを始めとする企業から出資を受けることを決定したという。この投資ラウンドにはParadigmやSequoia Capital、Ribbit Capital、Third Pointなどの60社を超える企業が参加した。FTXのCEOであるサム・バンクマンフリード氏は、仮想通貨取引や決済ポータルを必要とするネオバンク(銀行業務ライセンスを取得せずに既存の銀行と提携してオンラインサービスを提供するスタートアップ企業)を含めた企業にAPIを通じて様々なサービスを提供したいとコメントしており、調達した資金をホワイトラベルソフトの開発に投じる方針を示している。

2019年5月に設立されたFTXは、オプションや先物、ボラティリティ商品、レバレッジトークンなどの幅広い投資商品を提供することで大手取引所との差別化を図り、現在では平均日間取引量が100億ドルを超える規模にまで成長している。これに伴ってFTXの収益は、昨年中旬に実施したシリーズA(ベンチャーキャピタル等が最初に出資する段階)の投資ラウンド時から75倍にまで増加している状況だ。また、FTXはポートフォリオトラッキングアプリのBlockfolioを買収するなど、M&Aにより事業を拡大している。

このような背景から、FTXはコインベースに続き、株式上場に向かう可能性があると期待されているようだ。これに関してバンクマンフリード氏は、将来的に株式を上場することを検討しているが、それがどのような形で可能になるかはわからないと述べ、具体的なプランがあるわけではないことを説明している。

最近では、eToroがSPACとの合併による上場を計画するなど、仮想通貨関連企業が資本市場へのアクセスを求めているが、FTXはどのような動きに出るのか、今後も同取引所の取り組みを見守っていきたい。

release date 2021.07.22

ニュースコメント

comment

プライベートマーケットの資金が仮想通貨市場に流入


各国政府による規制強化の流れを受け、仮想通貨市場ではICO(イニシャルコインオファリング)が下火となり、企業やプロジェクトへの資金供給が大幅に減少している。しかしながら最近ではベンチャーキャピタルなどが積極的に仮想通貨関連企業に投資し、仮想通貨市場の成長を牽引しているようだ。例えば、仮想通貨分野に特化したファンドを運用するPolychain Capitalは、コインベースやKik、Celo、Parallel Financeなどの有望なプロジェクトに投資しており、昨年時点でPolychain Capitalの運用資産は3億ドルを突破しているという。その他、シンガポールのDBS銀行が仮想通貨取引プラットフォームを立ち上げてSTO(セキュリティトークンオファリング)に対応する意向を示すなど、プライベートマーケットから投資マネーを呼び込むための環境が整備されつつある。このトレンドは将来的に拡大していくと考えられるが、仮想通貨市場はどのように変化していくのか、今後もその動向に注目していきたい。


Date

作成日

2021.07.22

Update

最終更新

2022.04.20

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Bybitが日本ユーザーの新規登録を停止!日本撤退で海外FXユーザーにも影響大か?

Bybitが2025年10月31日をもって日本ユーザーの新規登録停止を発表しました。既存ユーザーは継続利用できるものの、締め出しも時間の問題と予想する声も少なくありません。本記事では、Bybitの発表内容や海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.11.06 19:00

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

FXGT破綻の噂がSNSで再浮上、CEOは「完全なデマ」と否定

海外FX業者のFXGT(エフエックスジーティー)が「経営破綻の危機にある」との噂が一部で広がっています。噂が流れているのは主にX(旧Twitter)で、FXGT公式はこれを否定しています。当サイトではFXGTにこれらの噂について、事実確認を行いました。
update2025.11.04 19:30

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

XMはゴールド(XAUUSD)のスプレッドも広い?ボーナス取引で実質お得

XMTradingのゴールド(XAUUSD)はスプレッドこそ狭くないものの、スワップフリー口座や豪華ボーナス、約定スピードの速さで十分に利用の検討余地があると言えます。当記事ではXMTradingでゴールド取引が向いている・向いていないトレーダーを他社と比較しながら解説していきます。
update2025.10.22 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Exnessで10月に2度もサーバーダウン!?SL設定のユーザーは損失補填

海外FX業者のExnessで、10月に2度のサーバーダウンが発生しています。一連のトラブルが原因で、損失を被ったユーザーも少なくないようです。本記事では、報告されている不具合やExnessが実施した補償などについて説明します。
update2025.10.30 19:30

メタマスク等の利用が規制対象に?金融庁がDEXの規制を議論

暗号資産WGでの議論を発端に、SNS上で「DEX利用が非合法化されるのでは?」といった投稿が話題になっています。本記事では、金融庁で議論されたDEX規制の現状や、SNSで広まる情報の真偽、海外FXユーザーへの影響などを解説します。
update2025.10.28 19:00

SwiftTraderが資金難?SNSで出金トラブル報告が増加

2025年以降、SwiftTraderで出金拒否・遅延の報告がSNSで相次いでいます。本記事では報告されている出金トラブルのほか、GEMFOREXとの類似点やSwiftTraderをおすすめしない理由を説明します。
update2025.10.16 19:30

香港エキスポでAxiブースが襲撃される、規約違反のトレーダーによる抗議と判明

香港で開催された「iFX EXPO Asia 2025」の会場で、海外FX業者Axiのブースが襲撃される騒動が発生しました。騒動を撮影した動画がSNS上に投稿されたことで、一部の海外FXユーザーの間で注目を集めています。本記事では、今回の襲撃騒動の経緯とAxi側の説明などをご紹介します。
update2025.11.04 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル