作成日
:2021.07.20
2021.07.20 13:43
7月16日、仮想通貨(暗号資産)市場全体の時価総額が約500億ドル減少し、1兆3,000億ドルを下回った。
仮想通貨市場全体の時価総額は今月5日時点で1兆5,000億ドルを記録していたが、主要な仮想通貨が低迷していることで急落したという。同日中にビットコイン価格(BTC/USD)は約3%、イーサリアム価格(ETH/USD)は約2%下落しており、仮想通貨市場での売りを主導しているようだ。これに伴い、ビットコインおよびイーサリアムのアクティブアドレス数が急速に減少したのに加え、マイニング収益やハッシュレートなどのオンチェーンデータも改善する機会を失っている。
一方で、ブロックチェーン分析会社のGlassnodeによると、3万1,000ドルから3万4,300ドルのレンジで取引されるビットコイン数は186万BTCを超えており、この価格帯が直近の底値、または、強力な支持線として機能する可能性があるという。この価格帯では循環供給量の9.93%に相当するビットコインが取引され、1万2,000ドル以降で最も分厚いボリュームゾーンとなっている。
また、クジラと呼ばれる大口投資家も5月21日以降に合計10万BTCを買い増し、ビットコインを長期保有する姿勢を維持している。先月、5億ドル相当のビットコインを購入したMicroStrategyなども、依然として同仮想通貨を保有し続けているが、仮想通貨市場はどのように推移していくのか、今後もその動向を見守っていきたい。
release date 2021.07.20
最近、主要な仮想通貨がレンジ相場の様相を呈しており、そのボラティリティの低さから投資家は仮想通貨市場に対する関心を失い始めているようだ。実際にGoogleトレンドで計測された検索結果では、「ビットコイン価格」をキーワードとした検索数が大幅に低下し、昨年12月以来の低水準を記録しているという。直近ではモバイル決済会社であるSquareがDeFiプラットフォーム立ち上げを決定するなど、昨年のペイパルによる仮想通貨市場参入と同等のポジティブな材料も出てきているものの、仮想通貨市場で大きな動きが見られることはなかった。JPモルガンのストラテジストは、ビットコイン価格は短期的に好転しないとの見解を示しているが、仮想通貨市場は再浮上のきっかけを掴むことができるのか、今後もこれら仮想通貨の値動きに注目していきたい。
作成日
:2021.07.20
最終更新
:2021.07.20
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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