作成日
:2021.06.23
2022.04.20 12:28
ビジネスインテリジェンス(Business Intelligence)を開発するMicroStrategyが、約4億8,900万ドル相当のビットコイン(Bitcoin)を追加購入したことを発表した。
先日、MicroStrategyはビットコインの追加購入に向けて社債を発行したが、6月21日、予告通りにその資金を用いて1万3,005BTCを取得したという。現在、MicroStrategyは平均購入価格2万6,080ドルで10万BTC以上を保有しており、その時価総額は34億ドルを上回っているようだ。
MicroStrategyのCEOであるマイケル・セイラー氏は、継続的にビットコインを購入していく方針であると発言しており、将来的に10億ドル分の普通株を売却して追加投資を行う可能性があることを明示した。これに対してOxford Clubのストラテジストであるマーク・リヒテンフェルド氏が、買収や事業への投資に資金を利用すべきだと主張するなど、各方面でMicroStrategyの取り組みに否定的な声が挙がっている。投資家もMicroStrategyの事業をビットコインと関連付けて評価し始めており、同仮想通貨(暗号資産)価格の暴落に伴って同社株式も売られている状況だ。
一方、セイラー氏はビットコインが永遠に存続するよう設計されていると言及し、MicroStrategyにおける自身の判断を擁護している。その他、セイラー氏は再生可能エネルギーの促進を目的にBitcoin Mining Councilの設立を北米のマイニング事業者に合意させるなど、仮想通貨業界の発展に貢献しているが、これらの行動がどのような結果につながるのか、今後もMicroStrategyの動きを見守っていきたい。
release date 2021.06.23
出典元:
ニュースコメント
仮想通貨市場の拡大を牽引するセイラー氏
熱狂的なビットコイン信者であるセイラー氏の指揮の下、MicroStrategyは米国で最も多くの仮想通貨を保有する企業となった。これに関して投資家のビル・ミラー氏は、セイラー氏がトレンドをいち早くキャッチして大きく成長させる能力を持つCEOだと述べ、同氏の行いを高く評価している。また、ミラー氏はビットコインがナスダック(Nasdaq)の10倍以上のリターンを上げている事実に触れ、同仮想通貨を全く保有しないことは大きな間違いだと言及してMicroStrategyの戦略が正当であることを強調した。セイラー氏は電気自動車メーカーのテスラ(Tesla)のCEOであるイーロン・マスク氏を仮想通貨市場に誘った人物でもあり、同社の大規模投資をきっかけに始まったビットコイン価格の高騰の立役者だと言えるだろう。セイラー氏は仮想通貨市場の拡大を牽引する存在となっているだけに、今後も同氏の取り組みに注目していきたい。
作成日
:2021.06.23
最終更新
:2022.04.20
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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