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JPモルガン、ビットコイン価格は短期的に好転しないと予想

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update 2022.04.20 12:28
JPモルガン、ビットコイン価格は短期的に好転しないと予想

update 2022.04.20 12:28

電力消費やテーパリングへの懸念が足枷となる可能性

JPモルガンのストラテジストは、仮想通貨(暗号資産)市場が健全性を欠いていると指摘し、ビットコイン価格(BTC/USD)が短期的に好転することは難しいとの見解を示した。[1]

JPモルガンによると、最近の仮想通貨市場の下落は、投資の損失をカバーするために売りが集中した結果であり、依然として清算を必要とするポジションが水面下に潜んでいる可能性が高いという。また、JPモルガンはビットコインマイニングにかかる電力消費や、各国中央銀行によるテーパリング(量的緩和の縮小)への懸念が、同仮想通貨価格の上昇を阻害する要因になると言及した。これに対してFundstrat Global Advisors LLCのデビッド・グライダー氏は、大手仮想通貨取引所のビットフィネックスで大規模なショートポジションが構築されている事実に触れ、リスクオフまたはリスクヘッジを行うことを推奨している。

6月29日、ビットコイン価格は3万5,000ドル付近まで回復したものの、直近のレンジの上値となる抵抗線に跳ね返される形で、前日比0.48%マイナスの3万4,300ドルまで下げてきている。この抵抗線を超えて3万6,000ドルラインをブレイクすれば、4万ドル台に復帰する可能性も見えてくるが、上値が重い展開が続いているようだ。

ビットコインはピーク時の約6万5,000ドルからほぼ半減となる水準にまで値下がりしており、それに伴ってユニークアドレス数やハッシュレートが大幅に減少しているという。主な要因としては、中国政府が仮想通貨規制を強化していることが挙げられているが、一部有識者はこれがチャイナリスクの低減に繋がるため、中長期的にはプラスに作用すると主張している。これに関してJPモルガンは、マイニング事業者が中国から撤退してマイニングコストが増加することで、同仮想通貨価格も連動して上昇する可能性があるとの考えを示した。

その他、MicroStrategyが5億ドル相当のビットコインを追加購入するなど、ポジティブな材料も出てきているが、同仮想通貨価格はどのように推移していくのか、今後もその動向を見守っていきたい。

release date 2021.06.30

ニュースコメント

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資金流出に苦戦するグレースケール


仮想通貨関連の投資商品を開発するグレースケールは運用資産残高が過去最高を記録するなど、仮想通貨市場の発展と共に規模を拡大してきたが、ここにきて投資家の資金流出に苦しめられている。Lyn Alden Investment Strategy社の創設者であるリン・オールデン氏によると、パーパスのビットコインETFを始めとする代替商品が台頭してきたことで、グレースケールが提供するGrayscale Bitcoin Trust【以下、GBTCと称す】の希少性が薄れ、投資家が同ファンドを通じた投資から手を引き始めているという。結果的にGBTCはマイナスプレミアを付けており、半年前にロックアップされた最大40億ドルの資産が流出する危機に直面しているようだ。オールデン氏はグレースケールの不調がビットコインの売り圧力を高めていると論じているが、これがどのような影響を及ぼすのか、今後も仮想通貨市場での展開に注目していきたい。


Date

作成日

2021.06.30

Update

最終更新

2022.04.20

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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