作成日
:2021.07.20
2021.07.20 13:28
DeFi(分散型金融)プロトコルAAVEの創設者であるスタニ・クレチョフ氏は、モバイル決済会社であるSquareがDeFiプラットフォーム立ち上げを決定したことを受け、同社もイーサリアム(Ethereum)基盤のTwitter(ツイッター)を構築すべきだとの考えを示した。
7月15日、SquareのCEOを務めるジャック・ドーシー氏は、ビットコイン(Bitcoin)に焦点を当てたDeFiサービス開発を目的にオープンプラットフォームを立ち上げると発言し、Twitter上で注目を集めた。これに対してクレチョフ氏は、SquareのアイデアがAAVEに酷似していることから、同社もイーサリアムをベースにドーシー氏がCEOを兼任するTwitterを模倣すべきだと言及しているようだ。クレチョフ氏がどこまで本気かは明らかでないが、同氏は共同創設者のジョーダン・ラザロ・グスタフ氏がこのプロジェクトを主導すると伝えている。
AAVEは仮想通貨レンディングサービスを提供し、フラッシュローンや信用委任といったユニークなスキームでの借り入れを可能にしている。現在、AAVEには10億ドルを超える資産がロックアップされており、分散型の仮想通貨サービスとしてはMakerに次ぐ規模を誇っているという。海外FXブローカーが仮想通貨の取り扱いを強化する中、AAVEのネイティブトークンはスイスクォートなどの金融機関にも採用されている。
仮想通貨市場でAAVEは需要を拡大しているようだが、どのような動きに出るのか、今後もクレチョフ氏および同プロジェクトの動向を見守っていきたい。
release date 2021.07.20
前回の米大統領選挙において、主要なSNSがドナルド・トランプ前大統領のアカウントおよび関連する投稿を排除したことから、これら企業の運営方針や透明性に対して疑問の声が上がり始めている。TwitterのCEOであるドーシー氏もこのSNSによる検閲問題を認識しており、解決策を模索しているようだ。このような背景から、業界では分散型のパブリックブロックチェーンを利用した非中央集権型の新しいSNSが登場し、脚光を浴びているという。例えば、Steemがホストして100万人のユーザーベースを抱えるSteemitを筆頭に、イーサリアムベースのNumaやイオス(EOS)ベースのVoiceなどのサービスが台頭してきている。TikTokが仮想通貨関連コンテンツを禁止するなど、既存のSNSは仮想通貨を否定する方向に傾いているが、ブロックチェーンベースのSNSは大々的に普及するのか、今後も業界でのトレンドに注目していきたい。
作成日
:2021.07.20
最終更新
:2021.07.20
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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