作成日
:2021.01.14
2021.08.31 15:31
大手オンライン決済サービスのPaypal Holdings Inc.(本社:2211 North First Street San Jose, California 95131
)【以下、ペイパルと称す】における仮想通貨の日間取引量が急増し、その値が2億4,200万ドルを記録したことが明らかになった。ペイパルは仮想通貨関連サービスを昨年末に本格始動したばかりだが、今月初めにその日間取引量が1億2,900万ドルに達したという。今月11日、ビットコイン(Bitcoin)価格が直近の高値である4万ドル付近から急落したことを背景に、ペイパルにおける日間取引量は約20%の大幅な伸びを見せて過去最高値を更新した。この取引量の増加が新規ポジションの構築か、パニックによる損切りによるものかは明らかではないものの、仮想通貨市場の動向にポジティブな影響を与えているようだ。
これまでペイパルはコインベースなどの大手仮想通貨取引所への決済ソリューションの提供に加え、Facebook(フェイスブック)が手がけるリブラ(現ディエム)の創設メンバーとしてプロジェクトに参加するなど、一定の距離を保ちながら仮想通貨市場との関わりを継続してきた。しかしながらペイパルは仮想通貨関連サービスをローンチして以降、より直接的な形で仮想通貨市場への関与を強めている状況だ。
先日、ペイパルはTaxBitに出資して仮想通貨向けの税務自動化プラットフォーム開発を支援し、仮想通貨関連事業に対するコミットメントの高さを示したが、今後も同社の動きに注目していきたい。
release date 2021.01.14
昨年末、ペイパルやSquare(スクエア)などの大手決済企業の他、多くの機関投資家が仮想通貨市場に相次いで参入したことが主な要因となり、ビットコイン価格は2万ドルの大台を突破した。今年に入ってからもこのトレンドは継続しており、保有残高が0.1BTC以下のウォレットアドレス数が減少する一方、1,000BTC以上を保有するクジラと呼ばれる大口投資家が増加しているという。このビットコイン価格の上昇が一過性のブームだと主張する者も存在するものの、個人投資家の資金流入が招いた2017年時の仮想通貨バブルとはその性質が異なることは明らかだと言えるだろう。FundstratのアナリストであるTom Lee氏は、2021年末までにビットコイン価格が年初から約4倍の12万ドルに到達する可能性があるとの見解を示しているが、仮想通貨市場はどのような展開を見せるのか、今後も同仮想通貨の動向を見守っていきたい。
作成日
:2021.01.14
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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