作成日
:2020.12.18
2021.08.31 15:31
今月15日、ビットコイン(BTC/USD)価格は2万890ドルの高値に到達し、強力な抵抗線となっていた2万ドルの大台を突破した。
現在、ビットコイン価格は前日から6.7%増となる2万808ドルで取引されているが、依然として強気な値動きを示しているようだ。これに関して一部のトレーダーやアナリストは、ビットコインの供給が不足すると同時に需要が急増しているため、この上向きのトレンドが継続するとの楽観的な見方をしている。OKCoinのCOO(Chief Operating Officer)であるJason Lau氏は、ビットコインの上昇トレンドが既存の金融機関によってもたらされたことを指摘し、半減期によるマイニング報酬の減少や投資家の長期保有などが更に後押ししていると主張した。
GSRのトレーダーであるMicah Erstling氏は、より多くの機関投資家がインフレのリスクヘッジを目的にビットコインを購入していると説明した上で、大手企業がこの流れに続いている事実が仮想通貨(暗号資産)市場の信頼感を高めていると述べた。最近では、ビジネスインテリジェンス(Business Intelligence)を開発するMicroStrategyがビットコインに投資したのに加え、英国のRuffer Investmentが7億4,400万ドル相当のビットコインを購入しているという。また、ペイパルが仮想通貨関連サービスを本格始動するなど、主要なオンライン決済プロバイダーが仮想通貨の統合に乗り出したことも、ビットコイン価格を押し上げる要因になったと考えられる。
一方、中にはこのトレンドに懐疑的な意見を唱える者も存在し、ビットコインの本質的価値や価格評価に用いるキャッシュフロー、歴史的な前例などが欠如していることを問題視しているようだ。CoinDeskのリサーチディレクターであるNoelle Acheson氏は、論理的な観点からビットコインと金が相関関係にあることを認めたものの、同価格が2万ドルを超えてもこれらの懸念が解消される訳ではないと言及している。反対にMessariのリサーチディレクターであるEric Turner氏や、B2C2 USAの社長兼店頭ブローカーの最高経営責任者であるRobert Catalanello氏は、心理的なマイルストーンであった2万ドルを超えたことからビットコインが価値ある資産だとの認識を強めているとの見解を示した。
2017年に史上最高値を更新したビットコイン価格は、このまま上方へのブレイクアウトが継続したとしても、2万5,000ドルラインが次なる抵抗線となる可能性がある。それでもビットコインのオプション市場では、来年1月に満期を迎える3万6,000ドルの契約が最も多く取引されており、マーケットセンチメントがポジティブな方向に振れているが、今後もビットコインの動向を見守っていきたい。
release date 2020.12.18
以前、日本の大手仮想通貨取引所であるbitFlyerが20代新規ユーザーが倍増したとの調査結果を報告したが、ビットコイン価格の上昇に伴い、その傾向が国内市場全体に現れ始めているようだ。先日、日本の金融コングロマリットであるマネックスは、「MONEX グローバル個人投資家サーベイ」と呼ばれるアンケート結果をまとめた報告書を公開し、日本国内における回答者の内、16.2%が仮想通貨投資を行っていると回答したことを明らかにした。この数値は2017年6月の調査開始以来、過去最高となっており、同じく調査対象となった香港を上回るものだという。また、マネックスは米国でも仮想通貨に投資する個人が増加傾向にある事実を報告し、同国市場ではその値が前回から21%に上昇していることを示した。今回、ビットコイン価格が2万ドルを突破したことは、この流れに拍車をかける結果になると考えられるが、仮想通貨市場はどのように推移していくのか、今後もその展開に注目していきたい。
作成日
:2020.12.18
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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