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ESMA、CFTCと覚書を締結

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update 2021.12.17 17:49
ESMA、CFTCと覚書を締結

update 2021.12.17 17:49

認可CCPを対象にした監督面の協力と情報共有を強化

欧州証券市場監督局(The European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】は1月7日、欧州市場インフラ規則(European Market Infrastructure Regulation)【以下、EMIRと称す】下において同局が認可した中央清算機関(Central Counterparty)【以下、CCPと称す】である米国の登録デリバティブ清算機関(Derivatives Clearing Organization, DCO)に関する監督面の協力及び情報共有の強化を目的に、米商品先物取引委員会(Commodity Futures Trading Commission)【以下、CFTCと称す】と覚書(MoU)を締結したことを発表した。[1]

2016年6月、ESMAとCFTCは認可CCPに関する覚書を締結していたが、今回、覚書の内容を更新し、米国を拠点にEU圏内で事業を行うCCPを対象とした監督面の協力を強化する方針だ。ESMAの局長を務めるSteven Maijoor氏と、CFTCの会長を務めるHeath P. Tarbert氏がリーダーシップを発揮する両当局は、相互に協力的な関係性の強化にコミットしていくという。

新たな覚書の締結に際し、ESMAのCCP監督委員会の委員長を務めるKlaus Löber氏とCFTCの国際関係部門ディレクターを務めるSuyash Paliwal氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

我が局がCFTCとより緊密に協力していくことを喜ばしく思っております。今回、新たに覚書を締結して関係性を強化すると共に、EMIRの修正に伴い、リスクベース且つ結果を重視したCCP監督体制の構築に向けて大きく前進したと言えるでしょう。

Klaus Löber, Chair of CCP Supervisory Committee of ESMA - ESMAより引用

我々はESMAと強固な関係性を構築し、新たに設立されたCCP監督委員会と協働していくことを楽しみにしております。修正版のEMIRが施行される中で覚書を締結したことは、両当局が長きにわたる協力体制を構築する上で画期的な出来事と言えるでしょう。

Suyash Paliwal, Director of International Affairs of CFTC - ESMAより引用

ESMAとCFTCが協力関係を強化することで、より健全な金融市場が形成されることに期待したい。

release date 2021.01.11

出典元:

ニュースコメント

連携を深めるグローバル当局

ESMAは2021年の監督業務計画において、第三国中央清算機関(第三国CCP)の直接監督を注力分野に挙げている他、新たに設立したCCP監督委員会の委員長と独立委員を正式に任命した。また、同局はブレグジットを機に英国を拠点とするCCPに第三国CCPとしての認可を与える方針を示すなど、CCP分野の新たな規制フレームワークの構築を進めている模様だ。他方で、クロスボーダー投資の促進や規制環境の調和などを目的に、グローバル当局が連携を強化している。例えば、ESMAがASICと覚書を締結し、オーストラリアのベンチマーク活用を模索している他、MASとNBCが提携し、フィンテック分野の発展に向けて関係強化を図っている。直近では、CCPの監督及び同等性評価に関する協調体制を構築すべく、ESMAとイングランド銀行(BOE)が覚書を締結している。グローバル投資が活発化する中、連携を深める各国規制当局が、更なる市場の活性化に向けて如何なる施策を講じるか今後も注目したい。


Date

作成日

2021.01.11

Update

最終更新

2021.12.17

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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