Select Language

米SECのリップル社訴訟を受け、仮想通貨取引所がリップルを上場廃止

米SECのリップル社訴訟を受け、仮想通貨取引所がリップルを上場廃止

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:31
米SECのリップル社訴訟を受け、仮想通貨取引所がリップルを上場廃止

update 2021.08.31 15:31

法的問題を回避するために複数の企業が行動に出る

米証券取引委員会(US Securities and Exchange Commission)【以下、SECと称す】が証券法に違反するとの判断でRipple, Inc.【以下、リップル社と称す】を起訴したことを受け、複数の仮想通貨取引所が人気仮想通貨のリップル(Ripple)を上場廃止することを決定した。[1]

今回、SECはリップル社が未登録の証券を投資家に販売して7年間で合計13億ドルの違法な資金調達を行ったと主張し、同社および会長のChris Larsen氏、CEOのBrad Garlinghouse氏を起訴している。この事態を受け、OSLやCrossTower、Beaxyなどの取引所は法的問題から身を守るため、リップルの取り扱いを停止したという。CrossTowerの代表であるKristin Boggiano氏はこの件の不確実性を考慮してリップルを除外すると述べ、OSLおよびBeaxyも事が明確になるまで同様の措置を取ると通知した。

これに加え、仮想通貨ファンドを運用するBitwiseが、同社製品のBitwise 10 Crypto Index Fundから930万ドル相当のリップルを排除するために精算を行ったという。Bitwiseは証券法の下で証券とみなされる可能性が高い資産に対して投資を行わないとの方針を示し、同ファンドで約3.8%の比重を占めるリップルを売却し、他の銘柄に再投資することを決定した。また、Bitwiseは研究目的で公開されているBitwise 100 Total Market Crypto Indexからもリップルを除外すると発表している。

未だ主要な取引所はこの状況を静観しているものの、既にリップル価格は過去24時間で30%の下落を記録している。以前、CEOのGarlinghouse氏はリップル社が仮想通貨業界のAmazonを目指すと発言していたが、今回、SECから起訴された事実が同社にとって大きな痛手となる可能性があると言えるだろう。

release date 2020.12.28

出典元:

ニュースコメント

金融業界のパートナー企業にも影響が及ぶ可能性

日本の金融コングロマリットであるSBIは傘下のマネータップにリップル社から出資を受けるなど、同社と強固なパートナーシップを形成している。リップル社がSECから追及を受けている件に関してSBIは、リップルの販売やODL(On-Demand Liquidity)サービス、その他製品に対して差し止め命令が出ているわけではないと前置きし、これまで通りに同社とのパートナーシップを継続する意思があることを示した。一方、国際送金システムの強化を図るため、RippleNetを活用するサンタンデール銀行や三菱UFJフィナンシャル・グループ、PNC Bank、バークレイズ、Euro Exim Bankなどの大手パートナー企業は依然としてコメントを控えているようだ。リップルが仮想通貨市場から排除されることとなれば、金融業界にも影響が及ぶと考えられるが、これら金融機関はどのような判断を下すのか、今後もその動向を見守っていきたい。


Date

作成日

2020.12.28

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

もう国内銀行送金は使えない?法改正で海外FXトレーダーを直撃する3つの入出金リスク

資金決済法の一部改正により、海外FXユーザーの間で、当たり前のように利用されてきた国内銀行送金による入出金が使えなくなる可能性が浮上しています。法改正が海外FXに与えるリスクと現時点で考えられる対策を説明します。
update2025.07.01 19:00

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

海外FX業者Exnessへの入出金で​​銀行口座が凍結されるケースが発生

海外FX業者のExness(エクスネス)で国内銀行送金による入出金を行ったことをきっかけに、銀行口座が凍結されるケースがSNS上で話題になっています。SNS上では銀行送金2によるものとの声が見受けられますが、凍結の原因は収納代行業者と想定されます。
update2025.05.09 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.10 20:00

SBI VCトレードからBybitに送金してみた!手数料や送金時間も解説

Myforex編集部では、国内取引所のSBI VCトレードからBybitに仮想通貨を送金してみました。本記事では、送金手順や手数料、送金時間などを紹介します。
update2025.06.11 19:30

海外FXに「兵糧攻め」、bitbank・エポスの利用規制で仮想通貨送金にさらに注目集まる

bitbankが利用規約を一部改定し、今後は海外FXへの直接送金が難しくなりました。エポスカードもFXの利用停止を発表したほか、国内銀行口座の凍結事例も増加しています。こうした背景から、海外FXユーザーは入出金経路の見直しが急務となっています。
update2025.07.04 19:00

海外FXがオンラインカジノ規制の影響を受ける理由とは?出金できなくなるリスクも

2025年以降、オンラインカジノ規制の影響と見られる海外FX業者の国内送金の遅延が度々問題になっており、決済代行会社に関連したトラブルと言われています。なぜオンラインカジノ規制が海外FXに波及したのか説明するほか、今後考えられる影響も解説します。
update2025.05.28 19:00

Vantage Tradingで出金拒否やトラブルが多発中?SNSで報告相次ぐ原因とは

Vantageで原因不明の出金拒否が、多数発生している声を取り上げていきます。Vantageで出金拒否が発生する理由や実際にVantageへ問い合わせた際の回答などもあわせて紹介していきます。
update2025.05.16 19:00

スマホ用MT5でZigZagが使える!iOS版に平均足ほか新機能が複数追加

iOS版MT5に待望の新機能が複数追加されたことにより、平均足チャート、ZigZag、マーケットプロファイルの実装に加え、データウィンドウ強化や取引レポート機能など視認性と操作性が向上しました。アップデート内容とトレードスタイルごとの活用例などを紹介していきます。
update2025.07.09 19:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル