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中国深セン市政府、CBDC開発の一環としてデジタル人民元を配布

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update 2021.08.31 15:31
中国深セン市政府、CBDC開発の一環としてデジタル人民元を配布

update 2021.08.31 15:31

羅湖区の指定小売店での利用をテスト

中国の深セン市政府が中央銀行発行の独自デジタル通貨(Central Bank Digital Currency)【以下、CBDCと称す】開発の一環として、合計1,000万元(約147万ドル)相当のデジタル人民元を抽選で配布していることが明らかになった。[1]

深セン市政府の発表によると、同市の住民は当局が運営するブロックチェーンベースの公共サービスアプリであるiShenzhen上でこの抽選に応募することが可能となっており、各当選者は専用のウォレットアプリを介して200元(約30ドル)相当のデジタル人民元を獲得できるという。配布されたデジタル人民元は、深セン市羅湖区の指定小売店3,389店で10月18日まで利用可能だが、個人や銀行口座には送金できない仕様になっている。

恒生銀行(Hang Seng Bank)のチーフエコノミストであるDan Wang氏は、デジタル人民元による消費促進が乗数効果を生み出す可能性があると主張した。Wang氏は1,000万元のデジタル人民元が配布されることで、少なくとも5,000万元(約735万ドル)の需要を生むと試算している。現在、中国人民銀行がCBDCのテスト実施に向けて食品配達のスタートアップ企業であるMeituan Dianpingを含む20社以上の企業と提携していることから、デジタル人民元の発行は中国全土で莫大な経済効果を生む可能性があると言えるだろう。

中国政府はデジタル人民元のテストプログラムの拡大を予定するなど、CBDC開発を加速させているが、この深セン市での試みがどのような成果をもたらすのか、今後も同国での動きに注目していきたい。

release date 2020.10.13

出典元:

ニュースコメント

デジタル人民元のユースケースを模索する中国政府

中国政府は中国人民銀行(People's Bank of China)を通じてCBDC開発を進める傍ら、請求書の支払いや輸出入、政府サービスなどの幅広い分野におけるデジタル人民元のユースケースを模索している。最近、中国では日本のカプセルトイ(通称ガシャポン)が若者に人気でショッピングセンターや娯楽施設などに設置されているが、デジタル人民元はこのような特殊な自販機型の販売形態にも対応可能だ。これに加え、中国政府は6,700件を超えるデジタル人民元のユースケースを思案しており、それを実現するために上海のDelfinoが開発する5Gベースのネットワーク機器を配布してインフラを整備しているという。大手イーコマースのJD.comがデジタル人民元のインフラ開発に協力するなど、中国政府は民間企業を取り込みながらCBDC発行に突き進んでいるだけに、今後も同国での展開を見守っていきたい。


Date

作成日

2020.10.13

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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