Select Language

サクソバンク証券、個人情報流出に関する調査結果を公表

サクソバンク証券、個人情報流出に関する調査結果を公表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.05.20 17:19
サクソバンク証券、個人情報流出に関する調査結果を公表

update 2022.05.20 17:19

750人分の個人情報流出を確認

デンマーク拠点の投資銀行Saxo Bank Group(本社:Philip Heymans Alle 15 2900 Hellerup Denmark[1])の日本法人としてFX・CFDサービスを手掛けるサクソバンク証券は、2020年7月16日に発生した顧客関係管理(Customer Relationship Management)【以下、CRMと称す】システムへの第三者による不正アクセスを受け、個人情報流出に関する調査結果を公表した。[2]

今回発生した個人情報流出の経緯をたどると、7月14日午前6時頃、外部ベンダーがサクソバンク証券向けに開発した入出金ツールを格納するサーバーが、第三者によって不正アクセスを受けた。同日午後10時30分頃、サクソバンク証券の従業員が個人情報の流出を把握したという。翌15日午前2時頃、同社は本社から送られてきた顧客情報に紐づくファイルを確認した後、同日午前4時40分頃、個人情報が流出したサーバーをシャットダウンし、外部からのアクセスを完全に遮断した。サクソバンク証券は、不正アクセスの検知後直ちに関連当局及び専門的知見を有する第三者機関と検証を行っているとのことだ。

サクソバンク証券によると、今回の不正アクセスにより、38,026人の顧客情報の内750人分の氏名と住所、生年月日、連絡先、銀行口座、本人確認書類が流出した可能性があるという。同社は、CRMシステムの各種機能を親会社のSaxo Bank Groupへ移行すると共に、顧客に対して全口座の2要素認証とパスワードの変更を促している。またサクソバンク証券は、顧客が個人情報の不正利用に気づいた場合、サイバー犯罪及び消費者保護に関連する当局に相談し、詐欺師と思われる人物へ送金もしくは銀行関連の機密情報を提供した際には、該当の銀行へ即座に連絡することを求めている。尚、SaxoTrader PRO及びSaxoTraderGoなどで利用するログインパスワードや口座情報に関しては、今回のセキュリティインシデントによる情報流出はないという。

サクソバンク証券は、不正アクセスに絡んだサーバーへの外部アクセス遮断という再発防止策を講じているが、今後も顧客保護に向けた同社の取り組みを見守りたい。

release date 2020.09.21

出典元:

ニュースコメント

止まることのないサイバー犯罪

サイバー犯罪が世界中で蔓延している状況だ。直近では、日本で電子決済サービスを悪用した不正な資金流出が続出している他、SBI証券では偽口座を利用した顧客資金の流出事案が発生している。2020年5月には、ゲインキャピタル・ジャパンにおいて不正アクセス事案が発生している。グローバル市場を見渡しても、多くの国々でサイバー犯罪が続いている状況だ。例えば、NZXがサイバー攻撃を受け取引を一時停止した他、Pepperstoneは顧客情報流出に関する最新調査結果を公表している。またBitMEXがシステムダウンにより入出金機能を一時停止するなど、仮想通貨分野においてもサイバー犯罪が多発している。このように、グローバルベースで高度化、巧妙化するサイバー犯罪は止まることを知らない状況だ。一方でMetaQuotesがMT5にリバースプロキシを導入した他、CoinSpotがセキュリティシステムのISO認証を獲得するなど、顧客保護に向けた取り組みを強化する企業も散見されている。今後も多くの金融サービスプロバイダーが、徹底したサイバーセキュリティソリューションを講じることに期待したい。


Date

作成日

2020.09.21

Update

最終更新

2022.05.20

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨SOLVの将来性は?ビットコインのステーキングプロトコルSolv Protocolを解説

仮想通貨(暗号資産)SOLVは、ビットコイン(BTC)のステーキングプロトコル「Solv Protocol」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨SOLVの特徴やSNSでの評判、将来性、トークンの使い道などを解説します。
update2025.01.10 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.11.28 19:00

【無料ツールも】MT4/MT5で複数チャートを同期スクロールし、分析を劇的に変える方法!

MT4/MT5ではインディケータを使うことで複数チャートを同期してスクロールできます。この記事ではMT4/MT5の複数チャートを同期してスクロールできるインディケータについて、実際に使ってみた感想も交えながら紹介していきます。
update2024.11.07 19:00

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

初心者でも安心!MT4ストラテジーテスターの使い方完全ガイド ~EA活用とバックテストで一歩先のトレードへ~

MT4でEAを使って自動売買をするならストラテジーテスターにより利益が出るかテストが必要です。本記事では、ストラテジーテスターの実践的な使い方や疑問を感じやすいポイントを解説します。
update2025.01.10 19:00

MT4/MT5でも日本時間を簡単に表示できる!日本との時差については図解で理解しておこう

MT4/MT5では通常、表示される時間が日本時間から6時間ほどずれています。頭の中で「表示される時間 + 6時間」などと計算すれば、日本時間に変換可能です。しかし慣れないうちは少し不便なので、日本時間を表示させる外部ツールも活用されています。
update2024.11.27 19:30

SONYのレイヤー2「Soneium」がIP侵害を理由にミームコインをブラックリスト化

ソニーグループによるイーサリアムレイヤー2のSoneium(ソニューム)が、メインネットローンチの同日に、IP侵害のあるミームコインをブラックリスト化し、SNSで話題となっています。本記事では、Soneiumの概要やブラックリスト化の内容、SNSでのユーザーの声などを解説します。
update2025.01.17 19:00

仮想通貨USUALの将来性は?RWA活用のステーブルコインプロトコルを解説

仮想通貨USUALは、ステーブルコインプロトコル「Usual」のガバナンストークンです。Usualは、BlackRockなどからRWA(現実資産)を集約してステーブルコインを発行し、その収益をコミュニティに再分配するプロトコルとして注目を集めています。
update2024.11.20 20:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル