Select Language

Pepperstone、顧客情報流出に関する最新の調査結果を公表

Pepperstone、顧客情報流出に関する最新の調査結果を公表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2022.05.30 17:17
Pepperstone、顧客情報流出に関する最新の調査結果を公表

update 2022.05.30 17:17

一部の顧客名や連絡先、誕生日といった顧客情報が流出

オーストラリア最大のリテールFXブローカーであるPepperstone Group Limited(本社:Level16, Tower One, 727 Collins Street, Melbourne, VIC 3008, Australia[1])【以下、Pepperstoneと称す】は、7月22日に発生した顧客情報流出に関する最新の調査結果を公表した。[2]

Pepperstoneは、データ保護当局及び犯罪捜査に関する独立した外部専門家と協力して調査を行ってきたとのことだ。同社のスポークスパーソンによると、今回のサイバー攻撃に関する犯罪捜査の結果、犯人はマルウェアを利用して、サードパーティーであるベンダーのコンピューターに侵入し、クレデンシャル情報を取得したという。その後、同情報を用いてPepperstoneの顧客関係管理(Customer Relationship Management)【以下、CRMと称す】システムにアクセスし、一部の顧客名や連絡先、誕生日といった顧客情報を盗み取ったとのことである。一方で、CRMシステムと分別管理していた取引システムや顧客口座、本人確認書類、パスワード、銀行口座は流出していない模様だ。

Pepperstoneは、情報が流出した各顧客に対して即座に通知すると共に、2要素認証の活用やパスワードの変更を通じてセキュリティの確保を促している。また個人情報が流出した恐れがある場合には、顧客自身がサイバー犯罪当局に連絡し、詐欺師と思われる人物に送金もしくは銀行関連の機密情報を提供した際には、該当の銀行へ即座に相談することを求めている。加えて、同社は今回のセキュリティインシデントが生じたことに対して遺憾の意を示すと共に、安心・安全な取引環境の構築に向けた全ての取り組みを続けるという。

顧客情報の流出に際し、PepperstoneのCEOであるTamas Szabo氏は以下のようにコメントしている。

サイバー犯罪はグローバル規模でより高度化、巧妙化しており、世界中全ての企業や政府、個人にとって脅威となっております。我が社は過去数年にわたり、堅牢なITセキュリティの環境構築に向けた投資を行ってきた結果、即座にサイバー犯罪を特定し、被害を食い止めることができたと考えております。

Tamas Szabo, Chief Executive Officer, Pepperstone Group - FinanceMagnatesより引用

Pepperstoneが今回のセキュリティインシデントを受け、より安心・安全な取引環境の構築に向けた取り組みを積極化することに期待したい。

release date 2020.08.10

出典元:

ニュースコメント

重要性が増すサイバーセキュリティ対策

足元では、サイバー犯罪が世界中で多発しており、投資家や海外FXブローカーなどが大きな脅威に晒されている。例えば、ゲインキャピタル・ジャパンで不正アクセス事案が発生した。また、北朝鮮がテレグラムを利用したハッキングを試みている他、FCAがビットコイン関連のなりすましメールに注意喚起するなど、仮想通貨分野のセキュリティインシデントも頻発している状況だ。更に、米国とイランの両国間に緊張が高まった際には、米当局がウォール街へイランのサイバー攻撃に備えるように警戒を呼び掛けていた。一方で、欧州連合(EU)は7月末、度重なるセキュリティインシデントを受け、中国とロシア、北朝鮮の組織や個人に対して初の制裁措置を発動している。また、英国投資家協会(Investment Association, IA)は脅威インテリジェンスプラットフォームをリリースし、加盟企業をサイバー犯罪から保護する取り組みを強化している。加えて、各企業レベルにおいてもサイバー攻撃に対する独自の対策が求められている状況だ。今回、Pepperstoneが顧客情報を流出したが、投資家からの信頼回復に向け、如何なるソリューションを講じるか注目したい。


Date

作成日

2020.08.10

Update

最終更新

2022.05.30

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨SOLVの将来性は?ビットコインのステーキングプロトコルSolv Protocolを解説

仮想通貨(暗号資産)SOLVは、ビットコイン(BTC)のステーキングプロトコル「Solv Protocol」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨SOLVの特徴やSNSでの評判、将来性、トークンの使い道などを解説します。
update2025.01.10 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.11.28 19:00

【無料ツールも】MT4/MT5で複数チャートを同期スクロールし、分析を劇的に変える方法!

MT4/MT5ではインディケータを使うことで複数チャートを同期してスクロールできます。この記事ではMT4/MT5の複数チャートを同期してスクロールできるインディケータについて、実際に使ってみた感想も交えながら紹介していきます。
update2024.11.07 19:00

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

初心者でも安心!MT4ストラテジーテスターの使い方完全ガイド ~EA活用とバックテストで一歩先のトレードへ~

MT4でEAを使って自動売買をするならストラテジーテスターにより利益が出るかテストが必要です。本記事では、ストラテジーテスターの実践的な使い方や疑問を感じやすいポイントを解説します。
update2025.01.10 19:00

MT4/MT5でも日本時間を簡単に表示できる!日本との時差については図解で理解しておこう

MT4/MT5では通常、表示される時間が日本時間から6時間ほどずれています。頭の中で「表示される時間 + 6時間」などと計算すれば、日本時間に変換可能です。しかし慣れないうちは少し不便なので、日本時間を表示させる外部ツールも活用されています。
update2024.11.27 19:30

SONYのレイヤー2「Soneium」がIP侵害を理由にミームコインをブラックリスト化

ソニーグループによるイーサリアムレイヤー2のSoneium(ソニューム)が、メインネットローンチの同日に、IP侵害のあるミームコインをブラックリスト化し、SNSで話題となっています。本記事では、Soneiumの概要やブラックリスト化の内容、SNSでのユーザーの声などを解説します。
update2025.01.17 19:00

仮想通貨USUALの将来性は?RWA活用のステーブルコインプロトコルを解説

仮想通貨USUALは、ステーブルコインプロトコル「Usual」のガバナンストークンです。Usualは、BlackRockなどからRWA(現実資産)を集約してステーブルコインを発行し、その収益をコミュニティに再分配するプロトコルとして注目を集めています。
update2024.11.20 20:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル