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スタンダードチャータード銀行、マイクロソフトと提携

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update 2021.08.31 15:32
スタンダードチャータード銀行、マイクロソフトと提携

update 2021.08.31 15:32

クラウドバンキングサービスを推進

英国・ロンドンを拠点とする大手金融機関のStandard Chartered Bank(本社:1 Basinghall Avenue, London, EC2V 5DD[1])【以下、スタンダードチャータード銀行と称す】は8月11日、大手ソフトウェア企業のMicrosoft Corporation(One Microsoft Way Redmond, WA 98052-7329, USA[2])【以下、マイクロソフトと称す】と提携し、バーチャルバンキングや次世代型決済、オープンバンキング、バンキング・アズ・ア・サービス(Banking as a Service, BaaS)を推進することを発表した。[3]

スタンダードチャータード銀行は、法人及び機関投資家を対象としたクロスボーダー取引サービスを強化すべく、2025年までに基幹システムをマイクロソフトのAzureに移行する方針だ。詳細なタイムスケジュールは、規制当局からの承認次第だという。また同行は、Azureが提供するAIやデータ分析機能を活用して銀行業務を自動化し、商品やカスタマーエクスペリエンスにおけるハイパーパーソナライゼーションの徹底を図るとのことだ。加えてスタンダードチャータード銀行は、オープンバンキングに向けたAPIの活用や、IoT(Internet of Things)を基にしたリアルタイム決済といった新たなバンキングサービスを推進するという。

両社の提携に際し、スタンダードチャータード銀行のCIOであるMichael Gorriz氏と同行のクラウドトランスフォーメーション部門CTOを務めるBhupendra Warathe氏、マイクロソフトのワールドワイド金融サービス部門コーポレート・バイスプレジデントであるBill Borden氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

現在、そして将来において、お客様が銀行に求めるニーズに対応する上で、クラウドは当行における経営戦略の基礎を成すものであります。クラウドサービスを活用することで、俊敏且つ革新的なソリューションを提供すると共に、業務の効率化や強靭性を高められるでしょう。金融業界の混乱が続く中、我々は迅速なソリューション開発や新たなビジネスモデル及びパートナーとの融合を図り、お客様に付加価値を提供することに注力しております。

Michael Gorriz, Group Chief Information Officer of Standard Chartered - Standard Charteredより引用

Azureが提供するスピーディでスケーラブルなイノベーションと最新のAIサービスを活用することで、当行は顧客ニーズへ適切に対応できるようになります。我々が単一市場で新たなアプリの実証実験を行い、その後迅速に他の市場へサービスを拡充できることは、広範な市場でプレゼンスの拡大を目指す金融機関にとって非常に重要だと考えます。

Bhupendra Warathe, CTO of cloud transformation at Standard Chartered - Standard Charteredより引用

クラウドコンピューティングを活用することで、金融機関のインフラやシステムを高度化し、市場の競争や規制及び顧客需要へ対応する機動力を得られるでしょう。

Bill Borden, corporate vice president of worldwide financial services at Microsoft - Standard Charteredより引用

スタンダードチャータード銀行はマイクロソフトと手を組み、顧客ニーズにマッチしたサービス展開を図ることで、更なる顧客満足度の向上が期待できそうだ。

release date 2020.08.13

出典元:

ニュースコメント

テクノロジー企業との協業を推進する伝統的金融機関

市場環境や顧客の行動様式の変化に伴って多様化するニーズへ迅速に対応すべく、伝統的金融機関は、ビジネスモデルの転換や新たな付加価値サービスの提供に向けた変革が求められている。このような市場環境下において、多くの伝統的金融機関が、IT企業やフィンテック企業との協業を推進している状況だ。例えば、サンタンデール銀行はRippleNetを活用した国際送金システムを強化した他、フィンテック企業のEburyを買収し、デジタル戦略を推し進めている。また、スタンダードチャータード銀行がCobaltのインフラを採用した他、ドイツ銀行やサクソバンク、XTM Marketsなども同社のポストトレードソリューションを活用し、バック及びミドルオフィス業務の効率化を図っている。加えて、野村証券がPicoと提携強化を行い、FXや金利商品取引事業の拡大を模索している。今後も多くの伝統的金融機関が、優れたテクノロジーを誇る企業やデータ分析に長けたIT企業などと協働し、革新的なソリューションを開発することを期待したい。


Date

作成日

2020.08.13

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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