Select Language

MAS、国外で活動する仮想通貨関連企業を規制する方針

MAS、国外で活動する仮想通貨関連企業を規制する方針

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:32
MAS、国外で活動する仮想通貨関連企業を規制する方針

update 2021.08.31 15:32

当局による監督権限や違反への罰金が定められる予定

シンガポール金融管理局(Monetary Authority of Singapore)【以下、MASと称す】が、金融活動作業部会(Financial Action Task Force)【以下、FATFと称す】の基準に沿った新しい規制を提案し、国外で活動する仮想通貨関連企業の監督を試みていることが明らかになった。[1]

発表によると、MASは2019年のPayment Services Act(PSA)による規制を事実上拡大し、国外に拠点を置く仮想通貨関連企業および個人の活動を監督することを提案しているという。これにより、仮想通貨サービスプロバイダー(Virtual Asset Service Providers)【以下、VASPと称す】と定義される企業は、国外でもシンガポールと同じ規制に従って活動することが義務付けられ、当局の立会検査などにも対応しなければならない。この新しい規制は、シンガポール国内に拠点および管理者を有するVASPを対象に効力を発揮する。

MASはインターネットベースの事業を展開する国内のVASPが、国外で不適切なサービスを提供し、マネーロンダリングやテロ資金供与に関与するリスクを懸念している。MASは、このようなリスクを犯した企業に対し、その不正行為の性質や影響を考慮して罰するべきだと説明しており、最大100万シンガポールドル(約70万ドル)のペナルティを科すことを提案している。今回新しく提案した規制に関し、MASは2020年8月20日までパブリックコメントを募集すると言及した。

近年、シンガポールの仮想通貨業界に多額の投資が流入しており、VASPを含む企業の活動が流動的になってきている。シンガポールにはバイナンスなどの多国籍企業なども集まってきているが、この新しい規制がどのような変化をもたらすのか、今後も同国での動きに注目していきたい。

release date 2020.07.23

出典元:

ニュースコメント

世界各国で浸透するFATFの仮想通貨規制

FATFが仮想通貨に関する規制を制定して以来、仮想通貨関連企業はそれに対応するためにコンプライアンスを強化する動きを見せている。先日も米国の大手仮想通貨カストディ企業であるBitGoがFATFのTravel Ruleに準拠することを発表しており、クライアント企業に安全性の高い仮想通貨関連サービスを提供できるよう努めているという。また、欧州ではスペイン政府が法改正を実施するなど、EU(欧州連合)加盟国が第5次マネーロンダリング対策指令(The Fifth EU Anti-Money Laundering Directive, AMLD5)と共にTravel Ruleを厳守することを企業側に求めている。このようにFATFの規制は世界各国の仮想通貨市場に浸透し始めているが、MASによる規制強化の試みはどのような結果を招くのか、今後も当局の取り組みを見守っていきたい。


Date

作成日

2020.07.23

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨SOLVの将来性は?ビットコインのステーキングプロトコルSolv Protocolを解説

仮想通貨(暗号資産)SOLVは、ビットコイン(BTC)のステーキングプロトコル「Solv Protocol」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨SOLVの特徴やSNSでの評判、将来性、トークンの使い道などを解説します。
update2025.01.10 19:30

【無料ツールも】MT4/MT5で複数チャートを同期スクロールし、分析を劇的に変える方法!

MT4/MT5ではインディケータを使うことで複数チャートを同期してスクロールできます。この記事ではMT4/MT5の複数チャートを同期してスクロールできるインディケータについて、実際に使ってみた感想も交えながら紹介していきます。
update2024.11.07 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

MT4/MT5でも日本時間を簡単に表示できる!日本との時差については図解で理解しておこう

MT4/MT5では通常、表示される時間が日本時間から6時間ほどずれています。頭の中で「表示される時間 + 6時間」などと計算すれば、日本時間に変換可能です。しかし慣れないうちは少し不便なので、日本時間を表示させる外部ツールも活用されています。
update2024.11.27 19:30

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.11.28 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

初心者でも安心!MT4ストラテジーテスターの使い方完全ガイド ~EA活用とバックテストで一歩先のトレードへ~

MT4でEAを使って自動売買をするならストラテジーテスターにより利益が出るかテストが必要です。本記事では、ストラテジーテスターの実践的な使い方や疑問を感じやすいポイントを解説します。
update2025.01.10 19:00

XMTradingがおみくじプロモ2025を実施!総額1,000万円越えのキャンペーン

海外FX業者XMTradingは、1月2日~1月31日までの期間限定で「おみくじプロモ2025」を実施すると発表しました。賞金総額は1,000万円以上であり、抽選で100名に最大75万円の現金がキャッシュバックされます。
update2025.01.06 19:00

このローソク足あと何秒!?残り時間を表示するMT4/MT5のインディケータを比較

MT4やMT5でトレードする際、インディケータを使えばローソク足が確定するまでの残り時間を表示できます。アラート機能付きや残り時間以外の情報も表示するインディケータもあります。本記事では、MT4・MT5にローソク足の残り時間を表示するインディケータを紹介します。
update2024.12.12 19:30

SONYのレイヤー2「Soneium」がIP侵害を理由にミームコインをブラックリスト化

ソニーグループによるイーサリアムレイヤー2のSoneium(ソニューム)が、メインネットローンチの同日に、IP侵害のあるミームコインをブラックリスト化し、SNSで話題となっています。本記事では、Soneiumの概要やブラックリスト化の内容、SNSでのユーザーの声などを解説します。
update2025.01.17 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル