Select Language

TRAction、UnaVistaと提携強化

TRAction、UnaVistaと提携強化

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:32
TRAction、UnaVistaと提携強化

update 2021.08.31 15:32

効率的な規制対応レポーティングサービスを提供

オーストラリア・シドニーを拠点に取引関連レポーティングサービスを手掛けるTRAction Fintech(本社:Level 22, 85 Castlereagh Street Sydney NSW 2000 Australia[1])【以下、TRActionと称す】は7月7日、ロンドン証券取引所グループ【以下、LSEGと称す】傘下の取引情報蓄積機関【以下、TRと称す】であるUnaVistaとの提携関係を強化したことを発表した。[2]

今回の提携強化をきっかけに、TRActionは店頭FXやデリバティブといった金融商品取引関連の規制対応レポーティングソリューションを、UnaVistaのサービスへ統合を図るという。これにより、両社は海外FX・CFDブローカーを対象に、第二次金融商品市場指令【以下、MiFIDⅡと称す】と欧州市場インフラ規則2.2【以下、EMIR2.2と称す】及び証券金融取引規則【以下、SFTRと称す】を遵守した効率的な規制対応レポーティングを実現させる意向だ。

CMEが欧州及びオーストラリアのTRを閉鎖すると共に、Abide FinancialとNEX Regulatory Reportingのサービスを2020年11月30日までに停止することも発表している。規制対応レポーティングサービスへの需要が高まる中、CMEによるTR市場からの撤退は、TRActionとUnaVistaとの提携強化を促した模様だ。

提携強化に際し、TRActionの共同CEOを務めるQuinn Perrott氏とUnaVistaのセールス部門マネージングディレクターであるMichael Leach氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

我々は、複数のTRを活用した豊富な経験を有しております。その中でもUnaVistaはLSEGのサポートを受けると共に、フィンテック分野のスタートアップ企業としての機動力も有しており、最高水準のカスタマーサービスを提供していると見ております。

Quinn Perrott, co-CEO of TRAction Fintech - TRActionより引用

MiFIDⅡが施行された2018年1月以来、我々はTRActionと協働してARM(Approved Reporting Mechanism)に関連したサービスを提供しております。我が社は多数のお客様の膨大なレポーティング業務を容易にする優れたスキルを有する同社と手を組み、EMIR2.2やSFTRに遵守した取引情報蓄積業務サービスを提供することを楽しみにしております。

Michael Leach, MD of Sales UnaVista - TRActionより引用

尚、金融サービスプロバイダーの規制対応関連サービス動向に目を転じると、SmartStreamがSFTR関連のAPIを追加したほか、eToroがNICE Actimizeのコンプライアンスソリューションを採用している。そして今回、TRActionがUnaVistaとの提携を強化し、効率的な規制対応レポーティングサービスを提供することで、更なる顧客取引の拡大が期待できそうだ。

release date 2020.07.10

出典元:

ニュースコメント

改善の余地が大きいTR関連サービス

MiFIDⅡを導入した欧州市場では、各金融機関がTRに対して取引した金融商品の種類や取引業者名、買い手と売り手及び取引日時をレポーティングする必要がある。また、EMIR2.2及びSFTRに基づくデリバティブ取引や証券金融取引(SFT)に関しても、詳細な取引情報を同機関へ提供しなければならないため、多くの企業が効率的な規制対応レポーティングサービスの利用を求めている。また2020年5月には、欧州証券市場監督局【以下、ESMAと称す】がUnaVistaをSFTRに基づくTRとして延長登録することを承認しており、同社にとっては更なる業績の拡大に弾みがついている状況だ。一方で、ESMAはTRを重点監督事項に定め、データクオリティやアクセス性の向上を求めているほか、ESMAはTRの取引データガイドラインやフォローアップレポートを公表し、TRの様々な課題を指摘している。ESMAがTRを活用したレポーティング規制フレームワークの構築を推し進める中、今後もTRが金融サービスプロバイダーと積極的に協働して、効率的なTR関連ソリューションを開発することを期待したい。


Date

作成日

2020.07.10

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Funded7で出金が認められない事例が増加?ルールの不透明さが原因か

Funded7で出金拒否に関する投稿がSNS上で増加しており、利用者の間で不安が広がっています。「利益が取り消された」「短時間取引が理由で無効になった」などの報告が投稿されています。当記事では出金拒否の原因を整理し、他のプロップファームとFunded7のルールを比較します。
update2025.11.21 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Exnessの乗り換え先としてXSはアリ?スペックを比較

取引環境の良さから玄人にも人気のExnessですが、最近は出金トラブルなどが発生しており、今後の取引環境に不安を抱くユーザーも増えています。本記事では、有力な乗り換え先であるXS.comと取引環境・条件を比較し、乗り換え先として相応しいかどうかを検討します。
update2025.11.20 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Money Charger(マネチャ)情報流出で問われるキャッシュバックサイトの運営体制と安全性

Money Chargerは2025年10月25日、ユーザーの個人情報が外部に流出したことを公表しました。キャッシュバックサイトはうまく活用すれば取引コストを抑えられる一方で、個人情報を扱う性質上、安全管理体制が極めて重要です。本記事では、安全性や透明性の観点から主要なキャッシュバックサイトを比較します。
update2025.11.17 19:00

Vantage Tradingが入出金額の上限を変更、100万円以上の出金は自動分割

海外FX業者のVantage Tradingが、銀行振込の入出金額の上限を変更しました。今後は銀行振込で一度に出金できる額が100万円に制限されます。本記事では、変更された条件や高額送金時の注意点などを説明します。
update2025.11.11 19:00

Bybit P2P利用で銀行口座凍結・詐欺容疑者に?海外FXユーザーが知るべき巻き込まれリスクとは

Bybit P2Pを利用したユーザーが銀行口座凍結されたことに加え、詐欺容疑者として取り調べを受けたというSNS投稿が話題になっています。本記事では、話題となった投稿の内容や、海外FXユーザーがP2P取引の利用を避けるべき理由などを解説します。
update2025.11.12 19:00

Wiseでの海外FX入出金をおすすめできない理由とは?アカウント閉鎖の可能性も

海外FXユーザーの間で、Wiseを利用した送金が話題になっています。しかし、Wiseでの入出金はリスクが高いためおすすめできません。この記事ではその理由を説明します。
update2025.09.08 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル