Select Language

KapilendoとVarengold Bank、KfWによる融資制度の電子申請サービスを提供開始

KapilendoとVarengold Bank、KfWによる融資制度の電子申請サービスを提供開始

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:32
KapilendoとVarengold Bank、KfWによる融資制度の電子申請サービスを提供開始

update 2021.08.31 15:32

対象の中小企業は同制度へ容易にデジタルアクセスが可能

ドイツ・ベルリンを拠点とするフィンテック企業のKapilendo(本社:Joachimsthaler Str. 30 10719 Berlin[1])と、同国ハンブルクを拠点とする金融機関のVarengold Bank(本社:Grosse Elbstrasse 14 22767 Hamburg Germany[2])は、ドイツ復興金融公庫【以下、KfWと称す】の新たな中小企業向け融資プログラム(KfW-Schnellkredite)に関する電子申請サービスの開始を発表した。[3]

2020年4月6日、ドイツ連邦政府がKfWによる中小企業向けの融資制度を発表した。同プログラムは従業員数が10名以上の中小企業を対象に最大80万ユーロの融資を行い、政府が100%保証するものである。同国の中小企業が主要取引金融機関を通じて多くの金融取引を行っている市場環境下において、KfWの融資制度は商業銀行や貯蓄銀行などを介して融資を実行するスキームを採用しているが、5月18日時点で申請企業は7,397社に留まっていた。

KapilendoとVarengold Bankが携わった電子申請サービスは、同国最大の信用情報機関であるシューファー(SCHUFA)のAPIを活用して、申請資格確認とコンプライアンスチェックのデジタル化を図っている。このデジタルプラットフォームを通じた申請スキームを構築することで、KapilendoとVarengold Bankは官僚的アプローチとは異なる迅速な申請プロセスを実現させたとのことだ。尚、KfW融資制度の対象企業は、Kapilendoの専用ページから申請を行えるという。

新たな電子申請サービスの開始に際し、Kapilendoの共同創業者兼CEOのChristopher Grätz氏とVarengold BankのマネージングディレクターであるFrank Otten氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

我々は既に申請プロセスに関する最初のバッチ作業を終え、KfWより承認を得ております。KfW融資プログラムへ容易にデジタルアクセスできることが求められる中、Varengold Bankとの協働に加え同公庫による強力なサポートの下、我が社はドイツの中小企業に対し同制度の電子申請サービスを提供できるようになりました。このことは、特に主要取引金融機関と長期的な関係性を構築できておらず、同プログラムへのアクセスが困難な企業にメリットがあるでしょう。

Christopher Grätz, co-founder and CEO of Kapilendo AG - Varengold Bankより引用

融資申請に対して迅速で容易にアクセスするサービスを提供することは、我が行が掲げるミッションの核心であります。我々は困難な状況に直面する中小企業をサポートするために、迅速で官僚主義とは異なるアプローチによるソリューションを提供すべく、Kapilendoと協働することを大変喜ばしく思っております。

Frank Otten, member of Varengold Bank's board of managing directors - Varengold Bankより引用

尚、1995年に創業したVarengold Bankは2013年にフルバンキングライセンスを取得し、本拠地のハンブルクに加え、英国・ロンドンやブルガリア・ソフィアでプレゼンスを築いている。主力事業は欧州のフィンテック企業等を対象としたマーケットプレイス・レンディングとコマーシャルバンキングであり、資金調達や債券・株式関連商品及びバンキングライセンスや国際決済関連のフロンティングサービスなどを提供しているという。同行とKapilendoが利便性の高い電子申請サービスを開発したことで、更なる顧客満足度の向上が期待できそうだ。

release date 2020.06.29

出典元:

ニュースコメント

新型コロナ禍において続々と広がる支援の輪

新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックを受け、グローバル各国の実体経済や金融市場に甚大な影響を及ぼす中、官民双方が様々な支援策を講じている。例えば、民間レベルではSquare Capitalが緊急融資制度に参画したほか、イーサリアム財団がユニセフに寄付を行っている。また、CSAが財務諸表の提出期限一時延長を発表したことに加え、FCAが監査済み年次報告書の公表を延長するなど、各国規制当局も矢継ぎ早に企業サポート策を講じている状況だ。他方で、活動制限や生活様式の変化をきっかけに、ポストコロナを見据えたサービスのデジタル化も、多岐にわたる業界でホットトピックになっている。グローバルで見ると、新型コロナウイルスの感染拡大が続いている中、今後も官民が連携し充実した支援策を講じると共に、ユーザーの利便性向上に繋がる画期的なデジタルソリューションを提供することに期待したい。


Date

作成日

2020.06.29

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Funded7で出金が認められない事例が増加?ルールの不透明さが原因か

Funded7で出金拒否に関する投稿がSNS上で増加しており、利用者の間で不安が広がっています。「利益が取り消された」「短時間取引が理由で無効になった」などの報告が投稿されています。当記事では出金拒否の原因を整理し、他のプロップファームとFunded7のルールを比較します。
update2025.11.21 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Exnessの乗り換え先としてXSはアリ?スペックを比較

取引環境の良さから玄人にも人気のExnessですが、最近は出金トラブルなどが発生しており、今後の取引環境に不安を抱くユーザーも増えています。本記事では、有力な乗り換え先であるXS.comと取引環境・条件を比較し、乗り換え先として相応しいかどうかを検討します。
update2025.11.20 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Money Charger(マネチャ)情報流出で問われるキャッシュバックサイトの運営体制と安全性

Money Chargerは2025年10月25日、ユーザーの個人情報が外部に流出したことを公表しました。キャッシュバックサイトはうまく活用すれば取引コストを抑えられる一方で、個人情報を扱う性質上、安全管理体制が極めて重要です。本記事では、安全性や透明性の観点から主要なキャッシュバックサイトを比較します。
update2025.11.17 19:00

Vantage Tradingが入出金額の上限を変更、100万円以上の出金は自動分割

海外FX業者のVantage Tradingが、銀行振込の入出金額の上限を変更しました。今後は銀行振込で一度に出金できる額が100万円に制限されます。本記事では、変更された条件や高額送金時の注意点などを説明します。
update2025.11.11 19:00

Bybit P2P利用で銀行口座凍結・詐欺容疑者に?海外FXユーザーが知るべき巻き込まれリスクとは

Bybit P2Pを利用したユーザーが銀行口座凍結されたことに加え、詐欺容疑者として取り調べを受けたというSNS投稿が話題になっています。本記事では、話題となった投稿の内容や、海外FXユーザーがP2P取引の利用を避けるべき理由などを解説します。
update2025.11.12 19:00

Wiseでの海外FX入出金をおすすめできない理由とは?アカウント閉鎖の可能性も

海外FXユーザーの間で、Wiseを利用した送金が話題になっています。しかし、Wiseでの入出金はリスクが高いためおすすめできません。この記事ではその理由を説明します。
update2025.09.08 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル