Select Language

イーサリアム財団、ユニセフにイーサリアムを寄付

イーサリアム財団、ユニセフにイーサリアムを寄付

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:32
イーサリアム財団、ユニセフにイーサリアムを寄付

update 2021.08.31 15:32

新興国市場でスタートアップ企業への投資に役立てられる

人気仮想通貨のイーサリアム(Ethereum)を手がけるイーサリアム財団(Ethereum Foundation)が、国際連合児童基金(United Nations Children's Fund, UNICEF)【以下、ユニセフと称す】へ2019年に続いて2回目となる仮想通貨での寄付を行ったことが明らかになった。[1]

ユニセフの仮想通貨ポートフォリオマネージャーであるCecilia Chapiro氏によると、同団体は1,125ETH(約26万2,000ドル)の寄付を受け取っており、現在、投資が必要な新興市場のスタートアップからの申請を受け入れているという。Chapiro氏は新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を緩和するために、米ドルと仮想通貨の両方を用いて資金を供給するとし、5社から10社程度のスタートアップ企業にそれぞれ10万ドル相当の投資を行うことを予定している。ユニセフのブロックチェーンリーダーであるChristina Lomazzo氏は、同団体はビットコインでの寄付を行なっていないことを強調し、更に大口のイーサリアムの寄付が必要だと言及した。

これまでユニセフは、バングラディッシュのW3 EngineersやカンボジアのSomlengなどの企業に対し米ドルでの投資を行っていたが、メキシコ、インド、トルコ、アルゼンチン、チリなど9カ国のスタートアップ企業に対しては仮想通貨による投資を行ったという。最近では通信ネットワーク分野に焦点を当てて仮想通貨を供給しており、インドの低所得地域にて米の配達を追跡するアプリを開発したStaTwigなどがその恩恵を受けている。StaTwigの共同創設者であるSid Chakravarthy氏は、同社が2,000軒近くの小売店、1億2,800万人の人々に利益をもたらしていると説明し、今後はワクチンのサプライチェーンに関連する開発にも着手する可能性があると主張した。また、Chakravarthy氏は、ユニセフの投資が食品関連のプログラムにも役立てられると同時に、ブロックチェーンソリューションの発展を促すと評価している。

W3 Engineersの創設者であるRakib Islam氏は、現在、新型コロナウイルスに関する緊急速報機能なども含むP2P(ピア・ツー・ピア)メッセージングサービスを構築するためのブロックチェーンプロジェクトに取り組んでいる。Islam氏によると、W3 Engineersはイーサリアムクラシックラボ(Ethereum Classic Lab)から15万ドルの投資を受け、イーサリアムとイーサリアムのブロックチェーンを用いて開発に着手しており、まともなSIMカードやWi-Fiへのアクセスを持てないバングラディッシュの難民が利用可能なソリューションを開発しているという。一方、カンボジアではユニセフから支援を受けたDavid Wilkie氏のSomlengがオープンソースのクラウド通信プラットフォームを開発し、アフリカや東南アジアで音声ベースのコミュニケーションツールとしてサービスを展開している状況だ。

ユニセフは多様な企業に関心を示しており、積極的に投資を行っていくことを表明している。2018年には仏ユニセフが主要仮想通貨による募金の受付を開始するなど、組織全体が仮想通貨市場に接近しているようだが、これが世界をどのように変えていくのか、今後もユニセフの取り組みに注目していきたい。

release date 2020.06.22

出典元:

ニュースコメント

仮想通貨市場に根付くチャリティー精神

仮想通貨市場ではオープンソースやプロフィットシェアリング、自立分散型組織(Decentralized Autonomous Organization, DAO)などの文化が根付いており、多くの仮想通貨関連企業が寄付や慈善活動に対して積極的な動きを見せている。新型コロナウイルスの影響で景気が後退する中、例えば、大手仮想通貨取引所のバイナンスは慈善団体を通じて寄付を実施した。また、ブロックチェーン関連企業のBitfuryはコンピュータリソースを寄付しており、米国のワシントン大学(University of Washington)が立ち上げたワクチン開発プログラムに貢献しているという。このような仮想通貨関連企業によるチャリティーは世界が抱える問題を解決するだけでなく、業界全体のイメージアップにもつながると考えられるが、人々はこの取り組みをどのように評価するのか、今後も仮想通貨市場の動向を見守っていきたい。


Date

作成日

2020.06.22

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

メタマスク(MetaMask)のエアドロップ確認機能とは?特徴や使い方を解説

分散型ウォレットのメタマスク(MetaMask)に、エアドロップ確認機能が追加されました。これにより、エアドロップの受け取り資格の有無を、メタマスク上で簡単にチェックすることが可能になっています。当記事では、エアドロップ確認機能の特徴や、対応しているブロックチェーン、使い方を解説します。
update2024.04.26 21:00

仮想通貨BBの将来性は?ビットコイン向けリステーキングチェーンBounceBitについて解説

仮想通貨(暗号資産)BBは、レイヤー1ブロックチェーンBounceBitのネイティブトークンです。BounceBitは、ビットコイン(BTC)をリステーキングできるインフラとして機能します。
update2024.04.25 20:00

セービングとステーキングの違いとは?仕組みや利率・やり方を解説

仮想通貨(暗号資産)を運用する代表的なサービスとして「セービング」と「ステーキング」があります。よく似た両者には、どのような違いがあるのでしょうか。当記事では、セービングとステーキングの違いや仕組み、利率、やり方などを解説します。
update2024.04.25 19:30

Zoomexがプレイ金額杯を開催!To The Moonをプレイして総額17万円相当の賞金・特典を獲得

Zoomex(ズーメックス)が、プレイ金額杯の開催を発表しました。To The Moonをプレイしてランキングに入賞すると、総額17万円相当の賞金・特典を獲得できます。キャンペーンは、2024年4月30日午前9時(日本時間)までです。
update2024.04.23 20:00

BigBossが新規ユーザー向けの入金ボーナスを提供!最大1万3,700ドルを付与

海外FX業者のBigBossが入金ボーナスの提供を開始します。今回のボーナスプログラムでは累積入金額によって付与率が変化し、最大1万3,700ドルが付与されます。入金ボーナスの付与条件や対象、注意点などをまとめました。
update2024.04.22 20:30

ThreeTraderが3周年を記念したキャンペーンを開催!

海外FX業者のThreeTraderが、3周年を記念したキャンペーンの第一弾を開催しています。キャンペーン期間中に本人確認審査を完了、または初回入金を行うと合計20ドルのキャッシュバックを受け取れます。
update2024.04.19 21:00

Bybitの新ローンチパッドに仮想通貨PBUXが登場!参加方法やPlaybuxの独自トークンについて解説

Bybitのローンチパッドに仮想通貨PBUXが登場します。PBUXは、エンターテインメントWeb3.0プラットフォーム「Playbux」の独自トークンです。計測開始日時は2024年4月18日午前9時からです。
update2024.04.18 21:00

XS.comが賞金総額100万円のデモトレード大会「Lucky Contest」を開催!

海外FX業者のXS.comが、2024年4月29日よりデモトレード大会「Lucky Contest」を開催します。上位5名などには総額100万円の賞金が贈られます。
update2024.04.17 20:00

仮想通貨OMNIの将来性は?ロールアップを統合するレイヤー1ブロックチェーンについて解説

仮想通貨OMNIは、イーサリアムのロールアップを統合するブロックチェーン、Omni Networkのネイティブトークンです。Omni Networkを使用すると、イーサリアムの流動性とユーザーにアクセスできるグローバルアプリケーションを構築できます。
update2024.04.16 21:00

メタマスクにリップル(XRP)は送金できる?メタマスクの対応ブロックチェーンについて解説

メタマスク(MetaMask)は、複数の仮想通貨(暗号資産)を管理できる人気の高い仮想通貨ウォレットですが、メタマスクにリップル(XRP)は送金できるのでしょうか。
update2024.04.16 20:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル