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BitGo、プライムブローカレッジサービスのBitGo Prime立ち上げを発表

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update 2021.08.31 15:32
BitGo、プライムブローカレッジサービスのBitGo Prime立ち上げを発表

update 2021.08.31 15:32

クライアント専用のプラットフォームから仮想通貨取引をサポート

米国の大手仮想通貨カストディ企業であるBitGo, Inc.(本社:DMCA Agent 445 Sherman Avenue, Suite 200, Palo Alto California 943066[1])【以下、BitGoと称す】は、プライムブローカレッジプラットフォームのBitGo Primeを立ち上げ、機関投資家向けに仮想通貨取引サービスを提供することを発表した。[2]

発表によると、このBitGo PrimeはBitGoのカストディサービスを利用するクライアント専用のプラットフォームとなっており、企業は預けている仮想通貨を使用して取引を行うことができるという。現在、BitGo Primeのクライアント企業が仮想通貨取引を行うためには、十分な資金を口座に有している必要があるが、BitGoは将来的にその制限を信用枠内で免除する予定だ。BitGo PrimeはBitgo Holdingsの子会社であり、独立した事業体として機能するものの、同社のCEOにはBitGoの金融サービス責任者であるNick Carmi氏が就任している。

Carmi氏はこのBitGo Prime立ち上げに関して次のようにコメントした。

機関投資家向けのプライムオファリングを構築する上で、レンディング(Lending)、流動性(Liquidity)、レバレッジ(Leverage)の3つの「L」に加え、優れたオペレーションと強固なセキュリティが必要だと言えるでしょう。我が社は機関投資家のニーズに焦点を当てた革新的で持続可能なトレーディングおよびレンディング事業を創出し、複雑なテクノロージの世界と既存の金融市場の架け橋となっているのです。

Nick Carmi, CEO of BitGo Prime - Finance Magnatesより引用

BitGo Primeは潤沢な流動性と統合的な価格情報のフィード、迅速な注文執行と共に、クライアント企業の匿名性を完全に保護することを保証している。また、Carmi氏によると、BitGo Primeは特定の規制が制限とならない限り、全ての国でこの新しいソリューションを展開する予定だという。BitGoのCEOであるMike Belshe氏は、このようなプライムブローカレッジサービスの提供が同社にとって重要な試金石になると言及しているが、業界の機関投資家たちはどのような反応を示すのか、今後も仮想通貨市場の動向を見守っていきたい。

release date 2020.05.29

出典元:

ニュースコメント

クライアント企業との摩擦が懸念されるBitGo

今年3月、大手金融企業であるLloydと協力し、BitGoは1億ドル以上の損失に対応する仮想通貨保険の提供を実現しており、仮想通貨業界の安全性を押し上げることに大きく貢献している。先日、マルチアセット取引サービスをローンチしたTradeConnectなども、このBitGoの仮想通貨保険を利用しているという。しかしながら今回、BitGoが本格的に仮想通貨取引サービスを開始した事実は、仮想通貨業界のパワーバランスを変える可能性を秘めており、特に大手仮想通貨取引所やサービスプロバイダーなどに対する懸念が高まっている。実際にLGO Marketsは事前入金不要の仮想通貨取引サービスを提供しているが、BitGoの直接的な競合になると考えられる。現在、BitGoは保険やカストディ分野で多くのクライアント企業を抱えているだけに、BitGo Primeの立ち上げが他社との摩擦を生むことは本意ではないと言えるだろう。


Date

作成日

2020.05.29

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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